老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

ややこしい日本語 その(31) ~差し金(さしがね)~

2022年12月17日 19時30分53秒 | 面白い言葉や語源など

 (最近、日中は殆どツレアイの傍にいて散歩にも行っていないので、色々と語源などについて考えることが多くなっています。)

「さしがね」と聞いて、何を思い浮かべますか?

◆私は、造園などでも良く使用した道具「差し金」を思い浮かべます。
これは、「指矩」とも書くことがありますが、「かねじゃく」とも言い、大工さんなどが良く使う直角に曲った金属製の物差しです。


◆しかし、この道具に縁のない多くの人は“陰で人をそそのかし操ること”を思い浮かべられかもしれません。漢字で書いても同じ「差し金」なのですが、この言葉の由来は「差し金」が下記のような道具も指すからのようです。(Weblio辞書などを参照しました)

・歌舞伎の小道具の一つで、作り物の蝶(ちょう)・鳥・人魂(ひとだま)などを操るための黒塗りの細い竹竿。先端に針金をつけ、これに作り物を取り付ける。

・操り人形で、人形の腕や手首・指を動かすために用いる細長い棒。

これから転じて、「陰で人に指図して操ること」という意味にもなったようです。

 

 もう少しややこしいのが、同じ「差し金」という字を「さしきん」と呼べば、全く違った意味になります。

Weblio辞書によると、これは「手付け金」や「不足を補うために出す金」という意味になるようです。(まさ)

差し金

同上