フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

ミキティの歌声よもう一度

2013-03-25 22:20:02 | ハロプロ(ソロ)

 2002年の春に大阪にモーニング娘。を観に行った。会場は大阪城ホール。チケットは2階席で、広い会場であるからステージはとても小さく見えた。
 当時のモーニング娘。コンサートはゲストコーナーがあって、ハロプロの他ユニットがゲストで参加していた。その春ツアーでは新人の藤本美貴がゲストだった。私は2001年の秋から2002年の春にかけて放送された「美少女日記」で藤本美貴ファンになっていたから、ステージングは楽しみだった。ミキティはデビューシングル「会えない長い日曜日」を熱唱した。緊張してもおかしくないような状況の中、ミキティは堂々と歌い上げて踊った。私は彼女の度胸の良さに2階席から大きな拍手を送った。

 ときは流れた。低音が魅力なミキティの歌声は「結婚~出産~休業」という流れの中で封印され、今やCDの中でのものとなっている。しかし、歌はやはり生歌が一番。みんなライブを待っていた。その日がいつ訪れるかわからないまま、漠然とした夢のようなその時を待っていた。

 藤本美貴復活ライブ記事(セットリストあり)
http://www.girlsnews.tv/music/79421

復活ライブを決定した事務所には大きな拍手を送りたいとともに、「一夜限り」なんて事は言わずに、今後も歌手活動は続けて欲しい。祭としてのライブもいいけど、継続していく中で魅力度を上げていけるライブも素晴らしいと思うのです。
 今回の復活ライブを決定した事務所には大きな拍手を送りたいとともに、「一夜限り」なんて事は言わずに、今後も歌手活動は続けて欲しい。祭としてのライブもいいけど、継続していく中で魅力度を上げていけるライブも素晴らしいと思うのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サヤシリホ、カタル

2013-03-22 21:53:17 | ハロプロ(娘。)

 先日、日刊スポーツにさやしのインタビューが載っていて、その記事を読んでみました。みんなが予定が空いたところに競うようにボイトレの予定を入れているという話に、モーニング娘。の未来を担うメンバーたちを頼もしく思えて嬉しくなったりしました。インタビューでも言われていたのですが、さやし自体がしっかりした子で、ちゃんと目標設定が出来ていて、その目標に向かって自己を高めていける実行力と意識の高さがある事がインタビューでも感じられて好感でした。やはりグループの中心を担うという事に年齢を持ち出すのは甘えであり、さやしもそれをよく理解しているからこそ、責任感を強く持っているのでしょうね。「私は精神年齢43歳なんですよ」なんていう発言は照れ隠しですね。

http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20130318-1099441.html

 このインタビューで一番印象に残ったのが、「ファンの人達はモーニング娘。ファンである事にプライドを持っている」という事実をメンバーであるさやしが発言した事。さやし自身はそれをまっすぐに受け止めて、その期待に恥じないように歌やダンスを磨いていきたいと考えている事。これこそが、歴代メンバーに受け継がれている精神なのでしょう。
 ファンの期待の種類は色々あれど、「良いものを観たい」という想いが根底に流れている事は変わらない。だからメンバーは頑張れる。ファンの優しくも厳しい目があるから向上していける。記事にあるさやしの写真がいつも以上に凛々しく見えた。有言実行カッコイイ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カリンちゃんがいなくては

2013-03-18 22:09:20 | ハロプロ(ユニット)

 つんくPは誠実な人だなと感じる瞬間がある。今回のTwitterの件でも改めてそう感じたのでありました。

 有名人が一人のヲタに返信を書くという事は、少なくともそのヲタのツイートを読んだという訳で、いちいち全てのヲタの意見はさすがに読んでいないかもしれないけれど、ヲタの意見に無関心という訳でもないのだから、これは立派な態度だなと感じるのだけれど、時には「そんな意見はほっといても良いのでは?」と思わずにはいられない時もある。しかし、それでもそんなヲタの疑問に返答するという事は、その質問にそれなりの意味を感じたのかもしれない。

