Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

花の季節

2014-04-02 20:41:23 | その他

メダカを飼っている水槽へ植えている水草は「ナカバオモダカ」という種類だ。これはホテイアオイ等よりも上級の水草で時々、白く美しい花を咲かせてくれる。なんとも湿り気のあるよい表情の花で、これを眺めていると春がやってきたことを実感できる。メダカ達の寄りつきも相性がよい草である。これが咲いたころ冬時分の薬味として便利だった博多子ネギも柄の小さいネギ坊主の冠をつけて春を迎えた。

クロッカス、チューリップのような宿根花もこれからは次々と蕾をもたげている。そんな次第で遅かった春を愛でていたら、もう桜の便りが過ぎようとしている。先週の半ばに相鉄線の帷子川が流れる星川駅付近で見かけた桜は三部咲き程度だったが、週末には満開を迎えた。

世田谷・上町駅のウイークエンドカフェが遅れている。その合間に平日を普通の勤め人風に9時頃出勤する近場の仕事が見つかった。週の前半は適性もよいこの仕事をして週末の三日を上町の隠れ家カフェで過ごすという5月以降の路線が固まった。上町では煎茶と読書と音楽の三本立を骨子としてお客さんがやってこないことにおびえるお店にはしない為の保塁を築いてから好きでやってます路線を貫くことにした。二月、三月の暇生活から離脱したら、じっくり花見どころの生活ではなくなってしまった。四谷「茶会記」のF氏から昔、花の季節に都心の青山1丁目付近から246等を通らない裏道ルートで下馬、蛇崩といった目黒の深部にあるソメイヨシノの古格溢れる名所をハシゴしたことがあるが、そのコースの概略を思い出したいからメールで応えて欲しいという一文が舞い込んできた。それは青山墓地下、西麻布交差点、堀田坂、日赤医療センター、東京女学館、国学院大学、渋谷車庫、代官山、青葉台付近の目黒川、東山、三宿、蛇崩、いずこにもしんなりとした古木の桜ポイントが堪能できる場所だった。F氏はそのルートを辿った記憶を「天衣無縫な特権的記憶」として温存しているらしい。

そうしたかっての東京在勤時代の桜も捨てがたいが、今のプチ田舎を彩る大型桜も見逃すまいと、通勤の隙間にバイクを止めて過ぎ去る桜の瞬間を納めてみることにした。座間から相武台前の線路際、米軍座間キャンプ、相模線沿い、新磯付近の並木、愛川町内陸工業団地、住めばミヤコという言葉を思い起こす桜の遠景である。