フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

TIFでのスマイレージについてもう少し書いてみる

2014-08-30 18:49:50 | ハロプロ(スマ アン)

 今月の上旬から何回にも渡ってTIF2014のレポートを書いてきましたが、その一回目はスマイレージでした。というのもスマイレージを最初に観たからですが、正直言ってインパクトというか印象はあまり残らないものでした。期待が大きすぎてしまったこと。それに対してメンバーはこのステージを通常営業的にこなしていたことのギャップ。それが理由かなと思います。
 それをどういう風に感想として書くか考えましたが、結局他の出演者とは違った書き方にして、こちらの思いを汲んでもらおう。そんな風に考えて記事を書きました。
「TIF2014 スマイレージを観た感想記事」

 しかし、もう少し突っ込んで書いてみよう。そう思い今回改めてスマイレージのTIFでのパフォーマンスについて書いてみることにしました。

 そんな気持ちになったのは、先日行なわれた新曲のリリースイベントを観た人が「ステージから伝わるものが何もなかった」という感想をツイッター上で書いているのを見たのがきっかけでした。その感想を書いた人は普段は厳しい感想を書く人ではなく、ハロプロヲタではないけれど、最近スマイレージが評判いいので興味を持って足を運んだようでした。そういう動機ですから、開演前のツイートでは楽しみにしている気分を綴っていました。
 ここで気になったのは、そういう「ハロプロのヲタではない人が観た今のハロプロ」という部分であります。勿論、百人居たら百通りの感想が生まれるとして、もう少し基本的な部分、つまり「面白いか面白くないか」という部分については、自信を持って「どうです面白いでしょう?」とは私もオススメ出来るかというと自信はありません。今のハロプロ、今のスマイレージは、好意的な目線を持って観るか、個人的に気に入っているメンバーがいるか、そういう見方を持っていない人だと必ずしも「楽しかった」とはならないような気がします。 

スマイレージ『嗚呼 すすきの』 (S/mileage[Oh Susukino]) (Promotion edit)


 素晴らしいステージとは何を指すのか?どういうステージが心に何かを伝えてくれるのか?そこは嗜好の問題になってきますが、前述の感想を呟いた人曰く「歌は上手いと確かに思ったけれど、会場を熱くしようというものがメンバーから感じられなかった」という事だそうです。熱いというのは、観客が盛り上がって騒いでいる様ではなく、観ていて胸が熱くなるような気持ちにさせてくれるかどうかという意味だそうです。勿論、その日のイベントもヲタの皆さんはいつもと変わりなく盛り上げていたそうです。

 この意見は決してスマイレージを非難しているものではなく、思い入れを持たない人が観た場合の率直な感想であり、そう思わせてしまうものという部分に自分も少なからず納得させられる意見だったのでした。
 それは、まさに私がTIFで感じた心配と同質のもので、TIFで似た気分に陥ったという事実があるのです。TIFでのスマイレージは普通に上手かった。よく歌声も伸びていて、野外のステージというハンデをものともせず、後ろの方まで歌を堪能させてくれるステージだったのです。
 でも、TIFという色んなアイドルが出るフェスティバルにトップバッターとして出るという役目を考えたら、そのステージングには特別感は感じられませんでした。特に気負いもなく、特別なコメントもなく、新曲の宣伝だけして帰っていった。そんな風なステージだったのです。これは実に勿体無い。スマイレージの力量を考えたら、朝イチから会場を熱気に包む事は可能だったし、「私達がこのフェスティバルに火をつける!」くらいの意気込みで盛り上げてくれる事も出来たと思います。でも、そうはならなかった。普通に上手いステージを披露し、一部は盛り上がり、時間が来たら去っていった。そんな印象であります。

 これは本人達の問題というよりは、もっといろんな要素が絡んでいるようにも思えています。セットリストの組み方などを見ても、新規開拓という使命がそこになかったように見えるからです。新曲の宣伝のために新曲を披露するのはもっともだけれど、朝イチでヲタもまだエンジンがかかっていない状況で果たしてそれでいいのか?そういう事を関係者は検討したのだろうか?充分検討した上でのセットリストであるのだとしたら、TIFでのセットリストの選曲理由が気になります。

 新曲イベントは、スケジュールが結構ハードでメンバーも消耗していると聞いています。それが上に書いた非ハロヲタさんのような感想につながってしまったとも思いますが、そういうスケジュールにしている点も含めて、オープンスペースのイベントは一見さんも観ているという可能性、そういう一見さんの心を掴もうという意識、そういうものを関係者の方がどのくらい考えているのか気になります。そんな事をTIFのステージを観てからずっと考えています。