 12期オーディションを開催するくらいなら、なぜ今までカリンちゃんをモーニング娘。に加入させなかったのか?加入させていればグループが抱える歌唱力の問題が解決していたのでは?というヲタの質問に、「そうしたら、Juice=Juiceが作れなくなるやん」と返したつんくPの返答は、短い言葉に色んな意味が込められているように思いました。

 スポーツチームは上手い人をただ集めれば強くなるような単純な話ではなく、チームとして機能するための連動感や一体感が生まれる組織でなくてはいけません。アイドルグループも同じで、ただ可愛い子や出来る子を集めれば良いというものではありません。様々なタイプの子を巧く当てはめて一つの完成体を作らなくてはいけない。モーニング娘。のように常に新しい力を迎え入れて、その変化をグループのパワーに変えていくようなグループならば尚更です。
 私もカリンちゃんは何故モーニング娘。に選ばれないのか?という疑問を持った事はありました。しかし、コピンクとしての活動などを通して、この子は自らの輝ける形を既存のものに当てはめていくより、新たな場所を用意してあげてこそ良さが活きる、真っ白なキャンバスを用意してあげてこそ輝ける子なのではないか?と思い始めました。これは言い換えればソロでも行けるという意味でもあります。
 一時期、真野ちゃんをモーニング娘。に加入させてはどうか?という意見を見かけた事があるけれど、これを読んだ時に感じた違和感そのものが、カリンちゃんのモーニング娘。加入希望の意見に対する違和感と似ていると今は思います。
 カリンちゃんという素材を生かすために、新たな場所が必要だった。そして、その場所で一緒に輝いていける仲間も用意しなくてはいけなかった。モーニング娘。オーディションを重ねる毎に、落選組の中から有望な素材をハロプロ研修生として迎え入れて、月日とともに足固めをしてきた。ハロプロエッグが未来のアイドルを育てる事に一定の成果を上げたように、ハロプロ研修生制度もきちんと役目を果たしている。ユースが強いJリーグクラブの如く。

 12期オーディションで楽しみなのはどんな子がモーニング娘。に選ばれるかだけでなく、どんな卵を事務所は研修生として迎えるかにもあります。アイドル育成のプロが見極め、育てる好素材、そういう人材の動きが組織に活気を生む事は確かです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

未来少女をさがせ

2013-03-17 23:53:01 | ハロプロ(娘。)

 モーニング娘。の12期メンバーオーディションを開催するという事が発表されました。「またメンバー追加かあ」なんて声も聞こえてきそうですが、自分は良いと思っています。
 ハロプロにはいくつかグループがあって、コンセプトもそれぞれが違う。そのような中で、モーニング娘。のコンセプトの一つとして「常に変化していく」というものがある以上は、メンバーを追加していってグループを育てていく事は必然であります。れいなの卒業でキャリア三年未満なメンバーばかりになるのは決定済みですので、それならば安定を求めるよりも冒険に出て、新鮮な力を加えていくほうがグループとしての魅力のアップに繋がると考えます。
 メンバー変更があるとダンスなどのフォーメーションに影響が出て、ステージのクオリティの低下に至らないかと心配もありましょうが、そういう困難を乗り越えていくのもモーニング娘。の面白さではないかなと思います。
 さて、このオーディションにはどんな子が選考に残り、どんな子が選ばれるのか?まずは、そこに注目をして楽しみにしていきたいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

名前にマ行の文字が入っているアイドルは人気者になる伝説

2013-03-15 23:20:04 | ハロプロ2012-2014

 自称アイドル研究家(?)な私は、ある時ふと気づいた。今まで世の中に名を轟かしたアイドル達の多くは、名前に「マ行」の文字が入っている!

