広々とした圃場の緑が遠くまで見えてます
植えられた苗が活着したんですよね。豊かな西金上の集落が静かに見えています。今年も豊作間違いありませんよね。
日本書紀には、豊葦原千五百秋瑞穂国( とよあしはらのちいおあきのみずほのくに)という記載があるんだそうですよね。
学のない私は古事記に書いてあるんだとばかり思っていました。ともあれ私はゆたかな緑の圃場や黄金色に揺れる稲穂をみると、自然にこの祈りに似た言葉が浮かんできて日本の国の起こりは豊かな稲作だったんだなと思い心豊かな気持ちになるんですよね。
小さな自作の小百姓に生まれた私の思いなんですよね。若者や子供が激減して稲作の中心が熟年のご夫婦になった静かな農村をみると、農村から豊かな祈りの姿が消えた。農村を大事にしなければという言葉はきこえてきますけど、実質農村を大事にしようとする施策は私には見えないのです。 なるようになるんだとほっとかれるような感じがするんです。
昨年までは大型の新しい農耕機械で手広く農業経営をなさっていた私が尊敬していたご夫婦の姿が今年の春の農作業でお会いすることがなかった。どうなさたんだろうと心配で私は侘しいんです。
どうにもならない90歳台半ばのよろめく爺いの愚痴ですけどね。豊かな緑の農道を散策しても広い圃場には人の姿は見えません。静かです。モンシロチョウがときおり飛んでいるのが見えるだけです。静かです、侘しいんです。