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ローカル線の旅の話~その5 三重県 紀勢本線~

2014-08-29 22:00:33 | 町と旅

 ローカル線の旅の話。第五回は三重県の話です。

 大晦日が迫り、買い物客で賑わう名古屋から電車と気動車を乗り継いで多気(たき)という駅にやってきた。駅舎も駅前通りも小さいけれど、紀勢(きせい)本線と参宮線が分岐する主要駅だ。駅前の雑貨屋でおやつを買い出しして鈍行に乗り込む。
 多気から乗った気動車は国鉄時代からのくたびれた車両で、座席は少し硬めだが座り心地は良い。車内は閑散としていて、先生と中学生くらいの生徒十人ほどの集団がいるのが目立つ程度。その一角だけが明るい。何かの部活の帰りだろうか、会話が和気あいあいといった感じで弾んでいる。
 紀勢本線の鈍行は山中に入っていき薄暗い小駅に停まりながら走る。薄暮れに迫ってきた車窓から眺める小駅はどこか寂しげで、冬の張り詰めた風に吹きさらしになっているホームには人の姿もほとんどいない。そんな風景の中を走っていくうちに、ようやく少し町な駅である熊野市に着くと、先生と生徒達が降りていった。木工が盛んなこの町で今夜は泊まろうかとも思ったが、もう少し乗っていたい気もするのと、今夜は港町に泊まってみたいので、その先の尾鷲(おわせ)まで行く事にした。尾鷲は雨の多い事で知られる港町。

 すでに薄暗くなり始めた尾鷲に着くと、宿を探す事よりもまずは駅前の一本道を歩いて港に行った。誰もいない海に陽は沈む。
 部屋の空いていた駅前の小さく綺麗な鉄筋旅館に荷物を置いて、まずは銭湯に向かった。線路沿いに少し歩いた所に古びた銭湯があった。銭湯で暖まってから帰りは来る途中に目星を付けた居酒屋に入る。小さな町なのであれこれ選べるほど店はないが、なんとなく良さそう予感のする店である。
 店内は忘年会の最中だった。カウンターの奥に一人で店を切り盛りしてる女将さんの姿がある。四十代前半くらいな雰囲気の女将さんは「ごめんなさいね。八時半で(忘年会は)終わるからそれでも良ければ」と言う。
 私はカウンターに座りテレビを見ながら夕食的な飲み方をした。座敷の忘年会は予定通り終わり店内にはお客さんはいなくなった。
 ようやく始まった女将さんとの会話で、町の話などをした。女将さんは穏やかで品のある喋り方で、見た目も含めて失礼ながら田舎の小さな飲み屋に立っているのが勿体ないレベルと思わされる人だった。その女将さんが「実は私、東京にいた事があるの。大学は田町にある大学を出たのよ」と言ってきた。田町の大学と言う事はあの大学の事だろう。私は驚いた。田町の大学を出た人が、どういう経緯でこの港町で小さな飲み屋を一人でやっているのかは、さすがに聞けなかった。
 帰り道は夜風が生暖かかった。南国の風だ。

 翌朝、更に南な和歌山方面に向かう。海岸線は複雑で険しい地形で、駅が現れる度に深く切れ込んだ入江となり、駅の周りに小さな漁村が存在する。この深く切れ込んだ入江を利用して、大昔は水軍、つまり海賊がこの地に住んでいたのだという。道路などない時代、深い入江は人に見つかりにくい絶好な隠れ家だったのだろう。
 今は小さな無人駅ばかりの漁村地帯。そんな景色を古びた気動車は少し哀愁味のある音色の汽笛を奏でて走る。

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アギーレ監督が選ぶ新顔選手

2014-08-28 22:08:39 | サッカー

 アギーレ新監督率いるサッカー日本代表が9月に行なう親善試合に参加するメンバーが本日発表されました。
http://web.gekisaka.jp/news/detail/?146005-146005-fl

 W杯の時のメンバーから11人入れ替えがあり、初選出となった選手は5人との事。

 8年前のオシム監督就任の時には大幅な入れ替えがありました。この時は今回と似ている流れで、W杯で一次リーグ敗退を喫したチームをオシム監督は大幅に入れ替え、初選出の選手を10人選んだのでした。
※ネットで拾ってきました。
過去に日本代表の新監督が初陣で招集した選手

