SCONEDOLPHIN オフィシャルブログ

スコーンの常識が変わる リピーター続出の柔らかしっとりスコーン
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暮らしを表現する場

2005-10-31 23:47:18 | 自宅ショップのできるまで
自宅ショップにお客様がいらっしゃるということは、自分の家に来てくれるということ。欲しいなぁ・・という商品を買いに来てくれると同時に、どんな暮らしをしていて、どんな日常をしているから、この商売をしているんだな。という総合力で納得されるのです。
見えるところだけ綺麗にして、ドアを閉めればいいわ!・・という暮らしぶりは、すぐに見破られてしまいます。門をくぐった時、玄関に入った時、お部屋に入った時、それぞれの雰囲気。そしてドアの向こうの見えない部屋の雰囲気。特に女の人は、よそのお宅の暮らしに興味があるじゃないですか。敏感な探知機をつけて、訪れてくるのです。
高いものがある必要はありません。珍しいものがある必要もありません。ショップの内容や個性によってそのありかたはさまざま。ショップならでは、オーナーならではのセンスが感じられる暮らしぶりを、無理なく表現していることが、お客様の信頼を獲得できるのです。

ちなみに我が家は、ショップがスタートする時に、家族で内装工事をしました。居間とトイレの壁紙を張替え、カーテンを替え、配置換えをし、自分達の居心地の良い空間をつくりました。業者に頼むと何十万、何百万の世界。ホームセンターに行って、材料と基本的な工具をそろえ、自分達の手でつくりあげてしまいました。今年の夏は、レンガの石畳。お金を使わないように、やれることは自分で済ませること。その感覚は、大切に心に留めていくと、後々どこかで役に立つことでしょう。

好きなことを生かす事

2005-10-27 15:47:06 | 自宅ショップのできるまで
もし、好きなことで収入が得られ、生活できればいいな!と考えて自宅ショップをやろうとお考えの方は、ここで一度止まってよく考えてみてください。
「好きな事」と「収入」と「生活」は別々とお考え下さい。

「好きな事」はお金にならなくても、楽しくて、寝食忘れて没頭できることです。それは、人様からお金を頂くような経済活動ではありません。厳しい表現になってしまいますが、自分の心の満足が得られるという事ということなのです。

「収入」とは、現金収入のこと。生きてゆくためのには、どうしても食べなくてはなりません。自給自足が出来て、食べものや着るものを作れたり、雨風をよけられる住処でもあれば、何とか生きてはゆけるでしょうけど、普通の人にはなかなかできません。お金を得ると言うことは、働かない限り現金を手にすることは出来ないのです。
旦那さんや自分が過去に勤めていた経験があれば、よく考えて頂きたいのは、好きで好きで、楽しくて楽しくて頂いてくるお給料なのでしょうか? 眠くても、体が疲れていても決まった時間があればその時間を守って働き、お客様がいれば頭を下げ、我慢もすれば、売り上げが上がるように努力し、工夫し、協力して仕事を成し上げて得てくる結晶のようなもの。

「生活」とは、得たお金を自分の家族と、価値や習慣や必要経費などに割り振って生きてゆく空間時間・・のようなもの。どう使い、どう生きるかはあなたしだい。

この三つは、ともすると同じラインで捕らえがちですが、分けて考えてみてください。

好きな事で収入を得ようと思ったから、「自宅ショップ」をとお考えになったと思いますが、その商品で他者(お客様)が納得し、また買いたい(来たい)と思ってくれないことには、商売にはならないのです。知り合いや親戚は一度は来ますが、もう一度とか、人に紹介してまでとか、かなり評価をいただけないと、売り上げは伸びなくなるのです。
収入が少ないことで不安や迷いが生じ「好きな事」が嫌いになってはもともこもありません。「好きな事」は仕事にしない方がいい・・と、いう方がいます。それは、自分のこだわりやここは譲れないと思うところにも値段をつけなければならない時があるからです。

「自宅ショップ」という枠でなく商売は何にせよ、ずっとずっと努力を続ける事が大切なのです。
「生活」は、ずっと続けてゆく時間です。「仕事」として努力してゆけるか、「好きな事」を大切に持ち続けてゆくか、心の中で静かに考えてみてください。



