皆さんこんにちは。いかがお過ごしですか。
本日、無事に二学期の終業式を迎えることができました。今学期、そしてこの一年もまた大変お世話になり、ありがとうございました。
そんな今日は、12月後半の子どもたちの様子をデジブックにまとめてみましたので、ご覧ください。
また、今学期も先生たちみんなで新しいおすすめ絵本を探しました。それぞれの選者である先生方のブックレビューと共にここに掲載させていただきます。これらも参考にして冬休みはぜひ本屋さんに足を運んでいただき、親子で絵本に親しんでいただければ幸いです。
それでは皆様、良いお年をお迎えください!
デジブック 『12月の子どもたちvol.2』
【先生たちが選んだ絵本・12月の絵本】
二学期も先生たちみんなでおすすめ絵本を探しました!
『こんなことがあっタワ―』
丸山誠司 作 絵本の杜
【鎌田千秋先生のブックレヴュー】
今から55年前にできあがったこの赤いタワー。333メートルの高さを誇り、世界一と言われて来ましたが、長い年月の間には様々な事があったようです。ずっと一緒で飽きてしまった赤いタワーはついにケンカに・・・。スカイツリーに世界一の座を追われ、ちょっぴり淋しい赤いタワーですが、今も昔も私たちをじっと見つめてくれていて、何だか応援したくなるお話です。文章の最後に必ず「タワー」という言葉がついているところも楽しい見所ですので、ぜひお子さんとご一緒にご覧ください。
『いちばんあいされているのは ぼく』
宮西達也 作 ポプラ社
【吉田ひろ子先生のブックレヴュー】
数多く発売されているティラノサウルスシリーズから父と子の深い愛をテーマに描いたお話です。子どもたちが大好きな恐竜をキャラクターにし、親しみやすく、分かりやすいお話ですが、とてもメッセージ性があり、読んだあとに色々と考えさせられる一冊だと思います。だんだん父性に目覚めていくティラノサウルスの心の変化と親の一番になりたいという子どもの思いが切なく、そして温かく描かれて、私もこんな心をいつまでも持っていたい!と、そんな気持ちにさせてくれます。
『にん・にん・じんのにんじんじゃ』
うえだしげこ 文・絵 大日本図書
【長谷川繭子先生のブックレヴュー】
修行をさぼってふざけていたら、ついに殿様に怒られて思い役目を言い渡されたにんじんじゃ。それでも知恵を使って乗り越えようとするにんじんじゃから目が離せません。最後は・・・?
『おさるのパティシエ』
サトシン 作 中谷晴彦 絵 小学館
【佐藤美樹先生のブックレヴュー】
「おいらはおさるのパティシエ。ナイスなセンスで、おいしいケーキやおかしをつくるのが、おいらのしごとさ」
ある日、オーナーから大ヒットをねらったスイーツの開発を頼まれたおさるくん。やる気満々なのはいいけれど・・・ついついやり過ぎて大失敗!!「だっておいらおさるだもん!」はちゃめちゃだけど、やる時はやるおさるくんの姿や、ずらりと並ぶユニークなスイーツの数々がとっても楽しい一冊です。
『ぼくはモンスターのとこやさん』
マシュー・マケリゴット 作絵 徳間書店
【新保奈津美先生のブックレヴュー】
満月の真夜中、昼間は父さんがやっているとこやさんの裏口のカギを開ける。ゲロゲロシャンプーや、でろでろトニックを出して…準備OK! お客さんは一つ目の大男にフランケンシュタインに…。モンスターが勢ぞろい! みんなにピッタリの髪型にしてあげるよ。ユーモアあふれる、ちょっぴり不気味で面白い、楽しいお話です。
『ばけれんぼ』
広瀬克也 作 PHP研究所
【阿部直実先生のブックレヴュー】
子どもたちに人気なものと言えば、様々ある中でも特に「おばけ」は大人気!!
そんなおばけと大好きな遊びの一つであるかくれんぼを掛け合わせた絵本だったら・・・。それはもう!! 人間と同じように一人ひとり違った個性を持つおばけたちはそれぞれ自分にあった場所に上手に隠れていて、初めて探すときは大人も子どもと一緒になって楽しめる絵本だと思いますので、ぜひお手に取っておばけの世界に浸ってみてください。
『ぼくのいえにけがはえて』
川北亮司 文 石井聖岳 絵 くもん出版
【山路紫央先生のブックレヴュー】
ある朝目覚めると、「じゃららららん、しゅしゅるるん~♪」と不思議な音が・・・。その気味の悪い音の正体は家に生えた髪の毛が風に揺れている音!ボサボサに生えた髪の毛をどうにかするためにとこやのおじさんをはじめ消防士、おすもうさん、恐竜・・・等、様々な人々が協力して変身させていきます!