 今回初選出された選手を見ていると、神戸の森岡選手のように遂に!と言いたくなる待望の選出もあれば、新潟の松原選手のように「そう来たか」な選出もあり、東京の武藤選手、広島の皆川選手にように最近目立つ活躍をしていた期待の若手選手もいます。
 そんな中、サガン鳥栖の坂井選手には驚きました。サガン鳥栖のサポーターも驚いていそうだし、何より本人がとても驚いていそう。
 広島の皆川選手も初先発が今月の事で、それまでは途中出場で活躍していた選手という出世物語ですが、坂井選手に至っては今シーズンまだ4試合計360分しかリーグ戦でプレイしていないという控え選手。それがいきなりの代表選出。どういう意図で選出したのか気になるところ。監督の言う「90分走れる選手を求めている」というコンセプトにサガン鳥栖の選手は確かにフィットしそうだと思いますが、それにしても驚きです。

 でも、これでいいんです。代表チームはオールスターチームとは違う。監督の目指すサッカーにハマる選手を選べばいいのであって、そこに有名無名は関係ない。今までの代表キャリアも関係ない。まさに、そのことをアギーレ監督は記者会見で語っています。
 代表チームのメンバー選びは、スポンサーやテレビ局の意向などがあったとしても、それ以上に監督の意思が重要なのだと思っています。もう何年も親善試合には興味がなくなっていたのですが、今後が楽しみになってきました。

 余談ですが、坂井選手は少し前のツイートで、「サポーターの人からLinQのアルバムをいただいたので楽しみ」とツイートしていました。LinQは今年サガン鳥栖の試合にゲストで呼ばれているし、LinQはサガン鳥栖にとって勝利と幸運の女神になりそうです。
「サガン鳥栖公式サイト 坂井達弥選手コメント」

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松浦亜弥と田村芽実

2014-08-27 19:17:29 | ハロプロ(スマ アン)

  舞台やライブで魅せる田村めいめいの歌唱力について、最近あちこちで好意的な意見を見かけます。スマイレージだとグループという枠の中で収まらなくてはいけないのと、曲の世界観に合わせた表現というものが要求されるので、それほど強烈な歌唱力は感じていなかったのですが、ソロで歌っているとわかりやすい。ということで参考動画を。

田村芽実(スマイレージ)  オシャレ!

 先日、ネットでこの動画を絶賛しているスレッドを発見しまして、なるほど良い声だなあと感心しながら見ていました。めいめいの声はもうちょっとロリっぽいイメージで、まだ少しその面影は残っていますが、最近は声に張りが出てきたのではないでしょうか?これが舞台での経験が活かされての結果ならば、舞台活動がちゃんと本業に結びついているという訳ですね。発声などで良い指導を受けたのでしょう。
 本人も夢、というか目標は「ミュージカル女優になること」と言っているので、この方向での成長はプラスになっている。現在のアイドルシーンはイベント本数が増えているから日々が多忙で、どうしても自分の向かっていきたい方向性を見失いがちになりそうで、そこが怖いところでありますが、めいめいに関してはこのまま順調に成長してほしいし、しっかりと自分を見つめて磨いていってほしいなと期待しています。アイドル活動の先にあるものに大きな夢を抱けないと、この業界も現実的な話ばかりで夢のない世界になってしまいますから。

 そういう訳で、最近とても田村めいめいが気になり始め注目している次第です。では、この動画の曲の元の歌を歌っていた「あの人」はどうだったのか?という検証をしたくなります。「あの人」こと松浦亜弥さんもデビュー当時から天才っぷりを発揮していた人です。

松浦亜弥 - オシャレ!


 この動画は松浦さんが16歳の時のもので、松浦さんにとって初のツアーでありました。この年の春に赤坂ブリッツで行なわれたファーストライブでも、初めて単独ライブをやるアイドルとは思えないほどの完成度を見せてくれた松浦さんですが、ツアーでも堂々としたパフォーマンスを披露して非情に面白いコンサートになっていました。この動画でも、その辺りの凄さは窺えるのではないでしょうか。
 松浦さんについて語られる時、よく言われるのが彼女の持っていたアイドルスキルの高さと表現力ですが、私は当時からそういった高いアイドル性よりも「歌唱力」に注目していました。多忙などを理由に喉や体を壊して、やがてアイドル的なポップシンガーとしてはしぼんでいく訳ですが、デビュー年の2001年から2003年あたりまでの伸びやかな歌声は、まさにアイドルシンガーとしての天才でありました。
 その後、喉を壊しても歌唱の方向性を変えて、違うアプローチから歌唱力シンガーになった努力も含め、やはり松浦亜弥は凄い歌手であり、ハロプロ史上最高の歌手でもあったと私は思っています。そう感じるのも、デビュー当時から松浦さんは様々なタイプの楽曲を歌い、歌いこなしてきた。曲を提供しているつんくPが「この子なら歌いこなせる」と、いろんな曲調を歌わせて、松浦さんがそれに応えてきた結果が、幅広いジャンルを歌える凄い人という印象として残ったのが理由であります。

