あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 夏の楽しみ_地元の島でのシーカヤック教室(4)

2012年08月19日 | 旅するシーカヤック
2012年8月19日(日) 今日は盆連休の最終日、そして4年目となった夏のシーカヤック教室2012年度の最終回の日でもある。
潮の関係から今日のシーカヤック教室は午前中の設定。

朝7時半。 『ただいま』 『お、帰ってきたか! じゃあ俺は出掛けてくるよ』 夜行バスで京都から帰ってきた次男と、ちょうど入れ替わりで家を出た。

***

小潮だった先週末は、子供達との島渡りを予定していたのだが、朝から激しい雷雨のため、残念ながら延期した。

今日は、打って変わって最高のパドリング日和。 子供達も大勢参加してくれると聞いているので楽しみだ!

少し早めに付いたので、漁港の階段に座り、缶コーヒーを飲みながら海を眺める。


8時半過ぎに準備開始。 今日は人数が多いと聞いているので、家からタンデム艇を積んで来た。

パドルやレスキュー用品も、いつものように持ってきている。

今日の教室には参加しない高校生もカヤック運びを手伝ってくれ、道具一式の準備が完了。
みんなで挨拶して、準備体操。

今日は、別の施設からも先生1人と小学校5、6年生の子供3人の参加があった。 前回、その施設から先生と子供が参加して下さったのだが、その時の子供がシーカヤックを気に入って、ぜひまた参加したいと言ってくださったのだとか。

嬉しいな。

***

準備体操を終えると、子供達の経験を踏まえて一人艇とタンダム艇の舟割りを決めていく。

このシーカヤック教室での俺の役割は、子供達の安全確保と、先生方の安全意識の高揚であると認識している。

どのシーカヤックにどの子を乗せるのか、どの先生とどの子供をタンデム艇に乗せるのかは、安全確保の観点からとても大切な判断。
今回は子供の数が多く、子供用のPFDが足りなかったため、申し訳ないが先生1人と子供1~2名は陸上の木陰で待ってもらい、交代で乗ることとした。 大人用のPFDは余っていたのだが、子供にはサイズが大きすぎて、万が一沈した時にすっぽ抜けてPFDの役目を果たさないのである。 安全第一。

『ようし、じゃあ始めようか。 じゃあ、まず先生の舟に先に出てもらって、少し沖で出て行く子供達を見ていてください』
一艇一艇子供を乗せ、沖に送り出していく。


今日は風もなく、快適なシーカヤック教室日和。



初めてという先生や子供達と、前進やターン、ブレーキにバック、そしてその場回転などなど、楽しみながら基本の練習。
『うーん、いいねえ。 上手いじゃない。 そうそう、その調子』

30分程漕いではスタート地点に戻り、お茶を飲んでは交代しながらシーカヤックを楽しむ。

『次、一人で乗ってみたい人は?』 何人かの子供が手を挙げる。 『じゃあ、この舟に乗ってみようか』

子供達は、驚くほど上達が早い。 前回漕いだ小学6年の男の子は、押し手がしっかりと体のセンターを越える素晴らしい漕ぎで、後ろから見ているとまるで慣れたシーカヤッカーのような漕ぎ方になっている。

『スゴいじゃない』と声を掛けると、嬉しそうな笑顔。 好いなあ!

最初はタンデム艇に乗っていた、小学校5年生の小さな女の子は、見かけによらずしっかりと漕いでおり、30分の練習の中でどんどん上達していく。
前進はもちろん、漕ぎながらブレーキの使い方も上手くなり、問題なくみんなに付いていけている。

『どう、二人乗りと一人とどっちが良い?』って聞くと、『一人乗りが好い』との事。 やっぱそうだよね。 自分の力で、自分の行きたいところに行けるのが、自由気侭なシーカヤックの楽しいところ。

しばらく漕いだ後、出発地点に戻る時、『シーカヤック、楽しいかい?』って聞いたら、笑顔でウンって頷いてくれた。
最高に嬉しい瞬間。 一人でも二人でも楽しいって言ってくれたら、そしてほんのチョッピリでも、彼ら彼女らの夏休みの想い出になってくれたら、これ以上望むことはない。

『ようし、じゃあそろそろ上がろうか』
カヤックを一艇一艇引き揚げ、挨拶をして解散。 ここからは、先生と、再び高校生達と一緒に道具の片付けだ。

カヤックとパドル、PFDの潮抜きをして干すと、『お疲れさまでした』

いつものようにシャワーを浴び、お昼ご飯を一緒にいただく。
今年で4年目という事で、何人かの子供達とは顔馴染みで、食事をしながら楽しい一時。 なかには、中学1年から参加してくれ、高校生になった今でもシーカヤック教室を楽しみにしてくれ、参加してくれた男の子も居るのだ。
毎年夏にしか会わないのだが、一年でどんどん体も大きくなっているし、パドリングも上手くなっていくので、毎年最初は驚くとともに、まるで自分の子供の成長のように嬉しく感じている。

テーブルに座ると、その子がご飯を注いでくれ、目の前の男の子がお茶を入れてくれるとともに、メンチカツにソースを掛けてくれる。
『いやあ、至れり尽くせりだなあ、ありがとう』 『ごはんはどのくらいですか?』 『少なめにして。 お盆休みで1kg体重が増えてダイエット中なんだ』
とある切っ掛けで一念発起して4月からダイエットを始め、妻とのウオーキングや大好きなビールは飲み続けながらの食事コントロールにより8月までで約9kg落したのだが、この盆休みの一週間の油断で1kgほど戻っていたのである。 頑張らなくっちゃ。

おいしい食事を食べながら、周りの子供達と楽しい一時。

『え、好きな歌手とかいるの?』 『いますよ。 キスマイ』と中学生の女の子。
『ビッグダディって知ってますか?』 『うん、聞いた事はある』 『○○さんって、ビッグダディのお父さんに似てますよね』 『えー、そう。 それって喜んでいいの? それとも悲しんだ方がいいのかな?』
『昔はね、竹中直人に似ているって言われていたよ』と俺。 『あー、ほんとだ』

中学生の女の子が、近くに座っていた男の子が別の女の子にイラズラすると、『あんたあ、いくらイケメンでも、性格が悪いとモテんよ』と一言。
顔も性格もイケメンじゃないダメダメ50前オヤジはタジタジである。
別の小さな女の子は、隣の大きな男の子に何度もお茶を注がせていた。 やっぱ女の子は強いなあ。 さすが!

食事を終えて、『ごちそうさまでした』

食器を片付け、『9月になったら島に渡ろうな』と声を掛けて食堂を出ようとした時、お茶を入れてソースを掛けてくれた男の子が一言。 『じゃあ、ダイエットも頑張ってください!』

おれはズッコけ、食堂は大爆笑。 『うん、頑張るよ!』

***

今年4年目となった、夏のシーカヤック教室。 様々な事があってこの夏は少し落ち込んでいたけれど、今年も楽しみにしていたシーカヤック教室を無事に終えることができ、そして多くの笑顔を見ることができて、本当に沢山の元気をもらったよ。

感謝。

みんな、ほんまにありがとう。 中高生達とは、ぜひ9月に島に渡ろうな。 そして来年も一緒にシーカヤックを楽しもうや!

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする