最初のシーンが、地吹雪
道路も分からない、地吹雪の中、昼でもヘッドライトつけて走行する車。
初めて、心からの納棺師としての仕事から、映画は始まります。
妻にも言えず、幼馴染からも「もっとまともな仕事を!」と、いわれる仕事!
主人公小林大悟(本木雅弘)はひょんなことから、納棺師という仕事を知り
さまざまなご遺族と出会い、人間、夫、息子、そして父として、成長していくお話です。
もっと泣くかと思ってました。 だから、映画館にも行かずにDVD待っていたのですが・・・
泣ける映画は、何回観ても同じ場面で泣ける私なのですが・・・何故だろう?
最初に、Yママと一緒に観た時は、彼女が自分の母と、追うように40歳代で突然亡くなった兄のことを思い出して、ポロポロ泣くものだから、もらい泣き??でした。
私が、初めて「おくりびと」を実際に見たのは、祖父を送ったとき・・・25年前?
映画さながら、衣ずれの音しかない沈黙の親族が見守る中でのお支度!
驚きました~。本当に映画のように、丁寧に見えないように、芸術を見るようでした・・・
それから何人かの親族を見送りましたが、お支度のシーンはなかったです。
今回、一番ショックだったのは、8年前の父の時のを覚えていませんでした。
祖父のは、はっきり思い出せるのに、父のときのこととなると、覚えていないのです。
私は、まだ父とちゃんとお別れできていないのかもしれません。
父の死は、本当に突然で、半年前にクモ膜下で入院した母を助けるためにあった命?
お通夜の時に、父方の親族から責められる母を、私は庇うのに必死でした。
「母も病み上がりなんです。そんな悲しいこと言わないでください!」って・・・。
父は癌でした。しかも肺癌と胃癌のWで、骨にも転移していました。
分かったのは、亡くなる前日です。あんまりだろう!どういうことなんだ?
癌に対する治療は、なにもしないまま癌で死んだ父。こんなになるまで何故気付かなかったのか?・・・父の兄弟は納得できません。
私は、母を庇うばかりで、父とのお別れができていなかったようです・・・?
映画の中で、大悟が「自分は何を試されているのだろう?母をちゃんと見送らなかったから?」
というセリフがありました。
生ある者、いつか別れがきます。
私も千葉と富山に一人暮らしの親をもつ身です。
また、山崎努さんが演じる社長さんの初仕事は亡くなった奥さん!
観葉植物だらけの部屋で奥さんのことを「綺麗にして~送りだした。」とほほ笑む。
そして、これもご遺体だとフグの白子を焼いて美味しそうに食べながら
「死ぬ気になれなきゃ食うしかない。困ったことにな~。」と大悟にも勧める。
「旨いんだなこれが・・。」
このあとも、食べるシーンが、出てくるけどガツガツ食べる(笑)
クリスマスのチキンの食べ方は、すざましい
美味しくいただいて、限りある生を、悔いなく生きたいと・・・・
ある意味覚悟のようなものも教えてもらった・・・かな? ThankYou