昨日夜に知人への電話をしたところ「通話はできません」との表示が出て、相手が都合により電源でも切っているのかもと思って気にもせずにいたのですが、今朝も私の携帯からの架電に全て同じ表示が出て通じません。
オカシイト思っていた所、新聞やTVのニュースでKDDIの携帯障害とのことでしたが、私のはJCOMなので関係ないと思いつつも念のためにJCOMに問い合わせると、何とJCOMはKDDIの回線を利用しているので同じく不具合が生じていますとの事。
仕方なく、携帯電話を諦めて固定電話での通信に切り替えました。
何とか夕方から断続的には携帯電話が通じるようになりましたが、このような通信回路の問題は大変で、今回もAU回線を使い固定電話がない方は大変だったでしょうね。
さて、今日は言葉の語源の101回目となります。
「がんぜない」という言葉はよく聞く言葉で、漢字混じりでは「頑是ない」と書くようですが、正しい意味やなどが判らずにいましたので、少し調べてみました。
<goo辞書>や<日本漢字脳力検定>によると、この言葉の意味は、
1 まだ幼くて物の道理がよくわからないさま。
2 あどけないさま。無邪気だ。
とあり、
「頑是」とは是非の区別、分別のことで、頑是がないということは、物の道理がよくわからない、聞き分けがないこと、つまりあどけない、無邪気なことをあらわしているということです。
「頑」という字が「頑かたくな」「頑固」「頑強」という使い方をされますので、堅苦しそうな感じの言葉かと思っていましたが、全く違うイメージの言葉でした。
尚、中原中也に「頑是ない歌」という詩があったのを思い出したので、少し長くなりますが紹介します。(まさ)
思えば遠く来たもんだ
十二の冬のあの夕べ
港の空に鳴り響いた
汽笛の湯気(ゆげ)は今いづこ
雲の間に月はいて
それな汽笛を耳にすると
竦然(しょうぜん)として身をすくめ
月はその時空にいた
それから何年経ったことか
汽笛の湯気を茫然と
眼で追いかなしくなっていた
あの頃の俺はいまいづこ
今では女房子供持ち
思えば遠く来たもんだ
此の先まだまだ何時までか
生きてゆくのであろうけど
生きてゆくのであろうけど
遠く経て来た日や夜の
あんまりこんなにこいしゅうては
なんだか自信が持てないよ
さりとて生きてゆく限り
結局我ン張る僕の性質(さが)
と思えばなんだか我ながら
いたわしいよなものですよ
考えてみればそれはまあ
結局我ン張るのだとして
昔恋しい時もあり そして
どうにかやってはゆくのでしょう
考えてみれば簡単だ
畢竟 意志の問題だ
なんとかやるより仕方もない
やりさえすればよいのだと
思うけれどもそれもそれ
十二の冬のあの夕べ
港の空に鳴り響いた
汽笛の湯気や今いづこ