女性企業家

2005-10-18 17:30:17 | 自宅ショップのできるまで
女性が店を始めたり、会社を興したり。最近はそんな方々が増えているとテレビや雑誌で見かけます。「そういうことが出来てすてきねー。」とか、「いいとは思っても実行するのはなかなかねぇ~」とか、普通は、その段階でストップしてしまいます。それを実行に移し、自分の描く仕事を始めるのは、本当にすごい事。
ましてや、そこから利益を出し、生活の足しに出来るお金が稼げると言うのは、すばらしい!すばらしい!
やはり、テレビで聞いた事ですが、女性が仕事を興し年商300万円を超えるまでの業績をあげているところは少なく、300万円以下が80%以上を占めているとの事。ひところ流行った「ご当地産業」のようなところで、産地の農産物を加工し漬物とか、その土地の調理法で味付けしてお土産にした物を販売して、利益を上げている主婦がいましたが、商売とは浮きしずみがあるということも現実。流行や人の流れを読みながら、対応してゆかなければならず、女性と言えど起業したからには、社会の中の一社長のつもりで自分の始めた商売を切り盛りしてゆかなければなりません。
自宅ショップは、その企業する女性の始めの一歩として、自分の能力を見極める初期段階として、大風呂敷を広げすぎず、適当に怠惰にせず、がんばればどこまで出来るかの可能性に挑戦する場としてとらえてもらえる場であればな、と思います。
自分のできる範囲で初めて、お客様側がどう動いて答えを見せてくれるか、それを見ることが出来るチャンスの場だと思います。
自宅で家族がいてくれる事によって出来る、幸せな職場だと思います。

店舗テンポ♪

2005-10-12 23:45:44 | 自宅ショップのできるまで
いまやインターネット上のショップがあれば、実店舗はいらない時代。「ネットショップ」があれば「リアルショップ」という対義語まである。
自宅ショップは、実店舗。お客様が訪れる場所なのです。
もし、店舗を作ろうとして動く場合、食品を扱う店なら保健所の許可を得られるような設備が必要です。これは保健所に行って必要な設備を確認してきた方がいいです。また、雑貨店や手芸店、陶芸店・・・ご自分の中に「こんなお店を作りたい」と、いろいろ夢を描いていることでしょう。
しかし、本格的にショップを始めるなら別ですが、自宅ショップを始める時に、たくさんの設備投資をすることは、とても大変です。銀行でお金を借りて・・・なんて絶対に考えないで下さい。というか、女の人が急に融資を求めても、まず認めてもらえないことが多いでしょう。その仕事の実績や収入見込みがきちんとした形で数字で現れていないと融資は受けられません。国民金融公庫では、初めて仕事を始める人への融資をしていますが、詳しい事業計画書を提出しなければいけなくて、どんな経験、経歴があってこの仕事を開業する・・・そしてこの位の収入見込みがあると説明をしなければならないのです。

自宅ショップを始めるにあたっては、自分のお金で自分のできる範囲で設備を整えることをお勧めします。しかも、その設備投資は、回収できないものと思った方がいいです。ショップを始めると、仕入れや経費でお金がかかってゆきます。利益は、売り上げから支払いを引いた残りなのです。そして、次の仕入れのための資金は、やっと入ってきた利益なのです。でも、その利幅や収入の額が高ければもちろん利益は上がってゆきます。せっかく仕事をして、収入につながらなければ何にもなりません。
どんな風に利益を出してゆくか・・・収入の大きさを決めること・・・それは、どの位仕事を一生懸命してゆくかとイコール。
そこで、前にもお話した、「天職」として利益より自分の好きな環境でそのショップの中で幸せを感じるか。「適職」として一人でも多くの人に喜んでもらえるように仕事として努力するか。・・を自分の中で決めることなのです。

この自宅ショップで、自分の仕事への関わり方、そのショップとしての利益の量をじっくり見ることが出来れば、次のステップとしてちゃんとした「ショップ」「店舗」という次のステージを考えることが出来るでしょう。



ショップと季節

2005-10-10 00:33:39 | 自宅ショップのできるまで
季節は秋。栗やかぼちゃのお化けや紅葉の色がもっぱら店頭のディスプレイ。
私の店は春にオープンしました。お花の季節にお客様が多く集まる園芸店で委託販売を開始したので、順調に滑り出すことが出来ました。
どんな時に、自分のショップにお客様が行きたいと思ってくれるか・・結構重要なポイントかもしれません。雑貨のお店はどうでしょう。陶芸のお店はどうでしょう。
私の焼き菓子店は、夏はまるでダメなんです。園芸店もお客様は入らない。しかも、店内は温室のように高温になり、お花もケーキも置いておけないくらい悪い環境です。だから、夏は2ヶ月間のお休み。秋になるのを待ってます。もう一つのフラワーガーデンは、夏はブルーベリー摘みをするお客様でいっぱい。そこに、ブルーベリーのパウンドケーキを持って行くから、それがお土産として喜ばれる。だから夏は、ここのお店には沢山納品します。しかし、自分の自宅ショップは、やはり焼き菓子よりアイスやジュースを求めたくなる季節。作ったものが、売れ残ってロスになると、もったいない。だから、自宅ショップも長めのお休みを頂きます。秋からのスイーツシーズンに備えます。
一年間の売れる時期、売れない時期。ここを把握するには、やはり一年間の経験が必要になってきますが、オープンの時期は、今後のモチベーションを保つために、検討の余地ありですね。
自宅ショップは、自分で営業日や営業時間を自由に決められます。自分のできる時間に設定できることがなんと言っても利点なのです。無理な設定をして、開店日や開店時間がルーズになってしまうとかえってお客様に失礼。
そして、お客様の買いたい衝動にあわせた季節設定。そこを考えることは、重要です。