 そんな松浦さんの持ち歌を歌っためいめいですが、めいめいがブログで語ったところによれば、この選曲はつんくPによるものだそうです。つんくPも、めいめいの歌唱力を高く評価しているからこそ、松浦さんの名曲を歌わせたのでしょう。この曲は歌うのが容易ではなく、めいめいも歌いこなしているという訳ではないですが、上手い子だからこそ試練を与えるという意味があるのでしょう。今後も難易度が高く、いろんなタイプの曲にチャレンジしていってほしいものです。

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TIF2014を観て感じた問題点

2014-08-26 22:34:05 | アイドル etc

 前回の更新まで数週間に亘ってTIF2014の感想記事を書いてみました。TIFは同時進行で複数のステージでライブが行なわれますので、その全てのステージについての感想を個人で記すのは無理で、また出演者を全員観ることも無理であります。だからこそ、どのステージを観るかが各個人に委ねられているし、感想記事を書くにしても参加者一人一人が取り上げるステージは違ってきます。つまり「感想は参加者の数だけある」と言っても過言ではありません。
 しかし、運営についての感想については、結構共通認識として各参加者が持っている部分ってあるわけです。たとえば、入場についての問題は毎年言われている事で、如何に並ばずに入場出来るかというのはなかなか改善されません。例を挙げると、屋上に上がるエレベーターの数は決まっている以上はSKY STAGEで人気アイドルが登場する時の渋滞は避けられず、私もそれを見越してプランを考えてみたりしています。
 とは言っても、自分が観たいアイドルさんが人気者であるなら、その渋滞に巻き込まれる可能性は大で、そういう事もあってか、人によっては少し早めに入場して待機しているなんてケースもよく見かけます(着ているヲタTで推しがわかるので、そういう事がわかる)。
 でも、これは観客のマナーの問題になりますが、目当ての人でないステージでは後ろに下がっているか、流れで前方に行った場合でも「ちゃんとステージは観ようよ」と思う場面が今年もありました。今年も、と書いたように、この問題は毎年散見します。地下系のヲタだと対バン慣れしているのでお目当ての人が出てくるまでは後ろに下がって待ち、そういう風にして前と後ろが暗黙の了解で入れ替わっていくのですが、それを知らない、或いは知ってはいるがそういう流儀なんて知ったこっちゃない!という事なのか、前に進出しつつステージを観ていない人も一部で見受けられました。このあたりが、メジャーとマイナーの文化の違いとでも言いましょうか、感情的には難しい面もあるとは思うのですが、せめて前に行くのならステージはちゃんと観よう。せめて手拍子や拍手くらいは礼儀としてやってもいいのでは?と言いたくなるケースが相変わらずありました。

 今年は個人的には初めてHOT STAGEに足を踏み入れずに終わったTIFでした。場所が他の会場とは少し離れていたのも理由ですが、混雑による入場規制、入場待ちなどがここ数年面倒に思えてきていたからでもあります。HOT STAGEはTIFのメインステージでもありますから、必然的に人気アイドルが多く出る。それはイコール「混雑する」という事でもあります。今年で言うなら、HKT48、でんぱ組.incなど、「観たい人が全員入場できないのでは?」と思えるクラスのグループが出ていたので、混雑は避けられない状況ではあったのではないでしょうか。
 HOT STAGEに関しては何時間かおきに一旦全員退場させて、観客を入れ替える時間帯を設定したらどうだろうか?と思います。特にメジャー級が出る少し前にそういう時間帯を設けるだけでも、少しは混雑も混乱も減るのではないかと思います。前方に同じ人間がずっと居座っていた!なんて事態も避けられるのではないでしょうか。

