韓国での事故は、被害者の多くが高校生であり、韓国社会に与えた、衝撃は非常に大きなものがありました。国が違えば、言葉も文化も異なり、事故、災害にどのように対応するかは他国から口を挟むような問題ではないと思います。日本は美しい国だから、あんなことはない。――と言う人がいるそうです。日本人は上品だと。人の不幸を傍から言うのは止めにしたらと言いたくなります。彼らは自ら、日本は美しい国であり、上品であるからーーー東日本大震災のときにも、日本人は、東北の人々はさすがだ。ーーーなどと何回となく言われました。非常時に、災害への対応はどの国の国民であっても驚き、嘆き、悲しむのだと思います。そのことに上下も、質の差もあるはずはありません。
韓国船の過積載、職員の安全訓練、船の救急装備のおろそかな放置はなぜ起きたのかを政治の責任で調査、事実の開示、原因分析と改善策を講じて欲しいと思います。そのことがなくなった多くの乗船客への追悼になるものと思います。日本もその内容を船舶の安全性確保に生かして欲しいと思います。
<レコードチャイナ>
被害者に深刻なトラウマ
17日、中国新聞社によると、韓国船沈没事故に関して韓国紙は、「被害者の怒りは米国の9.11テロや東日本大震災より大きい」と伝えた。写真は韓国の追悼活動。
2014年5月17日、中国新聞社によると、韓国船沈没事故に関して韓国紙は、「被害者の怒りは米国の9.11テロや東日本大震災より大きい」と伝えた。
韓国・中央日報は16日の報道で、国際心理治療民間救護団体のイスラエイド(IsraAID)アジア支局長ヨタム・ポリッツェー氏の見解を紹介。それによると、ヨタム・ポリッツェー氏は、「被害者のトラウマが深刻で、適切な治療と支援がなければ暴力に変質する可能性が大きい」と指摘。さらに、「グループ心理治療や絵・音楽治療などを通して被害者が日常に復帰できるように支援すべきだ」と語っている。(翻訳・NY/編集・内山)
<中央日報>朴大統領 海洋警察の解体 韓国船沈没
「朴槿恵(パク・クネ)の涙」。
朴槿恵大統領が全羅南道(チョンラナムド)の珍島(チンド)沖でのセウォル号沈没事故について「事故にまともに対処できなかった最終責任は私にある」という意を19日、発表した。朴大統領はこの日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)の春秋館(記者会見室)で行った対国民談話で「国民の生命と安全の責任を負うべき大統領として、国民の皆様が体験された苦痛に心から謝罪申し上げる」としながらこのように話した。
朴大統領は「国民は、救うこともできた高校生らを救えず、初動対応の未熟さに多くの混乱をきたし、違法な過積載などですでに安全に多くの問題が予見されていたにもかかわらず正すことができないことに心を痛め、お怒りになっていると思う」として「彼らを守ることができず、家族の旅行の道程を守ることができず、大統領として悲哀の感を抱いている」と明らかにした。
朴大統領は「花を咲かせることもできなかった多くの高校生たちと、最後の家族旅行になってしまい1人残った子供、そのほかにも涙を招く犠牲者らの辛い気持ちを思い、私も煩悶として眠れない毎日だった」と付け加えた。
朴大統領は「苦心の末に、海洋警察を解体する結論を下した」と明らかにした。引き続き「安全行政部も自らの役割を果たすことができなかった」として「安全行政部の核心機能である安全と人事・組織機能を安全行政部から分離し、安全業務は国家安全処に移して統合し、人事・組織機能も新設される首相所属の行政革新処に移管する。したがって安全行政部は行政自治業務のみに専念させる」と伝えた。
朴大統領は「今回の事故にまともに対処できなかった最終責任は、大統領である私にあります。その高貴な犠牲が無駄にならないよう、必ず、大韓民国が生まれ変わる契機にします」とした。
一方、朴大統領は友人を救おうとして亡くなった故チョン・チャウン君、故チェ・ドクハ君ら安山(アンサン)の檀園(ダンウォン)高校の犠牲生徒らの名前に言及する部分では涙声になり、結局、涙を流していた。