“若い頃に身につけた技能や腕前が衰えていない“ことを「昔取った杵柄(きねづか)」と言います。
色々な言葉の語源を気にしてきたためか、この言葉の語源も何や曰くがありそうだと思っていたのですが、アニハカランヤ何も特別な由来などは無かったようです。
杵柄は言葉通り餅をつく時に使う杵の手に持つ部分のことです。
杵は昔から、農民にとって非常に大切な道具で、穀物を脱穀する道具として用いられていましたし、餅つきにも使います。
正月の餅つきは日頃から培った杵の使い方をお披露目する大切な儀式でもあり、「杵柄」は「餅つきの腕前」という意味でも使われていたようです。
簡単そうに見えても、杵で餅をつくことは、経験のない人にとっては難しいことです。
特にこねる人とテンポを合わせたり、餅が杵につかないようにタイミングよく水をつけるのは至難の技で、また体力を要する作業で、ここに日頃の杵使いの技が凝縮されていると言っても良いでしょう。
尚、この言葉がこれほど受け継がれているのは、「上方いろはかるた」の一句として読まれたからだと言われていて、類似語は「雀百まで踊り忘れず」です。
私には杵使いは自信がありませんし、と言って他に「昔取った杵柄」と誇れるようなものもありませんし、せめて自分に誠実に生きること位しかないようです…。
(まさ)
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