 オープンスペースで無料観覧ゾーンであるSMILE GARDENの観覧マナーの問題については、無料であるがゆえに様々な動機を持った観客が来るという事は覚悟の上での開催になっていると思うので、ある程度は自己責任になってしまうのでしょうね。周囲と安全な距離を保ちつつ、お互いで気を遣いながら観ていくしかない。
 その上で、禁止事項や危険行為については今後は、もう少し厳しく取り締まってほしいなとも思います。これは警備を強化していくしかないのでしょう。チケット代の値上げにつながりそうですが、プロの警備員を増員し、言うことを聞けない人は退場してもらうくらいの毅然とした態度は必要なのでは?と今年の有様を見て思いました。
 ジャンプ禁止のSKY STAGEでの警備も含めて、一層の事、BiSが横浜アリーナで開催した解散コンサートでやっていたように、屈強な黒人の警備員を動員してみてはどうですか?それで治安が保たれるのならチケット代の値上げもノープロブレムです。

 元々、TIFは割と自由な空間というか、ヲタの良識によって治安が保たれていた部分が結構ありました。だからこそ、アイドルさんがヲタでごった返す中を通って次の会場まで徒歩移動しても混乱の起きない現場であったのですが、近年はそんな牧歌的な雰囲気は少しずつ失われつつあるという感はあります。それだけに、今後もこのフェスティバルが続くのであるならば、対策をすべき時期に来ているとは思います。

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TIF2014 「PASSPO☆~東京女子流」 ~夜空の下の星屑~

2014-08-25 20:10:15 | アイドル etc

 夜空になってきた。それとともに観客のテンションもハイになっていくのがわかる。ステージには「PASSPO☆」が出てきた。彼女達の音楽を考えるとより一層盛り上がりに拍車がかかるに違いない。第一回目から出場しているだけあって、安定のステージングを見せ始めるPASSPO☆。遠くから観ていてもダンスにキレがあるのが一目瞭然だ。そのキレこそが見せ場なのだなと思いながらステージを観る。
 個人的には夏の歌中心に、特に「ViVi夏」を観たかったけれど、この曲が観られたから良かった。夏の夜空に切なく響くナンバーなのだ。じっくり楽しんだ。

ぱすぽ☆ - 夏空HANABI (short ver.)



 夜空に歌が切なく響く中、夜空をバックに客席の上ではサイリウムが舞っていた。興奮した観客が投げているようだ。危険行為である。そんな雰囲気の中、続いてステージには「東京女子流」が登場した。女子流のサウンドなら観客も必要以上に興奮したりしないだろう。そう思いながら、2014TIFのアイドルステージのトリを務める東京女子流に大きな期待を寄せていた。
 女子流の曲というとファンキーで踊りたくなってくるナンバーが多いイメージではあるけれど、アイドルらしさ全開なナンバーもいくつかある。こういうお祭ステージではそれがきっと合っている。そんな期待が現実となった。「おんなじキモチ」を歌ったのだ。会場はあちこちで振りコピ大会となり、大いに盛り上がったのであった。

東京女子流 / おんなじキモチ



 という感じで、これで終わっていれば綺麗なエンディングであったのだけれど、サイリウム投げ、リフト行為といった危険行為はどんどんエスカレートしていき、東京女子流の公演中もメンバーから危険行為をやめるよう促されるなど、後味の悪い状況になってしまった。
 最後のいろんなグループがステージに上がってカバーを歌うフィナーレも、「とても盛り上がりました」としか書きようのないステージとなってしまった。まあ、このフィナーレはいつもこんなもので、カバーを歌うこともありグダグダ感は否めないコーナーではある。何故か「LOVEマシーン」が二回歌われたように、演出面でも特にヒネリはない。せめて選曲がアイドルナンバー中心なら「アイドルフェスティバル」に相応しいフィナーレだと思うが、普通のJ-POPヒットソング大会に終始するのも毎回疑問ではある。


 最後はあまり余韻が残るような終わり方ではなかったけれど、今年もTIFは楽しかった。いろんなアイドルを観るという事は、クロスオーバーなジャンルであるアイドル音楽の世界の広さに触れるという事でもあり、毎回様々な発見がある。今年も初めて観るグループ、久し振りに観たグループ、よく観ているグループなど、それぞれに魅力を感じながら、新鮮な気持ちで楽しんだ。年々、出演者も来場者も増えているという事で、アイドル音楽界の発展を感じながら、今年の出演者の皆さん、スタッフの皆さんに、感謝の気持ちをもって、TIF2014レポートを終わりにしたいと思います。皆さんお疲れ様でした。

TIF2014 8/3 観たステージ (観た順番で掲載。少しだけ観た人も含む)
lucky color's、パズルガールズ、ライムベリー、POWER SPOT、lyrical school、REV.from DVL、プラニメ、ねがいごと、水戸ご当地アイドル(仮)、GALETTe、JK21、LoVendoЯ、アイリス、Especia、エレクトリックリボン、アフィリア・サーガ、バニラビーンズ、ベイビーレイズ、THEポッシボー、PASSPO☆、東京女子流、ジャンボリーの面々。

