(梅雨明け宣言が出された後、猛烈な暑さに襲われたと思ったら、台風の影響もあるのでしょうがまるで梅雨末期のような激しい雨の連続。
そう言えば、今年はまだ本格的なセミの鳴き声を聞いていませんが、セミの世界ではまだ梅雨なのでしょうか・・・)
約半年ぶりに「身近な言葉の語源」ですが、この項は以前にも記したように「語源を楽しむ」(増井金典氏著 ベスト親書)などを参考にさせていただいています。
今回は、「教える」「育む」で、教育や日常の会話の中で何気なく使われる言葉ですが、その語源は非常に興味深いです。
教える:
“相手の知らない知識や技術を、身に着けさせるようにする”ことですが、この言葉の語源としては下記の二つの説が有力なようです。
①「ヲ(愛)しむ+フ」で、「いつくしみ、大切に育てる」という大言海の説。
②「押さえる」の音韻変化で、元々は「他人の悪いところをオサエル」という説。
これも、方言で「教える」ことを「オサエル」とか「オセル」とかいう地域もあり、①の可愛がることよりも、「押さえて正しくしていく」という説です。
私が幼少期を過ごした播州では「オセエル(教える)」という言葉もありましたが、どちらが正しいのかは断定できません。
育む(はぐくむ):
語源は「ハ(羽)+ククム(包む、くるむ)」で、親鳥がヒナを羽で包んで大事に育てることで、転じて、「親が子供を大事に育てる」意味になり、やがて文化などに対しても使われるようになったようです。
(まさ)