11月の、とある月曜日、僕は中央線の特急あずさ、に乗り込んだ。
小淵沢まで行き、そこから小海線に乗り換える。
目的地は、清里。
僕が、大学受験に失敗し訪れて以来、たまに来る場所だ。
だからもう何十年も経つわけだが、風景はあまり変わらない。
人は日々、とりあえず前へ進まなければならない。
でも、ただ流されるのではなく、たまに立ち止まり、自分と
向き合いたいと思う。ゼロへの回帰。
日常、こだわり、ストレス、目先のことなど、一旦オフにして、
頭・心・体を、リセットし直す時間が必要だ。
人間の短い時間を超えて、平然と佇む八ヶ岳の大自然に包まれると、
新しいイメージや、発想が湧き上がってくる。
翌朝は、霧雨の中、宿から甲斐大泉まで、ウォーキング。
濃霧でほとんど視界がきかない中、点在するモミジの紅葉が鮮やかだった。