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TIF2014 「ベイビーレイズ~THEポッシボー」 ~ステージで大きくなっていく~

2014-08-23 11:30:00 | アイドル etc

  バニラビーンズのバンド付きライブに大いに満足した頃、空は夜の色になった。ここからはポップロックなアイドルたちが続く。芝生の上で楽しむには最高なラインナップだ。

 まず登場したのは「ベイビーレイズ」だ。遠くから観るとまだまだ背も小さめな子達なのに、ステージ上をゴムボールのように弾みながら歌っている。一曲目が「暦の上ではディセンバー」だったこともあり、前のほうで盛り上がる虎ガー(ベイビーレイズヲタの呼称)達だけに限らず、会場全体が盛り上がっている。知名度のある曲を持っているというのは強い。それで観客の心を掴んだベイビーレイズは、アッパーな曲を並べて更に会場をヒートアップさせていった。
 そんなナンバーの中で「チャリンコアイドル」という曲が異彩を放っていた。♪チャリンコ乗ってチャリンコ乗って~♪というフレーズがやけに耳に残るこの曲、メンバーがステージをぐるぐる回ったりして自由さを感じさせる振り付けである。ベイビーレイズの持っている雰囲気、やんちゃな感じ、小生意気そうなプリティさ、そういうものが凝縮されているような曲で、実にベストフィットな曲に感じられた。観ているこちらも自然に体が動いてくるような、そんなファンキーさが確かに存在している。ベイビーレイズおそろしき子達。

チャリンコアイドル / ベイビーレイズ



 愉快な気分の笑顔に会場が包まれ始めた頃、今度は「THEポッシボー」が登場した。さすがポッシボーは歌がしっかりしている。これについては、「さすが元ハロプロエッグ」という見方も出来そうだけれど、それはちょっと違うのだなと思う。こういうフェスの場に居て色んなステージを観て、その都度リスペクトしてきているから、特定の団体に居ること居たことで特別視したりするのは野暮であるという気持ちが芽生えている。素晴らしいパフォーマーというものはいろんな場所から誕生していくものなのだと実感している。
 ポッシボーはエッグの新人公演やハロコンに出演していた頃はステージングが際立っていた訳ではなく、正直言って実力的には平凡であった。その後、ハロプロから明確に離れて仕事をするようになり、その年月の中で様々な苦労や経験を重ねてきたのだろう。それがポッシボーを大きくしたように見える。
 TIFに出てくるようになって明らかにポッシボーへの注目度は上がってきている。TIFのステージ、特にこういうSMILE GARDENのようなオープンステージはポッシボーヲタではない人も観ることになるから、流れの中で彼女達のパフォーマンスを観る機会を得て、そのステージングに魅了された人が夏を重ねる毎に増えてきているのだろう。その結果が今年開催された中野サンプラザでのワンマンコンサートに繋がったとも言える。
 いいものを見せる自信があるアイドルさんは是非TIFに出るべきだ!そういう流れは四年前の第二回目の頃から既に存在していて、その恩恵を受けて知名度を上げたグループもいくつかある。今話題のBABYMETALや、でんぱ組.incは、TIFでその存在を知ったり、観る機会を得たというアイドルヲタが少なくないはずで、そこから人気の波が広がってコアなヲタではない層にも広がっていったように思える。
 ポッシボーもTIFで評価を高め、アイドルヲタ内での関心度が上がっていった。TIF参加後のこの二年間はメンバーにとって、それまでの年月よりもハツピーな日々なのではないだろうか?今のポッシボーのステージは、自信と喜びに満ち溢れた表情を浮かべたメンバーたちが、本当に嬉しそうな笑顔を浮かべて楽しんでいるという、演者も観客もハッピーなステージだ。アイドルのライブを観るということは、ハッピーな気分になるということなのだなと改めて思いながら、ステージから放たれる熱気を受け止めた。夏のライブはこうでなくてはと、TIFの主役的存在の一角になってきているポッシボーを観る。

永遠ファイヤーボール / THEポッシボー


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TIF2014 「バニラビーンズ」 ~ありがとうの夏~

2014-08-21 22:50:34 | アイドル etc

 少しずつ日が沈み始め風が涼しさを増してきた。TIFの夜はやっぱりSMILE GARDENだ。ステージでは楽器機材のセッティングが始まった。「バニラビーンズ」はなんとバンドを従えて歌うようだ。鼓動高まる。