 日本におけるアイドルの草分け的存在と言える「天地真理」。続く存在であった「南沙織」、「石野真子」。おおっ、マ行の文字が入っている!そして、「山口百恵」。
 グループで言っても、キャンディーズにもピンクレディーにもマ行が入ったメンバーがいる。(ミキ、ミー)。時代が1980年代に入っても、松田聖子、中森明菜、小泉今日子と見事に揃っている。更には、菊池桃子、南野陽子、中山美穂。この三人は2文字も入っているではないか!
 1990年代になるとアイドル冬の時代と言われていたけれど、この「マ行伝説」とも言える法則は健在で、数少ない90'sアイドルスターである宮沢りえ、観月ありさ、そして安室奈美恵に森高千里大先輩。

 では、ハロプロには誰が当てはまるか?モーニング娘。でセンター的存在になった事があるメンバーで言えば、安倍なつみ、後藤真希は勿論該当。ソロ組でも、松浦亜弥、藤本美貴、真野恵里菜。見事なまでの当てはまりっぷりです。
 ベリキューのセンター格では、今をときめく嗣永桃子(二文字入っている!)に、夏焼雅、矢島舞美。Berryz工房は見事に該当していますが、℃-uteはこれを見ると舞美を℃-uteの顔として売り出す事が、ブレイクへの近道なのかもしれないと思わされます。三文字入っているくらいの潜在力だし。
 そして、スマイレージの元エースもマ行が入っていた…。

 そう考えていくと、モーニング娘。が少しずつ浮上の流れを掴んでいるのも、マ行の入ったメンバー道重さゆみ(頭と最後がマ行でしかも同じ文字)がリーダーでありグループの顔だからというのが好結果に繋がっているのかもしれないと、伝説の信憑性がより強まっていく次第であります。それを踏まえると、今後は譜久村聖、石田亜佑美、佐藤優樹がキーポイントとなるメンバーなのかもしれません。

 さて現在の他のグループではどうかと調べてみましょう。まずは、「前田敦子」でいきなり伝説健在を実感しつつ、AKBの総選挙上位はほとんど該当者である事に気づきます。大島優子、渡辺麻友、小嶋陽菜、篠田麻里子、板野友美、高橋みなみ、松井玲奈、松井珠理奈などなど。
 現在活動中のアイドルグループで、そのグループのエースや人気一位なメンバーを見ていきリストアップしてみました。
 百田夏菜子、生駒里奈、前島亜美、横山ルリカ、菊地亜美、奥仲麻琴、増井みお、桜庭ななみ、川島海荷、最上もが、中元すず香、新井ひとみ などなど。

 マ行伝説。かつては国民的アイドルへのキーワード。現在はアイドルグループで真ん中に君臨するための絶対条件。女の子の名前には元々、マ行がよく使われているとは言うものの(定番な漢字である美という字がマ行だ)、苗字にマ行の人が結構多いのは興味深い。これはもっと研究すべきテーマであるかもしれないと、花粉症の頭で考えてみる夜です。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ReGenerasion

2013-03-12 23:26:06 | アイドル etc

 ある年の晩秋、私は宮城県気仙沼市に向かっていた。一ノ関から乗った大船渡線のディーゼルカーは外が暗闇に包まれていくにつれて閑散とした車内になっていった。
 気仙沼駅に着くと外は雨。歩いているうちにかなり激しい雨になっていった。予約していた旅館は駅から遠い。駅と町が離れていた。
 すっかりずぶ濡れになってしまった私を見た旅館の主人は優しい言葉で迎えてくれた。その晩は雨音をBGMに過ごした。

 一夜明けて、太陽がまだ上りきらないうちに旅館を出た私は、行きと同じように旅館と駅を結ぶ道を歩いた。雲の切れ間から少しずつ太陽が見え始め、グレーの空がクリーム色に変わり始めた。その空の下には港が広がっている。気仙沼港は大きな港だ。世の中のフカヒレの多くはここ気仙沼産だそうだ。

 気仙沼で活動するアイドルがいる。その気仙沼を含めて南三陸の海岸沿いは二年前に津波を受けて変わり果てた姿になった。
 私は二年前にニュース映像を見ながら気仙沼の惨状と自分がたどった旅の記憶を重ねて胸が張り裂けそうな想いに駈られた。自分にはどうする事も出来ないけれど、ささやかながら自分と縁がある町が今苦しみを受けている。
 その気仙沼の町が人々の力と助け合いで少しずつ復興への道を歩んでいると、その後テレビで放送されたドキュメンタリーで知った。その頃、気仙沼で活動するアイドルがいる事を知った。名前は「SCK GIRLS」という。

