物価が上がり、自分のおカネが目減りすることを恐れて、タダで物やサービスが手に入ると聞くと、つい試してみたくなります。
世の中には、さまざまなタダ(無料)のスタイルと、それが生み出す経済的影響について考えるべきで、つまるところ、無料は“最大の集客装置”ということです。
無料セミナーなどで人を呼び込むものや、当月無料、初年度無料として、入り口の敷居を下げて参加を促すパターンでは、入り口無料・ 動機付け無料・ 条件つき無料などのサービスには注意したいものです。
「送料無料」や「受信料無料」は、商品や使用料に付加されていると考えるべきで、決してタダではないはずです。どうして私たちは“無料”が好きなのでしょうか。
“無料”は引き金で、タダということに感動して、商品やサービスを実際よりずっと価値があるものと思い込んでしまうのです。 “無料”の商品やサービスを選べば、何かを、どこかで、誰かが、支払っていると考えるべきです。
一般的にホントの無料は、公的機関が行う行事の参加料金やサービスなどで、直接おカネを支払うことのない“無料”のことでしょう。
今回、愛知県主催の「生涯現役支援事業」の一環で、「再就職支援セミナー」の受講者募集がありますが、公的機関が主催ですので受講料は「無料」です。受講者はおカネを支払う必要はありません。この場合、先に税金によって支払われていると考えるべきでしょう。