森友文書問題の最大のポイントは、文書の「書き換え」をだれが、いかなる権限で、どういう目的で行ったか…ではない。
この問題の最大のポイントは、南スーダンに派遣された自衛隊PKO部隊が現地で遭遇した事件についての稲田防衛相(当時)の国会答弁と同じ性質の問題だということにある。
この事件はPKO活動に従事していた自衛隊のすぐ近くで政府軍と反政府軍の衝突があり、現地部隊から防衛省に報告も届いていた。が、防衛省は現地部隊に撤収を命じなかった。そうした対応について国会で稲田防衛相が野党から追及された時の稲田氏の答弁は「(現地部隊からの)日報についての報告は受けていない」「日報隠ぺいについて了承したこともない」の一辺倒だった。が、防衛省幹部は「防衛相に報告をあげている」と、稲田答弁を真っ向から否定した。
この問題について私は昨年8月11日に投稿したブログ『南スーダンPKOの「日報隠ぺい」問題の真相を論理的に解明してみた』で書いたので、このブログでは繰り返さないが、二つのケースを軸に考えてみた。一つは稲田氏が「ウソをついていた場合」の動機とその背景。もう一つは稲田氏が「ウソをついていなかった場合」の危険性。「危険性」と書いたのは、もし稲田氏がウソをついていなかったとしたら、自衛隊は文民統制の大原則を無視して、防衛省の判断でPKO活動を推進しようとしていたことになるからだ。
同様に森友文書問題も同じように考えてみよう。
決裁文書に書き換えがあったことはもはや明々白々になった。最大の問題は、「書き換え」そのものの追及ではない。「交渉過程を記録した文書は廃棄した」「政治家や第三者の関与はない」と言い切った佐川理財局長(当時)の国会答弁は「ウソ」だったのか否かである。
佐川氏自身に「ウソ」という認識がなかったとしたら、そこまで断定的に国会で言い切れるわけがない。「省内で徹底的に調べさせる」と調査を約束していたはずだ。
書き換え前の決裁文書が、佐川答弁の前に作られていたことも、麻生財務相が明言している(これもウソでなければ)。麻生氏によれば、「佐川答弁との齟齬(そご)をきたさないように、理財局のだれかが書き換えたのだろう」。
となると、佐川氏がウソ(つまり国会での虚偽答弁=偽証)をついたのか、それとも最初の(つまり「書き換え」前の)決裁文書がウソ八百の「作文」だったのかということしか考えられない。
もし佐川答弁がウソで固められていたのだとしたら、佐川氏がなぜ犯罪行為である国会での虚偽答弁=偽証を行ったのか…その問題を徹底的に追及しなければならない。
佐川氏自身にウソをつかねばならない自らの事情があったとは考えにくいから、なぜウソをついたのかを彼自身の口から国会で証言させる必要がある。その場合、当然考えられるのは昭恵夫人の関与を隠ぺいするために「文書は破棄した」「第三者の関与はない」と言わざるを得なかったのだろうという推測だ。
一方、もし佐川氏にウソという認識がなかったとしたら、財務省内部のだれかがウソ八百の「作文」を作ったということになるが、そんな「作文」が公式の決裁文書として省内で承認されるだろうか。もし万が一、そういう事態が起こりうるとしたら、財務省は直ちに解体しなければならない。
このブログは12日中に投稿したいため、ここまでにする。
この問題の最大のポイントは、南スーダンに派遣された自衛隊PKO部隊が現地で遭遇した事件についての稲田防衛相(当時)の国会答弁と同じ性質の問題だということにある。
この事件はPKO活動に従事していた自衛隊のすぐ近くで政府軍と反政府軍の衝突があり、現地部隊から防衛省に報告も届いていた。が、防衛省は現地部隊に撤収を命じなかった。そうした対応について国会で稲田防衛相が野党から追及された時の稲田氏の答弁は「(現地部隊からの)日報についての報告は受けていない」「日報隠ぺいについて了承したこともない」の一辺倒だった。が、防衛省幹部は「防衛相に報告をあげている」と、稲田答弁を真っ向から否定した。
この問題について私は昨年8月11日に投稿したブログ『南スーダンPKOの「日報隠ぺい」問題の真相を論理的に解明してみた』で書いたので、このブログでは繰り返さないが、二つのケースを軸に考えてみた。一つは稲田氏が「ウソをついていた場合」の動機とその背景。もう一つは稲田氏が「ウソをついていなかった場合」の危険性。「危険性」と書いたのは、もし稲田氏がウソをついていなかったとしたら、自衛隊は文民統制の大原則を無視して、防衛省の判断でPKO活動を推進しようとしていたことになるからだ。
同様に森友文書問題も同じように考えてみよう。
決裁文書に書き換えがあったことはもはや明々白々になった。最大の問題は、「書き換え」そのものの追及ではない。「交渉過程を記録した文書は廃棄した」「政治家や第三者の関与はない」と言い切った佐川理財局長(当時)の国会答弁は「ウソ」だったのか否かである。
佐川氏自身に「ウソ」という認識がなかったとしたら、そこまで断定的に国会で言い切れるわけがない。「省内で徹底的に調べさせる」と調査を約束していたはずだ。
書き換え前の決裁文書が、佐川答弁の前に作られていたことも、麻生財務相が明言している(これもウソでなければ)。麻生氏によれば、「佐川答弁との齟齬(そご)をきたさないように、理財局のだれかが書き換えたのだろう」。
となると、佐川氏がウソ(つまり国会での虚偽答弁=偽証)をついたのか、それとも最初の(つまり「書き換え」前の)決裁文書がウソ八百の「作文」だったのかということしか考えられない。
もし佐川答弁がウソで固められていたのだとしたら、佐川氏がなぜ犯罪行為である国会での虚偽答弁=偽証を行ったのか…その問題を徹底的に追及しなければならない。
佐川氏自身にウソをつかねばならない自らの事情があったとは考えにくいから、なぜウソをついたのかを彼自身の口から国会で証言させる必要がある。その場合、当然考えられるのは昭恵夫人の関与を隠ぺいするために「文書は破棄した」「第三者の関与はない」と言わざるを得なかったのだろうという推測だ。
一方、もし佐川氏にウソという認識がなかったとしたら、財務省内部のだれかがウソ八百の「作文」を作ったということになるが、そんな「作文」が公式の決裁文書として省内で承認されるだろうか。もし万が一、そういう事態が起こりうるとしたら、財務省は直ちに解体しなければならない。
このブログは12日中に投稿したいため、ここまでにする。
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