ギリシャ国政選挙結果 緊縮派ND党首が勝利 連立政権発足へ
ギリシャ国会の再選挙結果が出ました。結果から見ると苦渋の選択のように感じます。ギリシャが欧州連合(EU)から離脱することは、一応とまりました。しかし、ギリシャ緊縮策による失業問題、雇用問題の解決はしません。欧州連合によって、ドイツ企業などは輸出をギリシャなどに行い、自国経済の反映を作り出していました。したがって、ギリシャなどの欧州連合脱退は、回りまわって、ドイツ経済の疲弊にも影響を与えます。
財政危機を踏まえて、その解決方法は、緊縮策一辺倒ではなくて、ギリシャ経済の構造変化、景気を見ながらの対策、失業対策などを具体的に打つ必要があります。ナオミクラインが「ショックドクトリン」で事例検証した、財政、金融危機、戦争などを契機とした、極端な収奪の仕組みづくりを許さないことが必要と思います。
また、ギリシャ財政危機を招いた、ギリシャ元政府、ギリシャ元政権党の間違いを総括し、その責任を追及することも重要と思います。そのことはスペイン、ポルトガル、その他の財政問題を抱えた他の欧州連合の対策にも生かすことが出来るはずです。過去においてアルゼンチンが債務不履行に陥り、復活してきた事実を踏まえる必要があります。年金の支払、インフレ、富裕層の海外流出、治安の悪化などが想定されますが、1つ1つ対策を打ちながら解決してほしいと思います。
<緊縮派ND党首が勝利 連立政権発足へ>
17日実施されたギリシャ国会(300議席)の再選挙は即日開票され、内務省の中間集計などによると、緊縮推進派で旧与党の新民主主義党(ND)が、強硬な反緊縮派の急進左派連合(SYRIZA)を抑えて第1党となった。NDは単独過半数には届かなかったが、他の緊縮派政党と連立政権を発足できる見通し。ギリシャのユーロ圏離脱の危機は当面遠のくことになった。
深刻な財政危機にあるギリシャは、欧州連合(EU)などから緊縮策を条件に金融支援を受けている。緊縮策に反対するSYRIZAが勝利した場合、支援が停止され、ギリシャがユーロ圏離脱に追い込まれるとの観測が出ていた。
ユーロ圏財務相会合は新政権が早期に発足し、緊縮策の実行に取り組むことに期待を表明した。
NDのサマラス党首は17日夜の記者会見で「国民はユーロ圏残留のために投票した」と勝利宣言するとともに、各党に「救国政府」への参加を要請。SYRIZAのツィプラス党首はサマラス氏に祝福の電話をかけたことを明らかにした上で「強力な野党の立場で闘争を続ける」と、直ちに連立入りを拒否した。
パプリアス大統領は18日にもサマラス氏に組閣要請する。地元メディアは同日中に組閣の可能性もあると報じた。
選挙法により第1党には50議席のボーナスが与えられる。内務省の中間集計(開票率約98%)によると、NDは129議席、同じく緊縮派の全ギリシャ社会主義運動(PASOK)は33議席を獲得し、合わせて162議席と過半数を占める見通し。穏健な反緊縮派政党の民主左派も連立に加わる可能性がある。
NDの得票率は29.69%で、SYRIZAは26.87%。
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ギリシャ国会の再選挙結果が出ました。結果から見ると苦渋の選択のように感じます。ギリシャが欧州連合(EU)から離脱することは、一応とまりました。しかし、ギリシャ緊縮策による失業問題、雇用問題の解決はしません。欧州連合によって、ドイツ企業などは輸出をギリシャなどに行い、自国経済の反映を作り出していました。したがって、ギリシャなどの欧州連合脱退は、回りまわって、ドイツ経済の疲弊にも影響を与えます。
財政危機を踏まえて、その解決方法は、緊縮策一辺倒ではなくて、ギリシャ経済の構造変化、景気を見ながらの対策、失業対策などを具体的に打つ必要があります。ナオミクラインが「ショックドクトリン」で事例検証した、財政、金融危機、戦争などを契機とした、極端な収奪の仕組みづくりを許さないことが必要と思います。
また、ギリシャ財政危機を招いた、ギリシャ元政府、ギリシャ元政権党の間違いを総括し、その責任を追及することも重要と思います。そのことはスペイン、ポルトガル、その他の財政問題を抱えた他の欧州連合の対策にも生かすことが出来るはずです。過去においてアルゼンチンが債務不履行に陥り、復活してきた事実を踏まえる必要があります。年金の支払、インフレ、富裕層の海外流出、治安の悪化などが想定されますが、1つ1つ対策を打ちながら解決してほしいと思います。
<緊縮派ND党首が勝利 連立政権発足へ>
17日実施されたギリシャ国会(300議席)の再選挙は即日開票され、内務省の中間集計などによると、緊縮推進派で旧与党の新民主主義党(ND)が、強硬な反緊縮派の急進左派連合(SYRIZA)を抑えて第1党となった。NDは単独過半数には届かなかったが、他の緊縮派政党と連立政権を発足できる見通し。ギリシャのユーロ圏離脱の危機は当面遠のくことになった。
深刻な財政危機にあるギリシャは、欧州連合(EU)などから緊縮策を条件に金融支援を受けている。緊縮策に反対するSYRIZAが勝利した場合、支援が停止され、ギリシャがユーロ圏離脱に追い込まれるとの観測が出ていた。
ユーロ圏財務相会合は新政権が早期に発足し、緊縮策の実行に取り組むことに期待を表明した。
NDのサマラス党首は17日夜の記者会見で「国民はユーロ圏残留のために投票した」と勝利宣言するとともに、各党に「救国政府」への参加を要請。SYRIZAのツィプラス党首はサマラス氏に祝福の電話をかけたことを明らかにした上で「強力な野党の立場で闘争を続ける」と、直ちに連立入りを拒否した。
パプリアス大統領は18日にもサマラス氏に組閣要請する。地元メディアは同日中に組閣の可能性もあると報じた。
選挙法により第1党には50議席のボーナスが与えられる。内務省の中間集計(開票率約98%)によると、NDは129議席、同じく緊縮派の全ギリシャ社会主義運動(PASOK)は33議席を獲得し、合わせて162議席と過半数を占める見通し。穏健な反緊縮派政党の民主左派も連立に加わる可能性がある。
NDの得票率は29.69%で、SYRIZAは26.87%。
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