 TIFの第一回目、入場時にバニラビーンズのウチワが配られていた。彼女たちの事はその三ヶ月ほど前にオンエアされたMJのアイドル特集回で知った。ももクロが多くの人に見つかったこの放送は、バニラビーンズを知った放送でもあったのだ。
 その第一回目のTIFで観たバニラビーンズのステージングの良さ、トークの面白さは、想像を遥かに超えてイメージの向上に繋がった。ウチワをもらった時点ではさほど気に留めていなかった存在が、この時から「TIFに絶対出ていてほしい存在」に変化していたのだと気づけたのは、もう少し時間がかかったような気がする。そして、ウチワは今でも手元にある。

 バンドの演奏をバックに聴くと昔の曲も新鮮な曲に聴こえる。MJに出た時に歌った「D&D」を久し振りに聴く。バンドによる新鮮な音とともに懐かしさがこみ上げてくる。四年という月日はアイドル業界を色々と変えてきた。去っていった者、失った物、現れた者、手に入れた物。でも、きっと本質は何も変わってはいないのではないか?
 バンドが奏でる音は新鮮な響きではあったけれど、初めて聴いたようには思えないくらい自然に二人の歌声と調和していたように、この世界も常に過去は未来に繋がっている。TIFもそういうものなのだろう。

 バニラビーンズは最後に「ニコラ」を歌った。今年もアイドルの集まる夏がもうすぐ終わろうとしている。そんなひとときに耳にするのに、こんなに相応しいナンバーは他にあるだろうか?私はイントロから拍手をした。
 今年の夏もありがとう。今年の夏もTIFを観ることが出来てありがとう。今年の夏もバニラビーンズが観られてありがとう。夏はまだ続く。
 
[PVフル] バニラビーンズ「ニコラ」 Vanilla Beans


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TIF2014 「エレクトリックリボン」 ~多才なアイドルが見せる多彩なステージ~

2014-08-20 22:57:22 | アイドル etc

 夏の夕方の空は人の心を揺さぶり、盛り上げる力がある。TIFに於いて夕方のSKY STAGEは毎回心に残るステージを観てきている気がする。前日もとても心に残るステージを観た。

 前日以上に高い気温に少し体力も消耗しつつある夕方。私は湾岸スタジオの屋上にやってきた。心地よい風に吹かれパワーも回復してきた頃、ステージに「エレクトリックリボン」が登場した。通称を「エリボン」と言う。エリボンコールのエフェクトに乗って現れた三人は、とてもいい笑顔。人の良さそうな雰囲気の人達に見える。
 実はこのエリボンのステージはとても楽しみにしていた。昨年くらいに興味を持ち、YouTubeで動画は見ていたのだけれど、私が現場活動から遠ざかり気味になっている事もあり、なかなかライブを観る機会に恵まれなかった。そんな風にしているうちに、前日のTIFのステージでエリボンのメンバーNAOMiさんが8月一杯で辞めるニュースが舞い込んできた。「もっと早くライブを観に行っていれば…」と後悔の気持ちを抱きながらSKY STAGEにやってきたのだ。
 しかし、いざステージが始まってみれば、そういう感傷的な気持ちはどこかへ飛んだ。メンバーがキュートな笑顔を振りまきながら、ちょこちょことステージを走り回って歌うのだ。楽しい! サウンド的にはテクノポップに分類されるのだろうか。でも、テクノにありがちなクールな感じはなく、むしろフレンドリーさで勝負している感じがとても素敵だ。
 そんな書き方だとインパクト型の飛び道具なグループに思われそうだけど、それは間違いというもので、エリボンはキーボードを弾いているasCaさんが全曲作っていて、しかもasCaさんはソングライターとしても活躍されている。NAOMiさんはモデルとしても活躍していて、ericaさんはアイドル好きDJとして活躍している。つまりエリボンは多才な才能を持ったグループなのだ。そんな彼女達が、フレンドリーでスマイル100%なステージを見せているというギャップが清々しく楽しいのだ。

 途中で新メンバーが紹介され、Azumiさんが登場して歌にも参加した。新人が入ってきた時というものは、そのグループの本当の結束力や雰囲気の良さが試されるものだが、Azumiさんは物怖じせず、メンバーの動きについていっているように見えた。エリボンはいいグループなんだなと実感する。

 楽しい時間というものは、あっという間に過ぎていくもの。ふと気づくとラストの曲になり、終わっていた。大きく手を振りながらステージから去っていくメンバーに、私は力いっぱい手を振り返していた。

星屑ハイランド/エレクトリックリボン(MV full ver.)