 「もう被災地もだいぶ復興してきたのだから、つらい思い出を蘇らせるような追悼テレビ番組は流さず、静かに震災の日を迎えてはどうか?」
 そんな声もあちこちから聞こえてくる。しかし、誰かが伝える事、語っていく事は無駄ではない。忘れないという気持ちがあるからこそ、色々な事を考える事が出来る事は確か。地震や津波はいつやってくるかわからないのだ。未来のためにも記憶を紡ぐ事は尊い筈。

 SCK GIRLSは地道な活動を続けている。それでいいんだとも思う。彼女達だって、笑顔を届けるためにアイドルになった筈だ。必要以上に持ち上げる必要もないし、勿論安易な同情を寄せるのも何か違う。それでも、何かを伝えていく事は出来る。「忘れない」ために。
 彼女達はこうして地元で撮られたMVをYouTubeを通じて全世界に発信する事で、二年前に手を差しのべてくれた人達に感謝を伝えているという事なのだろう。MVに付いている字幕、記事に貼ったバージョンは英語だけれど、いくつかの外国語が用意されている。撮影はカメラ雑誌に「トーホクスクールガール」というポートレートフォトを掲載した事もある、写真家の小林幹幸氏。そこに写し出されているメンバーと風景は、ありのままの姿であり、ありのままの気仙沼なのだと伝えている。

【PV】 SCK GIRLS - ReGenerasion 【English version】


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風よはやく」

2013-03-11 23:25:43 | アイドル etc

 二年前、ドロシーリトルハッピーがエイベックスから念願のメジャーデビューを飾った。記念すべきデビュー作はシングルではなく、インディーズ時代に発売したシングル曲を含むミニアルバムだった。どの曲も繊細な音と繊細な歌詞で綴られた素敵なナンバーたち。ライブでの盛り上がりを重視した曲を作りがちな最近のアイドルシーンに於いて、聴かせる曲、伝える曲をラインナップに散りばめるのは作り手の良心を感じさせ、プロデューサーの坂本サトルさんがミュージシャンであり、ギター片手に各地を回りながら歌うライブ歌手であるからこそ、「音楽」を大切にしているのだと私は受け止めた。

 ドロシーのミニアルバムは発売記念イベントを色々と開催する予定だった。しかし、二年前のこの日起こったあの出来事で全ての計画が狂った。

 土地に根ざして文化的活動を行なっている人達はたくさんいる。それは音楽に限らない。地域密着というスローガンを掲げて様々な活動をしているJリーグも然り。
 二年前、ほんの少し世間の動揺が落ち着き始めた頃、国立競技場でJリーグによるチャリティーマッチが行われた。三浦知良選手がゴールを決めた事が大きな話題となったあの夜。国立競技場のスタンドにこだましたチャント(応援歌)があった。
 ベガルタ仙台のサポーターが試合前の選手入場で歌っている「カントリーロード」だ。多くの人々に知られたこのアメリカ生まれの名曲が夜空に響き渡る。仙台のサポーターだけでなく、全国のJリーグチームのサポーターが歌声を重ねた。

 ドロシーリトルハッピーは2012年早々にエイベックスからメジャーシングルデビューを果たした。これで本格的にメジャーレーベルアイドルである。
 それでも彼女達は仙台を「ホーム」にする事を続けた。皮肉な事に一連のメジャーシングルはトーキョーメジャーアイドルが歌うような楽曲と代わり映えしないような明るいポップスで、それはどこに根ざして歌うか?という意味は見いだしにくい、無国籍音楽ならぬ無地域音楽とも呼べそうなポピュラーソングであった。

 時間というものは様々なものを風化させる。時間は誰にでも、どこにでも平等に流れているから、何かを成し遂げようとしてきた人は何かを変えていく事が出来る。二年と1日前に存在した風景は帰って来なくても、二年前の風景は変えていく事が出来る。それを遠い街で暮らす私達も知っておくべき事なのだろう。

