さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

うららかな集落の春

2020-04-27 | 日記

初仕事なさる熟年のお二人のお姿が小さく見えてます


  播種をした田植え機用の苗箱が圃場に据えられて苗床が完成していますね。

大型の田植機を使った田植えのことなど知らぬ老体の私ですけども、田植え機用の苗床の作り方は3通りあるみたいに思います。

(1)この写真のように苗箱を田ん圃に並べてビニールで覆うって畝を作って苗床にするやり方。田植機が初めて入った頃からずーとおこなわれている苗床の作り方です。自分の家の田ん圃の田植えは自分おやりになさる方にはこのやり方多いように思います。

(2)大きなビニールハウスの中に苗箱を並べて育苗なさるかた。大型高速の田植機を使って他の家の田植えも請け負って田植えをなさる方に多いように見えます。

(3)JA(農協) で育苗された苗箱を購入して田植えをなさるかた。自分の田ん圃の田植えは大型高速の田植機で田植えをなさる方に依頼して田植えしてもらう方に多いように思います。

これは田植機をつかった田植えの現状をしらない古老の素人考えですからあまりあてにはなりません。でも今の田植えは少人数で早いスピードでおこなわれ、田植えが始まったと思うと広い圃場の田植えがすぐに終わってしまうんです。なんか味けない気がします。

古老の私の田植えの思い出といえば、稲の苗は水を張った苗代に直接に播種し、育った苗は手で引いて根をよく洗って束ね田植えに使いました。何時間も苦しい苗採りをして水から上がると脚に蛭(ひる)が2~3匹も吸い付いていて手で取り除くと赤い血が流れました。不思議なことに痛くもかゆくもなかったんです。

田植えと言えば農繁休業と称して3週間ほど小学校が休みになるのです。もう小学校の4年生にもなれば苗の運搬や代掻きの馬の鼻取りなどやって立派な労働力でした。

田植えは子供から老人まで一家をあげて仕事をしたのです。そのほか親戚や町の知り合いの方などにも手伝いを依頼して10数人で賑やかに田植えをしました。田植えが終わればみんなでご馳走を食べ白いお酒(どぶろく)飲んで祝いました。さなぶり(早苗振り)です。田植えは何日も続く苦しい作業でしたけどどこかお祭りみたいな雰囲気がありました。若い男どもは手伝いにきた早乙女の魅力的な姿に心惹かれてちらりちらり見て楽しんでもいました。もちろん遠い私の楽しい思い出のひとつでもあるんですよ。 。