さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

野の道を楽しく歩くのが好き 心重くても

2015-08-16 | 日記


 生きていくって楽しいことばかりじゃあありませんようね。突然に思いも掛けない苦境に襲われて必死に耐えて生きていかなくちゃあならない時もありますよね。

 「苦しくたって心楽しく生きましょう」
 私は宇野千代さんの「生きて行く私」から教えて頂いた言葉で心を励ましてようやく苦境を乗り切った10日間でした。

 今は本当に心が明るくなりました。そして老いの命ですけど新しい心で生きる道を見つけることも出来ました。必死にがんばった甲斐がありました。

 でも本当に疲れました。山は疲れた心を癒やし、汚れた心を洗ってくれます。しばらくぶりの尾根道です。



 山の道っていいですよね、自然のエアコンっていいですよね、さわやかな風が心地いいんです。鮮やかな緑が大気中の二酸化炭素を吸って新鮮な酸素を出して尾根道いっぱいに満たしてくれます。一歩一歩登る山の道は楽しいです。
 
ああもう栗のいががこんなに大きくなって秋が近いことを教えてくれています



 
大きな葛の葉の陰にこんなきれいな花が咲いていました


 葛って言うと今は野にも山にも里の土手や空き地にもはびこって嫌われています。
 でも私の幼かった頃の古里ではとっても大事な植物でした。葛は豆科の植物で葉にも茎にも栄養がたっぷりとあって馬や牛などの大事な家畜の冬の飼い葉としてとても大事な植物でした。だから山に茂る葛は無断で刈り取ることは禁じられていました。

 葛を刈り取る日を決めて集落の人が一斉に刈りとるのです。「鎌揃え」と言ってきめられた時刻決められた場所に集落の人が鎌を持って集まり一斉に山に入って葛を刈り取るのです。
 
 刈り取った葛は乾燥させて曲がり屋の馬小屋の二階に保存し細かく刻んで飼い葉に混ぜて馬や牛に食べさせたのです。

 また特殊な技能をお持ちの家では葛に根を掘り取りでんぶんを取りました。葛粉といって上品な和菓子の材料になりました。少し黒っぽいデンプンなんですけど私など風をひいた時などは葛湯を作ってもらって飲みました。美味しくて元気が出るんですね。
 葛根湯(かっこんとう)は古くから伝わる大事な風邪薬でした。いまでも葛根湯は薬局で売っていますね。風邪を引くと私も家内も必ず飲みます。これがよく効くんで重宝しているんですよ。

 
このトンボなんて言うんでしょうかね。シオカラトンボの雌なんでしょうか?


 でもとてもちいさくて人なつこいんです。峠入り口の小さな堀の枯れ草に止まっているんです。カメラのレンズを向けるとさっと逃げるんですけど近くをひとまわりしてまたすぐ近くの草に止まるんです。しまいにレンズを近づけも逃げなくなりました。
 この写真は10cmくらいカメラを近づけて撮りました。今のコンデジっていいんですねマクロ撮影にセットしなくても10cmくらいの接写をこんなにきれいに撮ってくれますから便利です。

 
旧スキー場の下り道キキョウがいっぱい咲いていました



  7月下旬にもいっぱい咲いていましたけど3週間ほど過ぎたいまでも咲いていました。花期が長いんですね。今は絶滅危惧種に指定されているところもあるそうなんですけどもこの場所に野生のキキョウがいっぱい咲いていることはとても嬉しいです。

 2時間ほどの山の尾根道の散策でしたけど心地よい疲れに心が晴々しました。杉林の中をゆっくりと登る山の道の私です。「分けいっても分け言っても青い山」「うしろ姿の時雨れて行くか・・」時雨れてもいないのに山頭火さんの有名な句を気取っているからアホな私が楽しいです。えへへへ・・・