もう一度読みなおしたい本、7冊目
とても良かった

「野の草の匂いと陽光みなぎる自然のなかで、幼い魂はいかに成長していったか。」
祖母との思い出はないけれど
祖父を、毎日一緒に遊んでもらっていた幼なじみを、裏山を海を思い出すことができた
子供たちはメンコに熱を上げたり、鳥のわなに夢中になったり、…
夕刻、しろばんばが舞う時刻まで遊び続ける…
そうだった
私は一番幼く、いつも足手まといになりながらどこへでもついて行った
ライスカレー、トコロトテン、落とし穴…
雑木の葉裏が時折銀色に輝いて、それに依って、風の通る道が判った…
実際に人生というものは憂きことが多い…
洪作は侘しい音楽を、やはり侘しい音楽として受け取るだけの年齢になっていたのである。
広い世の中には、いろんな型の父や母のあること、憂きことがあること、侘しさを知ったのはいつだっただろう