道重さゆみさんが活動終了の報告をしてから、道重さんがリーダーをしていた時代のモーニング娘。の動画をよく見ています。
どういう感情なのか自分でも整理がつかないのですが、落ち着かない気持ちで過ごしています。ショックだという負の感情ではないし、これからの道重さんに幸あれ、今までありがとうという前向きな感情なのですが、どこか心に穴が開いたような、そんな気持ちです。
そんな折、道重さんがブログを更新しました。
ありがとうございます
https://ameblo.jp/sayumimichishige-blog/entry-12883472386.html
今回のブログは道重さんの素の言葉がたくさん並んでいる、心に響く内容でした。
道重さん、いや、私も素で行こう。さゆは、昔からファンを大切にする人でした。アイドルが「ファンの皆さんが大好きです」と伝えるのは仕事上の義務ともいえる作法ですが、さゆの場合はその言葉や態度に芯が通っています。それは応援する側の願望ではなく、周囲にいるメンバーなどの人たちからも聞かれる話です。
さゆがファンを大切に思うのは、「応援されることは当たり前ではない」と理解しているからだと思っています。2003年にモーニング娘。に加入したさゆは、グループの人気が緩やかに凋落していく様を体感してきました。
コンサートを開けば大きな会場に空席が目立つようになり、やがて大きな会場では開催できなくなった。テレビに頻繁に出演していたのが出られなくなる。レギュラー番組が終了する。そういった悲しい事態に遭遇してきたメンバーでした。
今でこそ神格化されている「プラチナ期」こと高橋愛ちゃんリーダー時代ですが、愛ちゃんがリーダー就任して最初のツアーはアリーナ公演がなくなったのです。会場から女性ファンの姿も減り、コアなハロヲタの集う場となりました。それをメンバーはステージ上から見ていて変化を意識したと思います。
そこからメンバーはステージ上で一致団結して素晴らしい公演を展開していった。それがプラチナ期でした。さゆは当時あまり前に出てくるメンバーではありませんでした。いつも公演後半になると明らかに体力消耗している様子が窺えたものでしたが、さゆは大汗をかきながら必死にパフォーマンスしていました。私はその姿に胸を打たれたことを覚えています。
そんなさゆがリーダーに就任したのは2012年5月ですが、さゆリーダー時代にモーニング娘。楽曲はEDM路線を展開し、それが新エース鞘師里保のダンスなどメンバーの個性とチームワークにマッチして、少しずつ人気回復していった。それが、さゆリーダー時代でした。
この時期、日本武道館で開催されたコンサートに足を運んだ私は、周囲が女性ファンだらけとなった客席を見て感無量な思いでした。この頃、「モーニング娘。再ブレイク」という広告展開をしていき、グループに対する印象も非常に良くなって、また、EDM路線が「カッコいいアイドル」という印象を観る側に与えて新規ファンを増やせていったのだと思います。
さゆは歌やダンスが得意な人ではないですが、このパフォーマンス重視路線において存在感を発揮してきました。そこがプラチナ期とは違う点です。それはリーダーとしての責任感からなのでしょう。これは裏で相当な努力を重ねた結果だと私は思っています。
そんなさゆリーダー時代、改めて映像で見てみると、とても愛おしい世界です。愛に溢れています。
私が特に好きな映像場面は、さゆにとって最後の娘。シングルとなった「TIKI BUN」の振付です。サビ(というかCメロというべきか)で、さゆを中心にメンバーが横に並んで肩を組む振付があります。それがとても好きです。この頃のモーニング娘。が表現されている振付だと思います。
久しぶりに映像でその振付を見て、背筋がゾクゾクしました。とても尊いものを見させてもらっている気がします。さゆの仕事に取り組む姿を見てきた後輩メンバーが、その姿に感銘を受け、グループがひとつになっていった。それを象徴している振付だと思います。
モーニング娘。'14 『TIKI BUN』(Promotion Ver.)
ダンスの良さでいうと、「Help me!!」も忘れがたい曲です。ちょうど小田さくらちゃんがブログで触れていました。1月23日で発売12年だそうです。この曲でデビューしたのでしたね。
小田さくらブログ
https://ameblo.jp/morningmusume-10ki/entry-12883611219.html?frm=theme
(この記事の前の記事は、さゆについて書かれた記事です)
この曲のダンスのカッコよさは今見ても新鮮にときめきます。れいな鞘師2TOP時代も良かった。もう少し見て見たかったです。
モーニング娘。 『Help me!!』 (MV)
今振り返ると、さゆリーダー時代、さゆの個性を活かして「かわいい」路線で行くのではなく、「かっこいい」路線で行ったのは結果的には成功だったと思います。新規ファンが増え、女性ファンが増え、それが今につながっている。
私は当時、いろいろな事情であまり現場に行けなくなってしまったので、それが心残りですが、こうして映像で振り返りながら、追体験を楽しんでいきたいと思います。
追体験といえば、YouTubeでこのような動画も見つけました。プラチナ期の客席の熱とさゆリーダー期のパフォーマンスの融合と言えそうなライブです。フジテレビのカメラが客席を映し過ぎなのが難ですが(苦笑)、いいライブなので未視聴な方はぜひ。
【伝説ライブ】モーニング娘。’14 めざましライブ