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TIF2014 「JK21~LoVendoЯ」 ~きっと、それは変わっていない~

2014-08-19 21:48:09 | アイドル etc

 DOLL FACTORY、次は「JK21」が出て来た。大阪で活動するグループで、定期公演を行なっていて、公演のための常設会場もあるというライブアイドルである。実はTIFの第一回目から出場していて、私はずっと観させてもらっている。
 JK21は何度かメンバーチェンジがあった過去を持っていて、TIFで会う度にメンバー構成が変わっているくらいなのだけれど、ステージのほのぼのとした雰囲気は不変だ。第一回目で観た時以来、「はっちゃけてるほど明るく元気という訳ではないけれど、ふわっとした心地よい明るさのあるグループ」という印象を持っている。この「ふわっとした」という部分が大事で、ガンガン明るさを押し出している訳ではないので、ステージも妙に過剰な煽りに走ることもなく、客席も平和に楽しく行きましょう!というノリが支配している。
 そういう雰囲気なので、メンバーの話す言葉と会話の妙味に大阪らしさを府外者が感じても、そんなにコテコテを前面に押し出している訳ではなく、簡単に言えば下町っぽさは薄い。関西に馴染みがない人にはわかりくい例えかもしれないけれど、大阪と言っても阪急沿線な雰囲気を自分は感じるのである。これは良い意味でという印象だ。そういえば、普段の公演を行なっている会場は地下鉄駅が最寄駅だが、阪急の駅も近隣にある。
 一人のメンバーが天然トーク的な挨拶を自己紹介で行なったけれど、すかさずツッコミが入りまくるというほどでもなく、そこからの笑いの持って行き方はオーソドックスなのだ。でも、これがスタンダードなのであって、関東人のイメージする大阪らしさは大げさ過ぎるのだろう。しかし、そんなイメージのズレなど些細な事であるかのように、メンバーは可愛らしく、ひたすらほのぼのとステージをこなしていく。観ていて自然と笑顔になれるような平和な空間が居心地よい。

レシピ JK21


 JK21を観終えた私は外に出た。SMILE GARDENは時間が押しているようで、タイムテーブルと約10分ほどのズレが発生しているようだ。ステージ上では機材セッティングが始まった。このあと、いよいよTIF史上初めて「モーニング娘。のOG」がステージに立つのだ。
 セッティングが終わり、「LoVendoЯ」(ラベンダー)が登場した。芝生席の前方はリストバンドを着けている人が入れる有料エリアなので前方に入ってみた。ライトブルーの田中れいなTシャツを着たヲタもチラホラいる。
 歌が始まり、会場にれいなの声が響き渡る。れいなの歌声を野外で聴くのは新鮮な気分。とても伸びやかなボーカルで、娘。時代よりも声量が大きくなったように聴こえた。楽器の迫力に負けないようなボーカルになっている。いたずらっ子のような笑顔を浮かべて客席を煽るれいなの姿が正直かっこいい。サマになっている。れいなは歌うことが大好きなのだなと改めて感じる。
 動画で観ていた時にはツインボーカルである強みはあまり感じられなくて、ハモリはいいよねというぐらいな感想だったけれど、実際に生で歌を聴くとツインボーカルがハマっている。ちゃんとれいなの歌声に合う人が選ばれたのだなという事だ。このバンドの良さのひとつが、このツインボーカルなのだという事をライブ体験して理解出来た。声の絡みと音の絡みが違和感なくて耳に気持ちいい。
 会場はライトブルーのTシャツだけでなく大勢の人が楽しみ、音に合わせてノッている。れいなは端で観ている観客にも手を振りながら、野外な会場の開放感にふさわしい伸びやかな歌を遠くまで届けていた。ある程度の大きさの会場の使い方は、さすがちゃんとわかっている。それを観ながらなんだか懐かしいような気持ちになっていく。過去の記憶の中にあるモーニング娘。の楽しかったコンサートの映像が甦ってくる。
 私は、ふと思った。私はいつだって、田中れいなの居たステージを楽しいと思っていた。れいなの持っている良さに気づいたのだってコンサートの時だった。見える景色は違っても、今も田中れいなが立っているステージは楽しい。それを再確認しながら、青空に拳を突き上げた。

LoVendoЯ イクジナシ (ikujinashi / 意気地無し) live on July 2014


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