突然発作的に納豆汁が食べたくなったので、
セールの3パック88円の納豆を2つ購入した。
本当はゼンマイとヒラタケ他、山のキノコをたくさん入れたのが好きなのだが、
近所のスーパーにそんなものがあるわけもなく、
大きめのなめたけ、しめじとマイタケ&エノキで我慢。
腹いせに、好物のゴボウを倍量投入。
納豆汁にひきわり納豆をそのまま入れるという人がいるが、
信じられない。
それは違うものだ。
納豆汁は粒の納豆をすり鉢でペーストにしなければならない。
一粒残らず完全なペースト状にしなければならない。
ここが天下分け目の天王山。
そう、一本の納豆の糸はしつこささえあれど、強度はない。
だがしかし、
すり鉢でつぶされ、その怒りの糸かと見まごうばかりの束になった納豆の糸は、
もはや例えようもないほど強力な粘度を発揮し、
「やれるもんならやってみろ!ひとつぶ残さずつぶしてみろ!おらおらおら」
と挑戦的なメッセージをその全身、全糸(?)で発するほどの強度。
それのメッセージを全身にうけながらすりこぎの山椒を振るう私は、
歯を食いしばったままそのくちから思わず、
「こんにゃろ。くんにゃろ!」
などとつぶやく。
おいしい納豆汁ができたよ。
家族に大好評だったよ。
2日間全食納豆汁で間に合うほどの量をつくってしまったよ。
すりこぎを握っていた私の右手は
腱鞘炎になってしまったように痛い。すごい筋肉痛。
勝った気もするし、負けた気もする。
勝ち負けか?
勝ち負けだ。