家から髪の毛が生えている何とも不気味でユニークな今までにない斬新な絵本です。学年を問わず楽しめる絵本だと思いますのでぜひ読んでみてください。
『おもちのきもち』
かがくいひろし 作 講談社
【眞柄香澄先生のブックレヴュー】
もうすぐお正月。お正月といえば必ず食べるおもち!先日も幼稚園でもちつき会がおこなわれ、皆さんで美味しくいただきました。そんな皆さんも大好きなおもちの絵本です。タイトル通りおもちの気持ちがこの絵本にはつまっています。ユーモアもあるお話でもありますし、読むと思わずおもちが食べたくなる一冊です。ぜひ読んでみてください!
『だるまのしゅぎょう』
ませぎりえこ 作 偕成社
【高橋沙季先生のブックレヴュー】
みんなの願いを叶えてくれるだるまさん。実は知らないところで厳し~いしゅぎょうをしていました!!七回転んだら八回起き上がる!それがだるま。何があっても笑ってはいけない!それがだるま。他にも厳しい修行があるのです。本物のだるまを見たことのない子も多いかと思いますが、だるまのことがもっと知りたくなる、そんな絵本です。
『しろちゃんとはりちゃん』
たしろちさと 作絵 ひかりのくに
【岡部望美先生のブックレヴュー】
うさぎのしろちゃんとハリネズミのはりちゃんは大の仲良し! でもちょっとした事がきっかけでケンカになってしまうことも・・・。
この絵本を見て友達っていいな~、何でも言い合える仲間がいるって素敵なことなんだと、改めて感心しました。内容も良いですが、絵もとっても可愛くてほのぼのしてしまう作品です! ぜひ機会があれば読んでみてください。
『いくいらなんでもいくらくん』
シゲタサヤカ 作 イーストプレス
【佐々木雅代先生のブックレヴュー】
幼稚園の図書コーナーお馴染みのシゲタサヤカさんの新作です。城下町に突然できた「何でも屋」。この何でも屋の主人がいくら鮨のいくらくんといってかなり謎めいているのである。この何でも屋のことが気になるお殿様は、いくらくんをお城に呼んで「ぶどうが食べたい」「花見がしたい」と、出来るまいと思って次々と希望を言うのだ。ところがいくらくんは「あいよ」と言って何でも簡単に作ってしまう。お殿様とけだるそうで素っ気ないいくらくんとのやりとりがとても面白く、いくらくんの魅力にどんどんはまって、メロメロになっていくお殿様が可愛らしい。どうぞ、いくらくんの魅力をぜひ味わってみてください。
『おおやまさん』
川之上英子 川之上健 作絵 岩崎書店
【原亜里沙先生のブックレヴュー】
こわ~い顔の大山さん。その正体は・・・幼稚園のバスの運転手さんです。無口で岩のような大山さんは幼稚園では人気がありません。しかし、ある日僕は大山さんの意外な一面を見てしまうのです。それは・・・?! バスの運転手さんにスポットを当てた珍しい一冊です。ぜひ読んでみてください。
『虹の森のミミっち』
森沢明夫 文 加藤美紀 絵 TOブックス
【堀川紗楽先生のブックレヴュー】
ミミっちはパンダ模様の泣き虫ウサギ。大好きなおばあちゃんと二人で暮らしています。ところがある日おばあちゃんが病気になってしまいます。ミミっちはおばあちゃんの病気を治すために必要なチカラ草を探す冒険に出るのですが・・・泣き虫なミミっちにできるのでしょうか?「一番大事なことはね、目の前で困っている人に親切にしてあげることだよ。そして『ありがとう』って言ってもらえたならその言葉は素敵な魔法の呪文になるからね」・・・帯にも書いてあったこの言葉にひかれ、絵本を読んだとたん心温まるこのお話が大好きになりました。こんな短いお話の中にも一人ひとり良さ(個性)を生かして仲間と協力すること、悪い人でも困っていれば助けてあげるとその感謝の気持ちはしっかり自分に返ってくること、大事な人を助けるために勇気を出すことなど、子どもたちに伝えたいメッセージがたくさん込められているように感じます。ぜひ親子で読んでいただきたい一冊です。
『オオカミがとぶひ』
ミロコマチコ 作 イースト・プレス
【園長のブックレヴュー】
「きょうは かぜが つよい
びゅうびゅう びょうびょう ふきぬける
だって オオカミが かけまわっているから」
こんな謎めいた言葉から始まる、ある日ある夜。暗闇から現れては消える動物たちと、僕の、不思議な夜更け。何処からが夢でどこまでが本当なのか?
大胆で荒々しい絵と魂の木霊のように削ぎ落とされた言葉が、静かな、しかし力強い祈りのように、やがて体中に満ち満ちてくる。
ここではない何処か、今ではないいつか。ミロコマチコさんの不思議な世界へ、さあ旅立ちましょう!