空色のきもち

晴天の日も、雨の日もあるけれど、好きなものと一緒に毎日を過ごしています。

『窓の向こうのガーシュウィン』

2018-08-26 22:28:48 | 本の森
『窓の向こうのガーシュウィン』宮下奈都 を読む。

家出した父、家庭を顧みない母。
ずっと欠落感を抱えて生きてきた“私"。

その理由はといえば
人の話を聞こうとすると、雑音で聞こえなくなってしまう、ということ。

聞こうとすればするほど、雑音で途切れ途切れに。

ちょっと切なかったね、この設定。
自分の娘に対して
「もしかして…?」
と思ったことがあったから。

主人公が、聴き取れる人たちや、居場所をみつけて
才能がある?と思えるものを見つけて…

ああ、良かったなぁと静かにしみじみ感じたりする。


現実にであう人、ひとりひとりに
表には出していないそれぞれのストーリー(しかも軽くはない)があるのだなと、
つくづく思う。
それぞれが、懸命に生きているのだということも。

見えるものだけで、辛辣な言葉を投げつけるのは
本当にやめようと思う。
少なくとも私は。



エラ・フィッツジェラルドが歌うガーシュウィンのSummer Time。
改めてこんな歌詞だったんだなぁと認識しました。


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