中国は歴史的に見ても文化発生の地でもあり、歴史、国土の広さ、人口の多さから見ても大国でした。その大国を植民地化しようとイギリス、ロシア、フランス、日本などがかわるがわる政治的干渉を行いました。香港、マカオなどは20世紀末までイギリス、その他の国によって支配されてきました。中国政府が、経済力を背景に、世界の大国として台頭したいと考えるのは無理もないことです。
しかし、そのこととベトナムとの海洋権益での争い、日本との尖閣列島領有権問題、フリイピンなどとの権益をめぐる争いは、どう考えても理屈には合わないし、世界の大国にふさわしい行為とは言いがたいものです。経済力、軍事力がずば抜けていることが大国としての条件ではありません。この記事で、アメリカが第一次、第二次大戦を経て大国になったと記述していますが、そのことでアメリカが大国になったのは表面上の理由にしかなりません。また、アメリカが大国、世界の中で指導的な地位についたことがすべての他の国家にとって、歓迎されていることでもありません。
中国が、中国以外の国家から尊敬され、政治経済、文化などで大国として尊重されたいのであれば、少なくても現在のような横暴な主張、態度を止めることが必要だと思います。
<レコードチャイナ> 米国とは時代背景が違う中国、経済力だけでは世界のリーダーにはなれない―英紙
24日、英紙フィナンシャル・タイムズは、中国が世界のリーダーとなる時代も遠くないとの見方に対し、米国の台頭の歴史から考えると、経済力だけでは世界をけん引する権力を獲得することはできないと報じた。
2014年5月24日、英紙フィナンシャル・タイムズは、中国が近い将来、米国を抜いて世界最大の経済体となり、中国が世界のリーダーとなる時代も遠くないとの見方も出ているが、米国の台頭の歴史から考えると、経済力だけでは世界をけん引する権力を獲得することはできないと報じた。26日付で環球時報が伝えた。
中国と米国の台頭の過程には違いがある。米国の台頭には第1次世界大戦による欧州の軍事力の低下が背景にあり、これにより米国は工業と金融において力を発揮する絶好の機会を得た。しかし、中国はこのような機会に恵まれなかった。金融力や経済力を比べても、中国は20世紀初頭の米国に劣っている。主要国も焦って中国と同盟を結んでいるわけではない。
中国の復興は間違いなく21世紀初頭における決定的事件だ。しかし、米国における権力の歩みを見ると、経済や政治と戦略の実力の間には複雑な関係が存在している。しかも、米国が台頭する過程における2度の世界大戦という唯一無二の状況が現代で再度起こることはあり得ない。経済の歴史を見ると、19世紀の英国から20世紀の米国、そして21世紀の中国は1本の線でつながっているのかもしれないが、複雑な地政がさらに太い縄のように存在しているのだ。(翻訳・編集/藤)