 ドロシーリトルハッピーは昨年末に「風よはやく」というシングルを発売した。そこには再びあの頃のような響きが帰ってきたように感じるのだ。それはきっと曲調が云々というような上辺の話ではなく、もっと奥底に流れている何かが、静かに、着実に、遠くの町でも動いている事の手紙みたいなものかもしれない。

 正月、渋谷公会堂でアイドルグループがたくさん集まってコンサートを行なった。そこにはドロシーリトルハッピーも立っていた。セットリストはグループ毎に持ち歌を数曲歌うというもの。ドロシーの歌う番になった時に客席の後方からチャントが聞こえてきた。ベガルタ仙台のチャントだった。

 風はどの町にも吹いている。強くなったり弱くなったりしながら。大切な事はそんな風を、どこにでもあるものとして身近に想える心であるような気がする二年後の春。

風よはやく / Dorothy Little Happy


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キャベツ白書~春編~

2013-03-09 22:09:18 | ハロプロ(ユニット)

 私の地元の方では焼肉を食べる時にキャベツの千切りを山盛りに皿に持ったものを一緒に注文して、肉を食べる量に応じてキャベツもたくさん食べます。どんなに肉が美味しくても、やはり野菜も食べないと栄養パランスが悪いという事なのでしょう。
 ハロプロはカッコイイ系の曲が割と多いし、ヲタもそういうものを求めているところがあるけれど、歌やダンスがカッコイイ曲ばかりでもお腹いっぱい。じっくり聴けて、しんみり出来る曲も必要だし、そういうユニットがあってもいい。

 ピーベリーはまさにそんなユニット。歌がポカポカしていて温かく、そしてしんみりしてしまう曲。耳に優しいサウンドはハロヲタだけでなく、もっとたくさんの人に聴いて欲しい曲だし、知って欲しい曲だなと思います。

 さやしはダンスの巧さについて語られる事が多いメンバーであるけれど、ふわふわした雰囲気を醸し出しているところも魅力の一つであります。しかし、所属先のモーニング娘。だとダンススキルをベースとしたカッコよさの方ばかりが目立ってしまう。楽曲的には仕方がない事だけれど、せっかくの持ち味だけに、それをうまく引き出せる機会が欲しいなと思っていたところ、ピーベリーであやちょと組んだ事でそれが発揮されました。あやちょの持つ洗練され過ぎない爽やかさが、それこそ「サイダー」のような持ち味が、サイダー大好きさやしと素敵な空気感を出す事に成功した。それが、ピーベリーかなと感じます。

 田舎的な空気感を放ちながら洗練された歌を魅せるというスタイルは、モーニング娘。結成当初以来のハロプロの伝統芸。ちょっと昔の邦楽的なエッセンスを感じさせるのもハロプロのかつての持ち味。なんだか、ピーベリーが懐かしくも嬉しく思える理由はそこなのかなと思ってみたり。

ピーベリー 『キャベツ白書~春編~』 (MV)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

YGAと出会ったあの頃

2013-03-04 21:27:37 | アイドル etc

 YGAというグループの事を知ったのは、2010年春にスタートしたアイドリング!!!との合同シリーズライブ「品はちライブ」がきっかけだった。吉本が作ったアイドルという存在は色々とイマジネーションを掻き立てられたけれど、実際に客席から目の当たりにした彼女達はあまりルーキー臭はなく、何かにとまどいながらも、アイドリング!!!の引き立て役を無心で務めているような痛々しさを感じた。
 実際、客席のほとんどはアイドリング!!!を観に来たと思われる雰囲気で、そんな空気の中で彼女達は少し古めかしささえ感じるような歌謡曲テイストで構成されたアップテンポな持ち歌を歌い続けた。それらの多くはどこか前向きで攻撃的にさえ感じるナンバーで、そのノリに静かな意思を見た思いでライブを見終わった。

 夏がやってきて「TIF」という一大イベントをフジテレビと吉本が中心になって開催出来たのも、春から始まったこの「品はちライブ」があったからこそで、吉本が関わる事によって他の大手芸能事務所も参加しやすい環境になったのだろう。
 しかし、TIFでもYGAはさほど目立つ事もなく、秋以降も「品はちライブ」は大きな変化もなくスケジュールを消化していくのだった。

