日本語の難しい例ですが、音読みする二字熟語に、「り」という字を加えて音読みすることで、大きく意味が違う場合があります。
直ぐに思い浮かぶのは、「心配」と「気配」の後に、「り」を付けた言葉です。
◆「心配」と「心配り」
「心配」とは、これから起こることに対する自分の不安な気持ちを言い、「心配り」は他の人に対する思いやりの深さを意味します。
即ち、「心配」は自分中心で、「心配り」は自分ではなく、他の人に対する気持ちです。
◆「気配」と「気配り」
同様に、「気配(けはい)」は周りの状況や環境から発せられる気(様子)を、自分が先読みすることを言い、「気配り」は物事が上手くいったり、相手が気持ち良く一連の動作が出来るように先をよんで色々と気を付けることを言います。
◆以上見てきたように、「心配」と「気配」は自分を中心にした気持ちや先読みです。
これに対し、「心配り」と「気配り」は相手を思いながら、少しでも心地よくなることを願う気持ちから出る行動で、突き詰めれば“相手の心に沿う”というような意味でしょうか。
◆こう見てくれば、「心配り」と「気配り」は同じようにも思えるのですが、違いを見つけるとすれば、
「心配り」は相手の居場所に関係なく相手の心情を読み取り助けることですが、「気配り」はその場に居合わせて相手の状態を知ることでの対処で、少し違いがありますね。(まさ)
日本語って本当に奥深いですが、これを学ぶ外国の方は大変でしょうね。(まさ)
【この項は、<起業家寺子屋><野菜日記(農健クラブ)>などを参考にしました】