2014年8月、クリミア半島がロシアへ併合(侵攻)から始まって、ウクライナとの戦いが9年近くになり、ロシアはウクライナへの侵攻を止めようとしません。
日本は、太平洋戦争で300万人以上の国民が犠牲になり、諸外国へも多大な被害を与えた反省から、無条件降伏のポツダム宣言を受け入れました。軍国主義の根絶や完全な武装解除などを定め、ポツダム宣言の条項を履行することを約束し、日本国憲法はその約束を果たすものとして制定されました。
「戦力による平和か、戦力によらない平和か」と、議論すれば誰しも戦力によらない平和を望むのは当然でしょう。戦争を放棄し、戦力を持たないとしながら、矛盾を指摘する声もあがりつつ「必要最小限度の戦う組織」として自衛隊を持ち、日米安全保障条約によって外国からの武力侵略や妨害から守られています。いや、守られているつもりです。
朝鮮半島の有事を想定した場合、穏やかではありません。陸・海・空の軍隊を所有する大韓民国(韓国)でも、数日前に全国規模で住民が地下へ避難する訓練を行ったようです。人口は日本のほぼ半分、約5200万人ですが、国防費は日本の防衛費とほぼ同額の約5兆3000億円です。
戦後の日本は、戦力を持たないとしながら、「必要最小限度の戦う組織・自衛隊」で、経済復興を成し遂げ、永く平和を保ってきました。
しかし、自由な経済活動をも脅かされ、平和が維持できないとなれば、このままで良いとは思えないのです。憲法9条に関する私案を挙げるとするなら、『 自衛権(個別・集団)を持つ陸・海・空の軍隊を持つ、国連決議と事前の国会承認で軍隊を動かす、いかなる場合でも外国を侵略しない』という、実情に合致した「平和主義に徹する憲法」にすべきでしょう。
写真:自衛隊の戦車 (インターネットから借用)