あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

瀬戸内シーカヤック日記: おでんの『あわもり』改め、おでんの『かわすじ』

2011年08月05日 | 旅するシーカヤック
昨日は、今年2回目となる地元の島でのシーカヤック教室の日。
今回も、先生二人と中学三年生二人というコンパクトなシーカヤック部の活動となった。 でも一人は小学生の頃から一緒に漕いでくれているし、もう一人もしっかりと体ができているので、今回は漕げそうなメンバー。

『先生。 今日はこのメンバーなので、ちょっと港の外に出てみますか!』

***

カヤックを漕ぐのは初めてだという中学三年生に、パドルを渡して漕ぎ方の基本を教え、『まあ、海に出てみればすぐに体で覚えるよ』と漕ぎ出した。
最初は港の中で右回り、左回り、ブレーキ、バックなどなど、一通りの練習をしたあと、『じゃあ、港を出てみようか!』

『港の出入りは危ないから、ここでは固まって漕ぐんだ』 港を出て、右へとバウを向ける。 快晴の瀬戸内海。 景色も美しい。
小学生の頃から参加してくれている彼はパドリングもしっかりしているし、今日が初めてだという彼も、一言アドバイスをするたびに体で覚え、どんどんと上達して行く。 『いやあ、上手くなったなあ! もう見た目はシーカヤッカーだよ』

せっかくだから、桟橋を越えて、橋の方まで行ってみよう。 『どう? あのあたりはザワザワしているね。 少し潮が流れているんだよ』
『え、波があるって。 いやいや、これくらいは波があるとは言えないよ。 こんなのなら、ぜんぜん大丈夫』

港を出て、桟橋の下をくぐり、橋が見える所まで漕いできた。 『やっぱり、港を出てみると新鮮な気分になれるねえ』 『ようし。 みんなで集まってみようか。 これはラフトを組むと言って、休憩の時に使うんだよ』

『ようし。 じゃあ一旦出発地点に戻って水分を補給して、また漕いでみよう』

***

麦茶を飲んで船割りを替え、今度は漁協の中のスロープを目指す。 『ようし、ここでレスキューの練習だ』

このシーカヤック教室の一つの目的は、私が居なくても先生方だけで運営できるようにしていくこと。 そのためには、先生方に様々な経験を積んでいただく事も重要な事である。

まずは、私がレスキューのサポート役、中学生に再乗艇役をやってもらい、『うん、こんな感じで。 レスキューする側は、しっかりとカヤックをホールドしておくことが重要なんだ』

その後は、先生と中学生に順番に役割を変えながら経験してもらい、レスキューの難しさを体感してもらった。 『この穏やかな海でこれだから、波がある状態なら、どんなに難しいか分かるよね』

時間になり、出発地点に戻ってシーカヤックと道具を片付け、シャワーを借りて今日のシーカヤック教室は終り。 『じゃあ、次回を楽しみにしているよ』

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2011年8月5日(金) 今日は、夕方から私が唯一通う飲み屋さんへ。 そこは、『おでんの泡盛』改め、『おでんの”かわすじ”』


今年前半に、私が会社の関係で休日は家に引き蘢っている間に経営者が交代し、『かわすじ』に変わっていたのだ。 引き蘢りが終わって久し振りに飲みに行くと、常連さんの顔ぶれは変わっていなかったのだが、いつものおっちゃん&おばちゃんが居なかったので驚いた記憶がある。

その後、何回か通ったが、常連さん達はいつも通りだし、経営を引き継いだ方々も気さくなおばちゃんたちなので、私も相変わらず通っている。

 

経営者が変わり、変化した事の一つは『生ビール』がメニューに加わった事。 『すみません。 生一つと、皮ください』
相変わらず、良い雰囲気を醸し出している、この店の中心であるおでん鍋。

私が店に入ると同時に、ある常連さんが店を出て行ったのだ。 『おう。 久し振りじゃのお。 あんたが来たけえ帰るわ』と店を出て行かれたのだが、店の方に聞いてみると『この窓を開け閉めするチェーンが切れたんで、買いに行ってくれたんよ』との事。

しばらく飲んでいると、他の常連さんは来る、さっき出て行った人は戻ってくるで、だいぶ賑やかになってきた。 『お、これ領収書。 まず、生を一杯もらおうかの』

『ペンチあったら貸してくれや。 ラジオペンチみたいな細いやつがええの』 その方は、ビールをグビリと飲むと、台に上って窓を開け閉めするチェーンを交換。
さすがに仕事柄慣れたものである。 手際よく、修理は完了。

***

『じゃあ、キリンの大瓶を。 そして、玉子とレタス下さい』
 

『いやあ、実はレタスを頼むのは初めてなんですよ』 レタスの一塊を、短時間おでんの出汁に浸し、皿に盛りつけてくれる。

『どう?』 『ええ、まだレタスがシャキシャキして旨いです』 『味が足りんかったら、塩を振ってもええけど、そのままがおいしいよ』

 

『ごちそうさま。 なんぼですか?』 『おでん、何本?』 『はい、4本です。 それと、生一杯と大瓶1本』

たっぷりと楽しい時間とおいしいおでんを堪能し、これで1200円でおつりが来るのだ。 感涙!

経営者こそ変わったものの、おでんの出汁とねたは『あわもり』を踏襲し、生ビールやレタス、そして豚耳などの新メニューが増えて充実している。 お気に入りの飲み屋さんがこういう形で続いていくれるのは、なんとも嬉しいことである。

絶好の天気に恵まれ、中学生を連れて初めて港を出てしばし遠出を楽しんだシーカヤック部の活動に続き、今日はお気に入りのおでんの店を堪能した。 うん、今年もなかなか良い夏じゃないか!

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