呉から出発して姫路を目指す、フォールディングカヤックを使った尺取り虫の旅。
これまで、のんびりまったり旅を堪能しながら、牛窓まで漕ぎ進んでいる。
この3連休は、天気がよければ再び牛窓から漕ぎ出す予定だったのだが、あいにくの台風により延期。
昨日は美術館と森田食堂を楽しんだが、さて今日はどうしよう?
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2014年10月11日(日) 朝、ロードスターのオイル交換に行き、昼からはキャンプ道具の手入れ。
前回の、
児島から牛窓までの旅の夜、大雨に降られて愛用のテントである、『ゴアライト』が雨漏りした。
このテントは、もうかれこれ15年以上使ってきた、お気に入りのテントである。
小さくて軽いので、カヤック旅はもちろん、
ダホンスピードTR(Dahon SpeedTR)を使った輪行旅でも大活躍。
でもさすがに15年以上の酷使を経ての雨漏りだから、十分元は取ったと思う。
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テントを選ぶ場合、フライ付きのダブルウオールと、ゴアテックスのような防水透湿素材を使ったシングルウオールが選択肢となる。
俺も昔の海旅では、フライ付きの小型テントを使っていた。
ところが、沖縄でのカヤックツーリングの途中、風の強い日の撤収時にフライを畳むのに一苦労。 そして、フライを風で飛ばされないようにしながら本体を畳むのにも一苦労。
この時の経験から、シングルウオールの『ゴアライト』を購入し、それ以降の一人旅では、このテントを愛用してきたのである。
それに、設営がとても簡単で素早い事も大きな利点。
丸一日海を漕いで疲れ果てて上陸した後、さっとテントを張って自分の寝床を確保できる事が、どんなに嬉しい事か。
ネットでは、高価だが今では重いテントの範疇であり、結露が激しく、快適性もないと一部で酷評されているが、ナローブレードのアークティックウインドに好き嫌いがあるのと同様、道具に対する使い易さと快適性に対する考え方は人それぞれ。
俺にはシングルウオールテントが使い易いのである。
家にはムーンライトⅠ型や、2-3人用のMSRテントなどもあるのだが、ミニマムパッキングを目指す俺にはいずれも大きく重すぎる。
そこで今回、テントを買い替える時に再びシングルウオールのソロ用テントを探してみた。
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その中で候補として上がってきたのが、以前と同じゴアライトと、究極の軽量化を狙った『ゴアライトX』
いろいろ調べると、ゴアライトの方が耐久性の面では優れているようだが、300g程度軽るなくことと、仕舞寸法がゴアライトの2/3程度と小さい事に魅かれ、今回は『ゴアライトX』の一人用を選択。

届いてみると、本当に軽くて小さい。 『うん、これはええなあ』
また今回は、ミニマムパッキングを目指して他の道具もいくつか準備してみた。
その一つがプラティパスのバッグ。
2Lの容量があり、これにコンビニで買うペットボトルの水を移して、ウオータータンクとして使うつもり。
ペットボトルの2Lの水は便利なのだが、旅の終わりに空のペットボトルが邪魔になるのだ。 だから、買ったコンビニで移してしまおうという作戦。
ミニマムパッキングの二つ目は、クッカーと火器。
クッカーはトランギアの『メスティン』に、火器は固形アルコールを使う『エスビット・ストーブ』を組み合わせてみることに。
メスティンは、切り口のエッジが粗く危ないので、まずはペーパーで軽く磨く。
その後、米の研ぎ汁を煮込んで表面に保護膜をつくる。

そして、風に弱いエスビット用に、簡易風防を作成。

100円ショップで買ってきたアルミの台所用品を適度な大きさに切る。

切ったエッジは危ないので、定規を使って折り重ねて安全対策。
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エスビットの上にメスティンを置き、先ほど切り出した薄いアルミ板を適当に曲げてみると、ちょうど良い感じ。

『おお、なかなかええやないか』
メスティンの中には、エスビットストーブとライターを納めるのだが、そのままではカタカタ言うし、傷がついてしまう。

そこで、これまた100円ショップで買い込んできたペットボトルカバーに入れてみると、ジャストフィット。

『うん、ぴったりや』
これらのテント、シュラフ、マット、メスティン&エスビット、フリーズドライフーズ、ヘッドライト、着替えを入れるのは、これまた20年近く使い続けているお気に入りの防水ザック。

なんということもないシンプルな構造の『REI』製のこのバッグ。
シンプルだからこそ壊れる事もなく、一人旅の道具や着替えを納めるのにピッタリの適切な容量もあり、手放せない一品。
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そんなこんなで、全ての道具を自力で運搬する尺取り虫旅に向けた『ミニマムパッキング』は、今回かなり進化した。
後は、次回の旅で試してみるのが楽しみだ。