SCONEDOLPHIN オフィシャルブログ

スコーンの常識が変わる リピーター続出の柔らかしっとりスコーン
私たちはスコーン好きと夢を持つ人を応援しています!

売れることと出来ること

2005-10-03 16:13:14 | 自宅ショップのできるまで
私のような、未熟なものがパウンドケーキやスコーンを作って販売を始めて、とても恐れ多いことなのですが、その中で、商売の不思議といいますか、重要なポイントといいますか、感じることです。
「売れるとできるは違う」ということ。
商売という点での話しになってしまいますが、商売とは売るために色々な工夫やアイデアを駆使し、商品そのものの価値を上げたり(美味しいとか上手に出来上がっていること)、広告宣伝に力を入れたり(商品のアピール)、作り手や材料などに付加価値を加えてみたり(作り手の経歴や社会的評価や入手困難な食材などの希少価値)、いろいろな総合力で売れてゆくのだと思います。
どこか、お客さんの買ってみようかと思う意識に、その部分が触れて手を伸ばしてくれる。
私には完璧に商品を出せるほどの、保証された技術は備わってません。しかし、バナナブレッドやスコーンを買ってくれるお客様がいらっしゃるおかげで、この自宅ショップは細々とではありますが、オープンしていられる。
周りを見ると、わたしよりケーキを上手に作る方は沢山おられます。その方々がその方々のスタイルで、自分の一押し商品を販売すれば瞬く間に売切れてしまうのではないかと思います。
そこはでも商売で、その商品の売り方がお客様の心に買ってみようかなという、なにか印象を与えるか否かで、ショップとして続いてゆくかどうか、そんなところにつながって行くのかなと思うのです。

私の場合ですが、自分自身そんなに出来る人間であるとは思っていません。この仕事に携わることになり、皆様に支えられている感謝の気持ちで、失礼のないように日々ケーキを焼いています。その危なっかしさとか、スコーンとバナナブレッドという素朴な取り合わせの郊外の店が珍しく感じられたのかもしれません。


私の恩師に聞いたことがあります。立派な老舗で職人として評価の高い人が、そこを辞め自分の店を持つ。それはそれだけで、経歴や実績ではお客を得る一つの要素になる。しかし、自分の腕を過信し、商売をする上での経営努力をしなければその店はやってられないだろう。それは、立派な老舗ではなくその職人の店で、お客様は前の店へ来るのではなくその職人の店へ来るのだから。と。


まだまだひよっ子の自分を支えてくれる、沢山の方々に感謝です。
日々精進です。