日本人の女性平均寿命は、87.14歳(健康寿命・75.58歳)、男性平均寿命が81.09歳(健康寿命72.64歳)で、厚生労働省は「新型コロナが原因で亡くなった人が減ったことから3年ぶりにやや寿命が延びたとしています。
日本人の健康寿命は平均寿命と比べ、単純に計算上では、男性は約8年、女性は約12年、誰かの世話(介護保険など)を受けて暮らしていると言うことです。
健康寿命は、介護を受けたり病気で寝たきりになったりせず、自立して健康に暮らしている期間を示すもので、国民生活基礎調査を基に厚生労働省が、寿命の長さだけでなく、生活の質も重視した健康寿命を延ばすことに力を入れています。
健康寿命が延びたとして考えられるのは、「就労寿命」が長くなったとも思うのです。この愛知県地方で言えば、農業が盛んであった時代から自動車産業をはじめ工業が盛んになり、65歳以上でも何らかで仕事をするのが当たり前と考えてきたからでしょう。
とはいえ、都市部においては要介護状態にない高齢者の“就労”と“健康寿命”との関連を構造的にみると、直接影響しないという論文もあり、健康寿命は運動、食事などの生活習慣のほか、社会参加、健診の受診率など多岐にわたる要素がからむようです。医療機関が充実していることで診察や治療を受けやすく、健康を意識するといった側面も否めません。
高齢者が急速に増える中で「健康で長生きすること」は、日本経済にとっても大きく影響を及ぼすことは明かです。そのことからも、健康寿命=就労寿命を長くすることが求められ、明日は愛知県産業労働センター“ウインクあいち”でのセミナーは「生涯現役で働く」ことを前提に、中高年者の再就職を支援する講義を行います。