売れることと出来ること

2005-10-03 16:13:14 | 自宅ショップのできるまで
私のような、未熟なものがパウンドケーキやスコーンを作って販売を始めて、とても恐れ多いことなのですが、その中で、商売の不思議といいますか、重要なポイントといいますか、感じることです。
「売れるとできるは違う」ということ。
商売という点での話しになってしまいますが、商売とは売るために色々な工夫やアイデアを駆使し、商品そのものの価値を上げたり(美味しいとか上手に出来上がっていること)、広告宣伝に力を入れたり(商品のアピール)、作り手や材料などに付加価値を加えてみたり(作り手の経歴や社会的評価や入手困難な食材などの希少価値)、いろいろな総合力で売れてゆくのだと思います。
どこか、お客さんの買ってみようかと思う意識に、その部分が触れて手を伸ばしてくれる。
私には完璧に商品を出せるほどの、保証された技術は備わってません。しかし、バナナブレッドやスコーンを買ってくれるお客様がいらっしゃるおかげで、この自宅ショップは細々とではありますが、オープンしていられる。
周りを見ると、わたしよりケーキを上手に作る方は沢山おられます。その方々がその方々のスタイルで、自分の一押し商品を販売すれば瞬く間に売切れてしまうのではないかと思います。
そこはでも商売で、その商品の売り方がお客様の心に買ってみようかなという、なにか印象を与えるか否かで、ショップとして続いてゆくかどうか、そんなところにつながって行くのかなと思うのです。

私の場合ですが、自分自身そんなに出来る人間であるとは思っていません。この仕事に携わることになり、皆様に支えられている感謝の気持ちで、失礼のないように日々ケーキを焼いています。その危なっかしさとか、スコーンとバナナブレッドという素朴な取り合わせの郊外の店が珍しく感じられたのかもしれません。


私の恩師に聞いたことがあります。立派な老舗で職人として評価の高い人が、そこを辞め自分の店を持つ。それはそれだけで、経歴や実績ではお客を得る一つの要素になる。しかし、自分の腕を過信し、商売をする上での経営努力をしなければその店はやってられないだろう。それは、立派な老舗ではなくその職人の店で、お客様は前の店へ来るのではなくその職人の店へ来るのだから。と。


まだまだひよっ子の自分を支えてくれる、沢山の方々に感謝です。
日々精進です。

口込みの凄さ

2005-10-01 15:59:42 | 自宅ショップのできるまで
自分がこのような仕事をさせていただいて、とても感謝するのは、人と人のつながりです。
最初に、私の作ったバナナブレッドをお店において販売をさせてくれた、園芸店の社長夫婦には心より感謝します。私自身、お菓子作りということをどこかで修行したということもなし、どちらかの店舗で仕事をさせていただいたというわけでもなし、先方も「さて売れるのか??」と、残ってしまった時のことをかなり心配してくれました。私の中には、「いっぱい焼かなくちゃー!」という、思いしかなく、誰もが「さてどうなることやら・・・」という中での、スタート。
それが、季節は春。春のお花や苗を求めて沢山のお客様でにぎわう園芸店の中で、ずっしり重い腹持ちのするバナナブレッドやちょっとお茶を飲む時お茶菓子にスコーンを・・・といって、どんどん売れ行ったそうです。「ないので追加お願いします」「本日完売、明日よろしくお願いします」という電話。ガーデニングをしていて、ちょっとお腹がすいた時のお茶菓子に、タイミングよく甘いものが手に入って、設定がよかたのですね。結果的に。

そこで、買っていったお客様が、「あそこの園芸店にあるバナナケーキね・・」みたいに話が次のお客様に広がり、広告宣伝費をまるで使わず、営業をしてあちこち歩き回らず、本当に皆さんに育てられているそんなショップなのです。じわり、じわり人の会話の中から、「どんな味よ」「どこどこにあるわよ」「こんな感じよ」と、情報が伝わることは、一番経験者が感想を含めて話してくれるので、確実な情報になって別の方に伝わる。感動してしまうのですが、大切なことなのです。

チラシをいっぱい作って沢山配っても、興味のない方には無駄な紙になってしまう。経費だってもったいない。これは、自宅ショップ規模の話なので、大それたことなど出来ないのは当たり前なのですが、基本である人と人とのつながりを大切にすること、日ごろの行いなど、そんな当たり前のことが仕事には始めの一歩なのですね。