 変化に乏しい「品はちライブ」から足が遠のいていった私だったが、数ヶ月が経過して年号も変わり、季節もいくつか過ぎて久々に訪れた会場で新鮮な衝撃を受ける事になる。
 公演数を重ねる毎に少しずつファンが増えていたYGAは、それが自信に繋がったのだろうか、久しぶりに観た彼女達は以前よりも自信に満ちた表情をステージで見せていた。更に、曲が始まると明らかにスキルアップを感じさせるステージングを展開し、良くも悪くも変わらない事が味でもあるアイドリング!!!のステージを喰うような盛り上がりを見せた。
 YGAは「品はちライブ」に於いて、ステージ上の主役を掴みとった。そんな印象を観る側に与えてくれたのだ。

 それから年月は過ぎた。その間、メンバーチェンジが盛んに行われ、それが迷走に感じられた事もあってYGAのステージからは再び足が遠のいてしまった。
 しかし、あの日見せてくれた「アイドリング!!!よりも良いステージを見せる」という心意気は、メジャー事務所内のマイナーな者達の意地を見たような思いだったのだ。彼女達の持ち歌に感じられるささやかな攻撃性は「負けない」気持ちの詰まった宝物であったのだろうと今は思う。

 YGAは昨日解散となった。「品はちライブ」を重ねてきた会場はもうないけれど、お隣の品川ステラボールで解散ライブを行なったと聞き、最後まで「あの頃の想い」を胸に秘めながらマイクを置けたのだなと思えるのだ。
 アイドルは芸能であり、人気は出来上がるものではなく作り上げるものであると、それなりには理解しているつもりだけれど、ステージを重ねる事で人気が上がる事を夢見た少女達のささやかな闘いは、尊い思い出として胸にしまっておきたい。
 YGAの皆さん、YGAとしてステージに上がっていた皆さん、みなさんお疲れ様でした。また会う日まで。

YGA / ファイティングガール


(私がYGAの曲で一番最初に好きになり、今でも一番好きな曲です)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真野恵里菜 メモリアルコンサート2013「OTOME LEGEND~For the Best Friends」 ④

2013-03-02 22:53:50 | ライブ!2012-2014

 真野ちゃんの最新ベストアルバムに収録されている「みんな、ありがとう」は作詞家三浦徳子さんによる作品。真野ちゃん曰く、自分の気持ちそのものが詰まった曲で、いただいた時からこの日のコンサートで絶対に歌いたいと思ったそうです。
 アイドルがファンに対して感謝の気持ちを抱いているとして、その気持ちの度合いはどのようなものになるか?心から有難いと思いながらも、アイドルとファンが程よい距離感のまま、しかし強い信頼感で結ばれているとしたら素晴らしい事だと思う。真野ちゃんとマノフレは、とてもしっかりとした強い繋がりがあるのではないかと、真っ赤に染まる客席を眺めながら思うのでした。
 真野ちゃんから見れば、ほとんどのマノフレは名前どころか顔も知らないような、憶えていないような存在。メジャー事務所のアイドルだからそれは当然。でも、ステージと客席にある距離感は絶妙なバランスで、温かく近いものでありました。
 万感の想いを込めて歌う、このコンサートのラストナンバーは、そんな関係を歌詞に含ませた「My Days For You」でした。それはとても自然な選曲であり、それを歌う真野ちゃんの表情には、何かを成し遂げた人が浮かべる爽やかな充実感のこもった笑顔がありました。

 全ての歌が終わり、会場に客電が灯っても、マノフレは席を立たず、ステージの向こうに行った真野ちゃんに向けて感謝の気持ちを込めてコールします。
「えりなサイコー!」
 更にもう一つ付け加えてコールをしました。
「マノフレサイコー!」
 真野恵里菜コンサートはマノフレと真野ちゃんが一緒に作り上げた空間。そこにあるのは、ファンによるアイドルへのリスペクトの気持ち。それを受け止めて、それに応えようと努力をしてきた真野ちゃんの姿が作り出した素敵な空間でした。きっと、これからも。

Erina Mano - My Days for You


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする