幸せの深呼吸

幸せは自分の中にある。
幸せは自分が決める。

「首相は何も見えてない」政府表明の“酸素ステーション設置”に発案者から疑問の声&東京都、旧こどもの城に酸素ステーション設置へ 130床、21日から運用

2021-08-17 | 医療、健康

東京都、旧こどもの城に酸素ステーション設置へ(産経新聞) - Yahoo!ニュース

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない東京都が、自宅療養者らが酸素吸入が必要になった場合に備える「酸素ステーション」を、旧国立児童館「こどもの城」(渋谷区)に開設することが17日、関係者の話で分かった。21日から患者を受け入れる予定だ。 【イラストで見る】一般の方と専門家による感染症のイメージ 酸素投与や投薬、点滴、心電図によるモニタリングなども可能としており、130床の運用を予定している。医師が往診し、看護師が常駐する。 都内の16日時点の自宅療養者は2万2166人で、入院・療養などの調整中は1万1642人に上っており、自宅療養中に死亡する事例も出ている。危機的な状況を受け、政府は13日、速やかに酸素を投与できる酸素ステーションを自治体と連携して設置する方針を示していた。

専門家「酸素ステーション使用は"異常事態”」

東京都が酸素ステーション設置へ 130床、21日から運用(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 新型コロナウイルスに感染し、酸素投与が必要になった自宅療養者などに対応するため、東京都は、大規模な酸素投与ステーションを設置する。旧国立児童館「こどもの城」(渋谷区)の建物を活用し、約130床を設けて患者への酸素投与を進める見通しで、21日から運用を始める方向で準備を進めており、医師や看護師の確保を急いでいる。  都関係者などによると、酸素投与ステーションは大部屋をパーティションで仕切り、患者用のベッドを置く形式を想定。酸素投与が必要になった自宅療養者などを一時的に受け入れ、酸素投与のほか、投薬、血中酸素飽和度のモニタリングといった処置を実施するという。最大で医師2人、看護師25人ほどの態勢で、容体の急変がないかどうか、24時間態勢で見守る。  政府は入院患者以外の療養者に向け、重症化を防ぐ効果があるとされる「抗体カクテル療法」を進めるとともに、酸素投与ステーションの設置を推進する考えを示している。都は複数の医療機関などにも開設を打診しているという

「首相は何も見えてない」政府表明の“酸素ステーション設置”に発案者から疑問の声(FNNプライムオンライン) - Yahoo!ニュース

首相「酸素ステーション設置」表明…専門家から疑問の声

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沖縄の病院、クラスターで64人死亡…患者と職員計196人感染

2021-08-17 | 医療、健康

沖縄の病院、クラスターで64人死亡…患者と職員計196人感染(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース

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島根県隠岐 島前で「50年に一度の記録的な大雨」(気象台) 土砂災害等に警戒

2021-08-17 | 気象 大気

島根県隠岐 島前で「50年に一度の記録的な大雨」(気象台) 土砂災害等に警戒(ウェザーニュース) - Yahoo!ニュース

土砂災害警戒情報を発表中

「50年に一度の記録的な大雨」とは

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精神病院から出られない医療保護入院の深い闇 現場医師の裁量で強制長期入院も可能になる

2021-08-17 | 医療、健康

精神病院から出られない医療保護入院の深い闇 | 精神医療を問う | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)

精神疾患により医療機関にかかっている患者数は日本中で400万人を超えている。そして精神病床への入院患者数は約28万人、精神病床は約34万床あり、世界の5分の1を占めるとされる(数字は2017年時点)。人口当たりで見ても世界でダントツに多いことを背景として、現場では長期入院や身体拘束など人権上の問題が山積している。本連載では日本の精神医療の抱える現実をレポートしていく。

「緊急の帝王切開で手術室に入り、出てきたときには卵管結紮されていました。自分のまったく知らないところで不妊手術をされていたと聞いたときはショックでした」

今年1月30日、日本弁護士連合会に人権救済の申立書を提出した米田恵子さん(43歳)は、その心中を吐露した。申し立ては旧優生保護法下での強制不妊手術の救済策が議論される一方、条項の削除後も、精神障害者などに不妊手術が行われている実態を告発するものだ。

連載第1回「精神病院に4年閉じ込められた彼女の壮絶体験」(2020年1月28日配信)で詳しく報じたとおり、米田さんは今年1月上旬まで、精神科病院に長期入院していた。最後の子どもを分娩し不妊手術が実施されてから1年後の2016年2月に入院し、その後院内での生活はおよそ4年間にわたった。

当事者からの声が140件以上集まった

これを報じた記事への反響は大きく、本連載の情報提供フォーム(文末に設置)には、すでに140件を超える当事者や医師、看護師、精神保健福祉士など医療関係者からの切実な声が寄せられている。どれも日本の精神医療の抱える問題を告発するものばかりだ。また、「本人も家族も退院を望んでいるのに、なぜ退院できなかったのか。その理由を知りたい」という読者からの声も多く届いた。今回はその理由に迫りたい。

米田さん自身も、入院当初はすぐに退院できるものだと思っていたという。ところが主治医からは「何でも自分の思うとおりになると思わないでください。私はあなたのことを信用していません」と言われ、「パーソナリティ障害」との診断名を付けられた。退院の見通しが立つまで、まだ1年近くかかると通知された。

「せいぜい1~2カ月だと思って同意したのに、まさかこんなに長くなるとは思わなかった」。思った以上に長い入院計画に驚いたのは、当初入院に同意した米田さんの妹も同様だった。

米田さんを支援した佐藤暁子弁護士は、病院側とのやり取りをこう振り返る。「精神科に入院している場合、まず弁護士につながることが非常に難しい。今回弁護士が介入しても、病院側は『社会に迷惑をかける』などと、極めて抽象的で法的根拠のない理由を繰り返し、なかなか退院に向けた話が進まなかった」。

極めて使い勝手がよい制度

妹や弁護士のバックアップがあったにもかかわらず、米田さんが4年近くも入院を余儀なくされた背景にあるのが、精神科特有の入院制度である「医療保護入院」だ。医療保護入院は精神保健福祉法が定める強制入院の1つ。本人が入院に同意しない場合に、家族など1人の同意に加え、同じく1人の精神保健指定医の診断があれば、強制入院させられる。

自由の制約という点では同じ刑事事件の場合、逮捕・勾留には現行犯以外は令状が必要で、その発行には裁判所の判断が介在するが、医療保護入院にはそれがない。刑期の決まっている刑事事件に対して、医療保護入院には入院期間の定めがない。

「刑事法になぞらえて言えば、医療保護入院は、入院期間の決定をすべて指定医の判断にゆだねる絶対的不定期刑に等しく、近代法では罪刑法定主義の原則上、許されないとされているもの。本人の不利益があまりに大きすぎる制度だ」。同制度に詳しい小笠原基也弁護士は話す。

また同じ強制入院でも自傷や他害のおそれがある場合に適用される「措置入院」は、2人の指定医の診断を受け、都道府県知事が入院を決める制度だ。複数の医師と行政が介在することで、ある程度は第三者の視点が入りやすいが、医療保護入院にはそれもない。

つまり、医療保護入院はある人を入院させたいと考える側にとって極めて使い勝手がよい制度で、実際その件数は年々増加している。厚生労働省によれば、2018年度の医療保護入院の届け出数は18万7683件(「衛生行政報告例」)。6万件前後で推移した1990年代前半と比べ、3倍超に膨らんでいる。

さらに家族1人の同意が必要というのも、入院する時点に限ってのものだ。いったん入院してしまったら、その後家族が同意を撤回しても、入院継続の必要性の判断はあくまで指定医に委ねられることになる。米田さんのケースでも妹が退院を求めても、なかなか出られなかったのはそのためだ。

また米田さんのように主治医の指示で、家族とも一切の面会、そして通話すら禁止された場合、家族は本人の意向を確認することが難しく、結局は医師の判断に委ねざるをえないケースがほとんどだろう。

つまり医療保護入院の仕組みは、入院や行動制限の要否を判定する精神保健指定医の判断の正当性がすべての前提となっている。指定医の患者に対する権限は絶大だ。だが、同資格をめぐっては数年前に制度の根幹を揺るがすような大きな不祥事が起きている。

2015年、聖マリアンナ医科大学病院で、組織的な指定医資格の不正取得が発覚した。指定医資格を得るには、5年以上医師として働き、うち3年以上は精神障害の診断、治療に従事することが前提だ。そのうえで、自ら担当として診断、治療した症例について作成されたケースレポートで審査される。

あろうことかこのレポートで、ほかの医師が診察して作成したものを使い回していたことが明らかとなった。審査対象のレポートが大量に「コピペ」されていたというわけだ。その後の厚生労働省の全国調査で、100人強の不正が認定され、その多くが指定取り消し処分に加え、戒告・業務停止などの行政処分を受けることになった。

第三者機関も形骸化

また入院後に患者や家族が、第三者機関である精神医療審査会に対して、退院請求や処遇改善請求を行う制度もあるが、「ほとんど形骸化している」と、同制度に詳しい関係者は口をそろえる。

審査会の構成は指定医である医療委員が過半を占めるものが大多数で、「審査会は非公開で、あたかも本人の出席を原則としないかのような運用で、請求しても認められないことが多く、しかも事実認定が裁判基準からすると緩すぎる」と、審査会の法律委員を務めた経験のある佐藤弁護士は批判する。

実際、昨年5月には、米田さんの退院請求、処遇改善請求とも退けられている。退院が認められない理由は、「入院者に病識や自省がなく、その治療の必要性に関する認識が不十分であるため」だとされたが、その判断の具体的な根拠は示されていない。

東京都の精神医療審査会が2018年度の退院請求審査206件のうち、退院を認めたのはたったの1件。もはや「開かずの扉」となっている。

「問答無用で徹底的に痛めつける」

日本社会事業大学大学院の古屋龍太教授はこう批判する。

「一精神科医の判断と家族等の同意によって、一個人を公権力によらず強制的に精神科病院に入院させる制度は、この日本にしか存在しない。裁判所等が関与する治療のための強制入院制度は他国にもあるが、『保護』のための強制入院制度は、ほかの諸外国にはない制度だ。

多くの精神医療関係者は、医療保護入院制度の存在は当たり前のものと考え疑問を持たない。だがそうした日本の精神医療の常識は、人権を尊ぶ世界には通用しない」

実際、日本の医療保護入院をモデルに制度を導入した韓国では、人権上問題視され、精神障害者当事者団体を中心に法改正を求める運動が本格化。当事者団体は憲法裁判所へ医療保護入院の違憲申請を提出。2016年、韓国憲法裁判所は制度の悪用と濫用の可能性を排除できないとして、身体の自由を定めた憲法12条に反して違憲であるとした。

世界には通用しない日本の精神医療の常識の、筆頭格にあたるこの医療保護入院。絶大な権限をもつ精神保健指定医がひとたび暴走したら歯止めはきかず、取り返しのつかない人権侵害へと直結することになりかねない。

今年2月、最高裁判所は診療報酬詐欺で一審、二審と有罪判決を受けていたある精神科医の上告を棄却した。懲役2年執行猶予4年の有罪判決が確定したこの医師は、一審の有罪判決後、こうした内容のメールを送っていたという。

「僕は1つだけやってやろうと決めてることがある。捜査機関の奴らが認知症やら何やらで精神科に来たら問答無用で隔離室に放り込んで、徹底的に痛めつける。絶対出さないしいくらでもいてもらう。完全に壊してから自宅に引き取らせる。厚労省関係者も同じ」(2019年5月18日付メール)

精神保健指定医の資格を有し、日本精神神経学会認定の専門医および指導医でもあるこの医師は、精神医療の現場を追われることなく、一審判決時にも複数の病院、クリニックで勤務していたという。

有罪が確定したことで、今後、厚生労働省の医道審議会に行政処分が諮られることになるが、通常は診療報酬の不正請求の場合、医師免許停止数カ月程度の処分が相場。こうした医師が指定医の資格で強大な権限を行使しているのが、日本の精神医療のまぎれもない現実だ。

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精神病院に4年閉じ込められた彼女の壮絶体験 「入院は社会的制裁、市役所も児相も同意」

2021-08-17 | 医療、健康

精神病院に4年閉じ込められた彼女の壮絶体験 | 精神医療を問う | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)

「2度とここから出られないと…」

世間では正月休みが明けたばかりの、1月6日午前10時。米田恵子さん(42歳)は東京都八王子市にある精神科病院「多摩病院」(持田政彦院長)から退院した。2016年2月の入院から、すでに4年近くの歳月が流れていた。

「まだ夢を見ているような感じで、日常のささいなことがすごく幸せです」

退院から10日ほどたった1月半ば。取材に応じた米田さんは、そう笑顔で話した。病院では週に1度しか食べられなかった好物の麺類を好きなときに食べたり、少し夜更かしをしてテレビを見たりすることに、幸せを覚える日々だという。「何よりいちばんの幸せは、家族や友人と自由に連絡が取れることです」。

「逆に今のほうが本当は夢で、目が覚めたらやっぱり現実は閉鎖病棟内のままだった、と想像すると、怖くなって泣き出しそうになります。入院しているときは外で生活しているイメージがまったくできなくて、声を上げても誰も助けてくれず、2度とここから出られないと思ったこともありましたから」

米田さんはそう振り返ったあと、語気を強める。

「この4年間、家族とは面会はおろか、声を聞くことすらかないませんでした。入院当時、中学1年生だった次男は今では高校生。すっかり声変わりしていて成長がうれしい半面、一緒にいられなかった悲しみもあります。人生の貴重な時間を奪った病院のことは、決して許せません」

30代から40代にかけての、この4年間。米田さんが長期入院を余儀なくされた背景にはいったい何があったのか。

米田さんには男の子2人、女の子5人の計7人の子どもがいた。そのうち長女と次女は離婚した夫が親権を有している。2013年1月、地元の八王子児童相談所は、生後数ヵ月の四女を保護した。米田さんがうつ傾向にあり、一時パニック障害を生じ通院していたことから養育が難しいと判断したとみられる。その数日後、四女が救急搬送された病院で急死したと児相職員から告げられた。「乳児突然死」だった。

入院の前年である2015年、彼女にとってショッキングな出来事が相次いだ。1月には生まれたばかりの五女が、ついで9月には三女が、八王子児相に保護されていった。つまり米田さんにとってみれば、その保護下で四女を亡くした児相に、三女と五女も奪われたことになる。

「娘のなかでも、一番長くママをさせてくれた三女が、小学2年生のかわいい盛りに奪われたショックは言葉にできません。このとき以来、自分を責め精神的に追い詰められてしまいました」

その結果、精神安定剤などをオーバードーズ(大量服薬)したことで、2016年2月に多摩病院へ入院することになった。

「あなたのことを信用していません」

「入院当初はすぐに退院できるものだと思っていました」

米田さんは入院から数カ月後には、作業療法のプログラムに参加するなど順調に体調を戻していた。通常はそこから、院内散歩、院外散歩、そして外出、外泊へと少しずつ行動領域を広げ、3カ月程度で退院する患者が多かったためだ。ところが同時期に院内の関係者間で開かれた「退院支援委員会」に出席した彼女は、主治医の言葉に耳を疑った。

「何でも自分の思うとおりになると思わないでください。私はあなたのことを信用していません」

後日、手元に届いた通知には、退院の見通しが立つまで、まだ1年近くかかると記されており、院内散歩すら認められなかった。思った以上に長い入院計画に驚いたのは、入院に同意した米田さんの妹も同様だった。「せいぜい1~2カ月だろうと思ったのでサインしたのに、まさかこんなに長くなるとは思わなかった」。

入院からほぼ1年経つころ、妹は面談した主治医からこう告げられた。「お姉さんの入院は社会的制裁です。退院するとあなたや社会に迷惑をかけることになる。市役所も児童相談所もこれに同意しています」。

この主治医が米田さんに付けた診断名は「パーソナリティ障害」。実際、主治医からはたびたび、「あなたはほかの患者を支配する『操作性』がある」と指摘されていた。

「統合失調症や認知症の人のなかには、相手との意思疎通や自己主張がうまくできない人がいます。私は病院スタッフの代わりに相談に乗ったり、病院への不満も聞いてそれを伝えたりする役も担っていたので、それが操作的とみられたのかも」。米田さんに思い当たる節は、それしかないという。

「そもそもパーソナリティ障害では通常は入院の適応とはならない。よほど社会的不適応性が大きいとすれば別だが、だとしたら長期入院などできないはずなので、やはり一般的ではない」。以前、別の精神科病院の院長だった、ことぶき共同診療所の越智祥太医師はそう疑問を呈する。

米田さんは4年間のほとんどを、4人の相部屋の病室で過ごした。うち2人が統合失調症で夜中に大声を上げることも多く、不眠に悩まされていた。そうした状況を主治医に訴え睡眠薬の処方を依頼したところ、「あなたは病気ではないから、薬は出さない」と言われたという。

実際、彼女が入院中に服薬していたのは鉄剤と耳鳴りの漢方薬などで、頓服で出されていた精神安定剤は1度も用いることはなかった。向精神薬等の薬物治療は4年間いっさい受けておらず、一般的な作業療法以外の治療プログラムもとくになかった。そのため看護師たちからも「米ちゃん、なんでここにいるの?」「米ちゃん、ぜんぜん病気に見えないんだけど」と不思議がられたという。

「面談した主治医からは、彼女には薬物治療も治療プログラムもないとはっきり言われ、ではなぜ退院できないのかと尋ねたら、『この人は操作的なんです』『人を支配しようとする』と言われ、これではまったく話にならないと感じた」。米田さんの退院を支援してきた、佐々木信夫弁護士はそう振り返る。

「4年間で湯船につかったのは数回だけ」

閉鎖病棟内の生活においては、制約が多岐にわたる。

入浴は火曜、金曜午前中の週2回だけ。しかも4人一組で入り、制限時間は15分だ。一時は要介護者の入浴介助を男性スタッフが行い、浴室内で鉢合わせすることすらあった。

また男女交代制でその間の湯の交換が途中からなくなったことや、要介護者が湯を汚してしまうこともあり、「家ではぬるま湯で1時間ぐらいリラックスするのが楽しみだったが、4年間で湯船につかったのは数回だけ。頭皮のかゆみが悪化して、せめて手のかからない自立の人だけでも、週3回にしてほしいと交渉したけど駄目でした」。

食事も同様だ。「好物の牛肉やパンはほとんどメニューに入らず、パサついた鶏肉が多くて、あまり口に合わなかった」。代わりに売店で売っているスナック菓子やせんべいなどで空腹を紛らわせることもよくあった。ただし、「開いているのは週3日。またアメやガムなどは職員用に制限されていた」。

夕食後はテレビを見て過ごしたが、それは21時の消灯までだ。「夜9時に寝るなんて小学生以来で、4年近く病院での生活が続いても最後まですぐには眠れませんでした」。

最もつらかったのが、この4年の間、ほとんど外部と連絡が取れなかったことだ。主治医の指示で、友人・知人はおろか、子どもや親族ともいっさいの面会、そして通話すらできなかった。スマートフォンの持ち込みも禁じられたため、メールやSNSでのやりとりもできず、唯一許された外部との通信手段は手紙だけだった。

「刑務所だって直接面会できるのに、それ以下の扱いですね」。妹が主治医にそう詰め寄ると、「そんなことはない」とかわされたという。

ごまんとあるケース

インターネットも使えないため、情報収集には苦労したが、それでも患者同士の口コミなどで精神障害者の当事者団体などを知り、めげずに手紙を出し続けたことで、佐々木弁護士ら支援者たちとつながることができた。弁護士との面会は、病院側も制限できない。

さらに米田さんにとって幸運だったのが、昨年春に主治医が代わったことだった。その後、昨年8月には唯一妹とだけは面会や電話が可能となり、9月には病院敷地内での外出、その後は院外外出も可能となるなど、入院から3年半止まっていた時間が、一気に動き出した。

昨年10月からは病院、役所、弁護士、そして米田さんを交えて退院に向けた面談が始まった。家族の元に帰りたいと訴える米田さんに対して、病院と役所はグループホームへの入居を提案するなど、退院こそ認めるものの、あくまで彼女を管理下に置き続けることを求めた。妹や弁護士のバックアップもあり、交渉の末、最終的には自宅への退院が認められた。

「米田さんは自分から声をあげることができたからよかったが、精神科に入院している場合、まず弁護士につながることが非常に難しい。今回弁護士が介入しても、病院側は『社会に迷惑をかける』などと極めて抽象的で法的に根拠のない理由を繰り返し、なかなか話が進まなかった。医師は『まだ不安定だ』などとも言うが、4年近く閉鎖病棟にいればむしろ不安定にならないほうがおかしい」。佐々木弁護士とともに米田さんを支援した佐藤暁子弁護士も、病院側とのやりとりをそう振り返る。

長年、精神障害者の支援活動を行ってきた佐々木弁護士は、「なぜ彼女をこれほど長期に入院させたのか。その理由がわからないという点では、これまで携わった中でも最もひどいケース。ただひどいケースではあるが、同時にごまんとあるケースでもある」と話す。米田さんも「4年間の入院生活でさまざまな患者と会ったが、なぜ入院させられているのかわからない人も少なくなかった」という。

薬物治療も特別な治療プログラムもない中での長期入院、そして「社会的制裁だ」などという主治医の発言、家族との面会も不許可など厳しい行動制限の理由と真意について、多摩病院に取材を申し込んだところ、持田政彦院長名で下記のような書面回答が届いた。

病院も市役所も児相も取材拒否

「弊院に入院されていた患者様の件について取材のご依頼を頂きました。しかしながら、弊院では取材はお受けしておりませんので対応できかねます。ご諒解下さいますようお願い致します。」

八王子市役所と八王子児童相談所は、「特定の個人に関する情報は、第三者の方にはお答えできないことになっています」などと回答した。

次回は米田さんを4年にわたり社会から隔離した「元凶」ともいえる、精神科特有の入院制度、「医療保護入院」の問題点について検討していく。

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コロナワクを接種後、2週間たっても「体調が戻らない」過酷すぎる体験

2021-08-17 | 医療、健康

コロナのワクチンを接種後、2週間たっても「体調が戻らない」過酷すぎる体験(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

接種後4日目に悪化

蕁麻疹のような発疹ができた

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“空飛ぶICU”の航空自衛隊 特殊部隊の全貌…緊迫の空中訓練

2021-08-17 | 医療、健康

“空飛ぶICU”の航空自衛隊 特殊部隊の全貌…緊迫の空中訓練(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース

愛知県・小牧基地にある航空機動衛生隊。この部隊は医師免許を持つ医官や准看護師救急救命士など、およそ20人で編成されている。阪神・淡路大震災などをきっかけに作られ、患者を治療しながら、受け入れ可能な病院がある場所まで輸送機で運ぶのが主な任務だ。 新型コロナ患者にも対応可能で、医療がひっぱくした地方から都市部へ患者を搬送もできるのだ。「“いつ何時でも”ということでコロナの患者を想定して日々訓練を積んでおります」部隊を率いる隊長はそう語る。知られざる、部隊の全貌とは―カメラは重症患者を愛知県から鳥取県まで搬送する訓練に密着。 医師免許を持つ「医官」を中心に訓練を受けるのは4人。実際と同じように航空自衛隊の輸送機を使い、空の上で行われる。機内には医療機器が装備された特殊コンテナ“機動衛生ユニット”が積み込みまれる。これが“空飛ぶICU”と呼ばれる最新設備だ。訓練が始まるとまもなく、リーダー役の医官は、輸送機の出発を止めた。 患者の状態が安定するまで離陸を見合わせる判断を下したのだ。これも訓練における重大なチェックポイントだ。そして10分後にようやく離陸。飛行が安定したところで処置が始まるのだが、ここで緊急事態が起こる。患者の心臓が止まった。訓練での正念場がやってきた。果たして無事に乗り越えることができるのか…。

 

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九州はモンスーンの“玄関口” 日本列島で長く続く大雨の原因を天達気象予報士が解説

2021-08-17 | 気象 大気

九州はモンスーンの“玄関口” 日本列島で長く続く大雨の原因を天達気象予報士が解説(FNNプライムオンライン) - Yahoo!ニュース

 

「雨の素」が列島に流れ込み…約2000㎞の“大気の川”を形成

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難治胃がん、既存薬で効果か 国立センターと慶大 遺伝子異常特定、新治療に道 難治性スキルス胃がん&ミャンマーの植物から抗がん作用の物質抽出 名古屋市大グループ

2021-08-17 | 医療、健康

難治胃がん、既存薬で効果か 国立センターと慶大(共同通信) - Yahoo!ニュース

 胃がんの中でも治療が難しいスキルス胃がんに特徴的な遺伝子の異常を見つけたと国立がん研究センターと慶応大が16日、発表した。既存薬で効果が期待できるという。同センターの間野博行研究所長は「1年以内に必要な患者に薬を届けられるような体制を作りたい」と述べた。  スキルス胃がんは、しこりを作らずに胃の粘膜の下で広がる。多くの場合、発見時には腹膜に転移しており、生存率が低い。胃がん全体の5~10%を占めるが、発がんの仕組みがほとんど分かっていなかった。  胃がん患者98人の腹水からがん細胞を採取し、「全ゲノム解析」をしたところ、特徴的な遺伝子の異常を7種類発見した。

遺伝子異常特定、新治療に道 難治性スキルス胃がん 国立がんセンター(時事通信) - Yahoo!ニュース

 国立がん研究センターなどの研究チームは16日、増殖が速く治癒が困難なスキルス胃がんについて、特徴的な遺伝子異常を複数特定したと発表した。  特定のたんぱく質などを攻撃する既存の分子標的薬が有効とみられる例もあり、新たな治療法開発につながる可能性がある。成果は米国の国際学術誌に掲載された。  スキルス胃がんは胃がんの5~10%を占め、5年生存率は10%程度とされる。研究チームは、スキルス胃がんに特徴的な症状である腹水がたまった患者約100人を調査。腹水から採取したがん細胞などの全遺伝情報(ゲノム)を調べた。  その結果、細胞増殖に関わる7遺伝子の異常が約半数で確認された。4遺伝子に対しては既存の分子標的薬が有効とみられ、うち3遺伝子で実際に、異常がある細胞株をマウスに接種して既存薬を投与したところ、がん細胞の増殖抑制などの効果が出たという

コメントから

スキルス胃ガンステージⅢC、根治手術を受けて、抗ガン剤TS-1を今でも飲み続け元気に生きてます。
先日、手術から3年が経過しました。腹膜播種の治療薬の治験開始とか、今回のような記事を見かけては期待してますが、なかなか根治は難しいんでしょうね。研究が進んで少しでも長生きできるようになって欲しいです。

逸見正孝さんが患われた、進行が早い癌でしたかね。一人でも多くの方が寛解、最悪でも5年存命できるよう引き続き研究をお願いします。

大事なことが報じられてないんだけど、癌研究に関わったことがある人なら誰でも知っているような、KRAS(全症例中19.4%)、FGFR2(11.2%)、MET(7.1%)、ERBB2(5.1%)、EGFR(4.1%)といった既知の遺伝子異常というところがポイントかと。
さらに、肺癌で認められるEML4-ALK融合遺伝子が2例、甲状腺癌で認められるAGK-BRAF融合遺伝子が1例で発見されたという。
なので、ALK阻害剤(alectinib)、MET阻害剤(capmatinib)、FGFR2阻害剤(infigratinib)などが転用できる可能性があるという事です。

3年前にスキルス胃ガンになり、胃の5/6がガンに覆われ、食道へも浸潤、胃の表面までガンが出てきている状態で、余命3ヶ月〜半年と宣告されましたが、奇跡的に腹膜播種が無く、根治手術を受けて今も抗ガン剤TS-1を飲みながら元気に生きれてます。9時間30分もかけて手術してくれた外科の先生、無理言って本当は1年間の予定の抗ガン剤を今でも処方してくれている内科の先生にホント感謝してます。

ミャンマーの植物から抗がん作用の物質抽出 名古屋市大グループ(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

名古屋市立大の研究グループは、高知県立牧野植物園と協力し、ミャンマーのキョウチクトウ科植物から抗がん作用のある化合物を抽出したと発表した。同国では軍のクーデターで政情不安が続く。同大薬学研究科の林秀敏教授(生化学)は「今は研究どころではないだろう。将来的にミャンマー政府と協力し、現地の産業育成にもつながれば」と話している。  同国は多様な植物の宝庫だが研究が進んでおらず、「植物資源」として期待されている。同植物園は2000年、同国と協定を結んで研究を進めており、名市大は同植物園の「ミャンマー産植物抽出エキスライブラリー」(全700種)を活用した。  林教授らは、ヒトの細胞内の小器官「小胞体」で、異常たんぱく質を取り除くストレス反応(UPR)を抑制する働きのある植物を探した。UPRは慢性的に活性化するとがんなどを引き起こすことが知られる。その結果、キョウチクトウ科の一種に注目し、成分を精製して化合物「ペリプロシン」を取り出した。この化合物を試験管内で血液のがん細胞に作用させると、UPRを抑制し、がん細胞が大きく減ったという。  林教授は「UPRはがんだけでなく、さまざまな病気に関与しているとされ、アルツハイマーなど神経変性疾患や糖尿病への効果も期待される。今後実験を重ねて安全性を調べ、創薬につなげたい」と意気込む。同植物園は「社会情勢や新型コロナウイルス感染が落ち着き次第、ミャンマー森林研究所と共同で調査したい。資源探索は人類の未来の礎。研究を続けることは使命だ」としている。成果は5月、英科学誌サイエンティフィック・リポーツ(電子版)に掲載された。

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ローザンヌ入賞のバレエダンサー 16歳少女とみだらな行為で逮捕

2021-08-17 | 徒然なるままに

ローザンヌ入賞のバレエダンサー 16歳少女とみだらな行為で逮捕(TBS系(JNN)) - Yahoo!ニュース

国際的バレエコンクールで入賞経験を持つバレエダンサーの男が16歳の少女とみだらな行為をしたとして、逮捕されました。  警視庁に逮捕されたのは、若手バレエダンサーの登竜門「ローザンヌ国際バレエコンクール」で3位入賞の経験がある伊藤充容疑者(25)です。  警視庁によりますと、伊藤容疑者はおととし8月、新宿・歌舞伎町のホテルで未成年と知りながら当時16歳の少女とみだらな行為をした疑いがもたれています。  2人は2018年にマッチングアプリで知り合い、少女が伊藤容疑者からバレエの指導を受けたこともあったということです。  少女は「嫌われるとバレエ界で生きていけないと思い、言いなりになってしまった」と話していて、一方、伊藤容疑者は容疑を認めているということです

淫行で逮捕のローザンヌ入賞ダンサー 少女(16)に初対面から関係迫る(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュース

国際バレエコンクールで入賞経験のあるダンサーの男が、少女にみだらな行為をした疑いで逮捕された事件で、男は初めて会った時から、関係を迫っていたことがわかった。 バレエダンサーの伊藤充容疑者(25)は、2019年、東京・新宿区歌舞伎町のホテルで、当時16歳だった少女にみだらな行為をした疑いで、17日朝に送検された。 警視庁によると、伊藤容疑者は、マッチングアプリを通じて少女と知り合い、喫茶店で初めて会った時から関係を迫っていたという。 伊藤容疑者は、「16歳だと聞いていたので、犯罪になることはわかっていた」と容疑を認めている。

“わいせつ”バレエダンサーが連絡絶ち発覚(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース

ローザンヌ国際バレエコンクールで入賞経験もあるダンサーの男が少女にわいせつな行為をしたとして逮捕された事件で、男が少女に「ただの遊びだ」などと告げ、一方的に連絡を絶ったことから事件が発覚したことがわかりました。 ダンサーの伊藤充容疑者は2019年、東京・新宿区のホテルで当時16歳の少女にわいせつな行為をしたとして17日朝に送検されました。 警視庁への取材で伊藤容疑者が少女に「ただの遊びで、他にも毎日のように女の子たちとやっている」などとメッセージを送って一方的に連絡を絶っていたことがわかりました。これがきっかけで少女が被害を親に相談し、事件が発覚したということです

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「一人でやった」2歳孫を池で殺害した疑い 50歳祖母逮捕 兵庫

2021-08-17 | 徒然なるままに

「一人でやった」2歳孫を池で殺害した疑い 50歳祖母逮捕 兵庫(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

兵庫県加東市の池で孫の田口怜旺(れお)ちゃん(2)を殺害したとして、県警は16日、祖母の無職、木本恵理子容疑者(50)=同市平木=を殺人の疑いで逮捕した。「私一人でやったことです」と容疑を認めているという。県警は無理心中を図ったとみている。  逮捕容疑は7月21日夜から22日朝までの間、同市黒谷の五所ケ池やその周辺で、怜旺ちゃんを何らかの方法で殺害したとしている。  県警によると、怜旺ちゃんは祖父と木本容疑者との3人暮らし。4月ごろから、両親とは別居していた。  7月21日夕、木本容疑者は保育園に怜旺ちゃんを迎えに来た後に行方不明となり、県警が捜索。22日午前9時ごろ、怜旺ちゃんを抱き、池の浅瀬で膝下まで水につかった木本容疑者を見つけた。怜旺ちゃんはその場で死亡が確認された。司法解剖の結果、溺死とみられる。

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速報!三重県で1時間に140mmの猛烈な雨 記録的短時間大雨情報

2021-08-17 | 気象 大気

三重県で1時間に140mmの猛烈な雨 記録的短時間大雨情報(ウェザーニュース) - Yahoo!ニュース

ウェザーニュース

記録的短時間大雨情報とは

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1000ミリを超える雨 土砂災害警戒情報の対象外の深層崩壊にも警戒

2021-08-17 | 気象 大気

1000ミリを超える雨 土砂災害警戒情報の対象外の深層崩壊にも警戒(饒村曜) - 個人 - Yahoo!ニュース

梅雨末期のような停滞前線

 令和3年(2021年)8月11日以降、東日本から西日本に前線が停滞し、西日本を中心に記録的な大雨となっています。

 立秋(8月7日)が過ぎたので、今回の停滞前線を秋雨前線と呼ぶこともできますが、今年の季節の進み方が例年とは違い、梅雨末期に近いものです。

 春と夏との境目である梅雨は、夏に向かって太平洋高気圧が勢力を増し、日本付近で梅雨前線が停滞したのち、北上して夏になります。

 また、夏と秋の境目である秋雨は、秋に向かって太平洋高気圧の勢力が弱まり、日本付近で秋雨前線が停滞したのちに南下して秋になるというのが典型的なものです。

 今年は、早い梅雨明けと言っても、太平洋高気圧が勢力を強めての梅雨明けではなく、梅雨前線がはっきりしなくなっての梅雨明けです。

 このため、上空に寒気が流入しやすく、大気が不安定となって局所的な豪雨が続いていました。

 強い日射によって暑い日が続いていましたが、夏にはなりきっていなかったということもできるでしょう。

 ここへきて、太平洋高気圧が強まってきて日本付近で前線が活発化したということから、似ているとしたら、秋雨より梅雨のほうです。

 

大量の水蒸気が流入

 梅雨末期のような停滞前線に向かい、太平洋高気圧の縁辺部をまわるように、東シナ海から西日本へ、大量の水蒸気が流入していますが、これは、平成30年7月豪雨(通称「西日本豪雨」)のときと似ています。

 この大量の水蒸気流入により、大雨をもたらす線状降水帯が確認できたことを報じる「顕著な大雨に関する気象情報」が広島、福岡、熊本、佐賀、長崎の各県に相次いで発表となりました。

 また、8月12日には富山県氷見市付近で約100ミリ、13日には熊本県八代市東陽町付近で120ミリ以上、八代市付近で約120ミリの1時間降水量を観測し、記録的短時間大雨情報が発表されました。

 そして、広島、福岡、長崎、佐賀の各県には、大雨特別警報が発表となっています。

 8月11日から14日までの4日間の降水量は、九州北部や中国地方などで400ミリを超え、佐賀県の嬉野では1024ミリを観測しました(図1)。

 

図1 96時間降水量(8月11日~14日)
図1 96時間降水量(8月11日~14日)

 

 8月15日以降は、梅雨前線のような停滞前線が少し南下して弱まりましたので、九州北部や中国地方では、雨の降りかたが弱まっています。

 とはいえ、8月15日に神奈川県山北町付近で1時間約100ミリ、松田町付近で約100ミリの1時間降水量を観測し、記録的短時間大雨情報が発表されました。

 雨の降り方が弱まったといっても、大雨特別警報を発表するような記録的な雨と比べればの話です。

 九州南部や静岡・神奈川県で観測した200ミリという雨は、災害をもたらす大雨です(図2)。

 

図2 48時間降水量(8月15日~16日)
図2 48時間降水量(8月15日~16日)

 

 200ミリの雨は、センチに直すと20センチですが、これが、グラウンドくらいの面積(100メートル×100メートル)に降った場合の雨の総量は2000トンになります。

 低地ではあっという間に多量の水が集まり、大きな災害につながります。

 雨量200ミリは「20センチの深さ」という認識ではなく、集めればグラウンド1つあたりで「2000トンの水の塊」という認識で受け取り、警戒する必要があります。

 

今度は前線上に低気圧

 いったん南に下がっていた前線ですが、8月16日夕方以降、再び北上して活発化してきました。

 そして、上空に強い寒気が南下したため、前線上に低気圧が発生し、発達しながらゆっくり日本海に進む見込みです(図3)。

 

図3 予想天気図(左は8月17日9時の予想、右は18日9時の予想)
図3 予想天気図(左は8月17日9時の予想、右は18日9時の予想)

 

 上空の寒気流入に加え、低気圧や前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込むことから大気の状態が非常に不安定となり、前線の活動が活発となる見込みです。

 このため、8月17日は西日本から北日本で雷を伴って激しい雨や非常に激しい雨が降り、18日にかけて大雨となる所があります。

 そして、その後も前線が停滞して雨が続くため、総雨量はさらに増えるおそれがあります。

 72時間の予想降水量は、西日本から東日本では、200ミリを超える雨が降る予想となっていますが、線状降水帯が発生すれば、さらに雨量が多くなる見込みです(図4)。

 

図4 72時間予想降水量(8月17日~19日)
図4 72時間予想降水量(8月17日~19日)

 

 西日本から東日本では、これまでの記録的な大雨により土中の水分量が非常に多い状態となっています。

 現在の土壌雨量危険度では、広い範囲で「注意のレベル」であり、特に九州や岐阜・長野両県では「警戒のレベル」です(図5)。

 

図5 土壌雨量危険度(8月17日2時現在)
図5 土壌雨量危険度(8月17日2時現在)

 

 今後、土の中の水分量が減らないうちに次の雨が降り続いた場合、「50年に1度のレベル」に達し、土砂災害が多発するおそれがあります。

 このため、各地で土砂災害警戒情報が発表されていますが、この情報には注意点があります。

 それは、土砂災害警戒情報がすべての土砂災害に対するものではないことです。

 

深層崩壊と地すべりは土砂災害警戒情報の対象外

 土砂災害は、災害の形態によって、山崩れ・かけ崩れ・地すべり・土石流などに分けられ、崩壊の形態により、表層崩壊と深層崩壊に分けられます(図6)。

 

図6 表層崩壊と深層崩壊
図6 表層崩壊と深層崩壊

 

 深層崩壊は、大雨、融雪、地震などが原因で発生します。

 深層崩壊がではまれにしか起こらないのですが、ひとたび発生すると大災害に結びつく可能性があります。

 土砂災害警戒情報は、強い雨に起因する土石流や集中的に発生するがけ崩れを対象としていますので、対象のほとんどは表層崩壊です。

 土砂災害警戒情報が非常に有効な情報であることには間違いがないのですが、予測が難しい、深層崩壊や山体の崩壊、地すべりといった土砂災害は情報の対象外です。

 気象庁のホームページには、土砂災害警戒情報の利用上の留意点ということで、このことの説明がありますが、分かりづらい位置にあります(図7)。

 

図7 気象庁のホームページにある土砂災害警戒情報の利用上の留意点
図7 気象庁のホームページにある土砂災害警戒情報の利用上の留意点

 

 土砂災害警戒情報は非常に有効な情報ですが、土砂災害の全てに対応しているものではなく、万能ではありません。

 すでに、いつ大規模な土砂災害(表層崩壊)が起きてもおかしくない状況になっていますが、ここに強い雨が降ると総降水量が1000ミリを超える地点が増えてきますので、深層崩壊の危険性もでてきます。

 深層崩壊は、地下水圧の上昇によって発生するので、大雨の数日後に発生することもあります。

 強い雨のピークと深層崩壊のタイミングが大きくずれることがあります。

 このため、土砂災害警戒情報等が発表されていなくても、深層崩壊や地すべりといった土砂災害は発生することがありますので、斜面の状況には常に注意を払う必要があります。

 そして、土砂災害の前兆現象に気がついた場合には、直ちに周りの人と安全な場所に避難するとともに、市町村役場等に連絡して下さい。

 土砂災害の前兆現象には、地鳴り、落石、小さな崖崩れ、擁壁のひび割れ、地下水の濁り、橋などのゆがみなど、いろいろとありますが、要するに、普段とは異なる状況のことです。

 

 普段と異なっていたら、自分の身を守るために早めの避難行動が大切です。

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政府関係者「新国立競技場の買い手が見つからない」「維持費に年約24億円」 東京ガスなどの企業は難色

2021-08-17 | 徒然なるままに

オリンピック終了でやっぱり…「新国立競技場」の買い手をめぐる「悲しき現実」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/86250

日本勢の連日のメダル獲得で盛り上がる東京オリンピックだが、宴が終わると突きつけられる「現実」がある。

「メインスタジアムである新国立競技場の運営権の『買い手』の目処が、一向につかないんです」

こう語るのは、文部科学省の関係者だ。

1569億円を投じて建設された巨大な新国立は、維持管理費も年間で約24億円がかかると試算されている。そこで、文科省が所管する独立行政法人「日本スポーツ振興センター」(JSC)は、大会終了後に民間に運営権を売却し、国費の負担を軽減する目論見だった。

「JSCは、Jリーグの本拠地にしてもらおうと、FC東京の大株主である東京ガスや、鹿島アントラーズの大株主であるメルカリなどに水面下で接触してきましたが、いずれも色よい返事はもらえなかった」

スタジアム運営に精通する東京都市大学元教授の小松史郎氏は、「企業が二の足を踏むのも無理はない」と語る。

「競技場に特化させた設備のため、屋根がなく音響や空調の設備も十分ではないので、コンサートなどのイベントにも使いにくい。改修しようにも、大規模な追加投資が必要になる。短期的に採算をとるのが難しい施設です」

このまま秋以降の入札で手を挙げる業者がなければどうするのか。

「仮に民間事業化されなかった場合には、維持管理費の財源について、スポーツ庁と連携して検討することとなります」(JSC広報担当者)

結局、血税で穴埋めし続けることになりそうだ

ツイートから

いまさら言っても遅いけど、なんでわざわざ既存のを取り壊して立てたのか、いまだに理解に苦しむ。歴史的にも意味があった既存のスタジアムを改修することでもっと意味を与えることもできたし、経費も節約できたはず。あれだけ税金つかっといて、この結果とはね…

屋根が無い、音響や空調設備も不十分、そのくせ年間維持費管理に24億円、買い手が見つかるまではもちろん税金で維持管理。これが東京オリンピックの遺産ですか オリンピック終了でやっぱり…「新国立競技場」の買い手をめぐる「悲しき現実」
 
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イスラエルが3回目接種を急いだ理由

2021-08-17 | 医療、健康

イスラエルが3回目接種を急いだ理由

コロナワクチンは感染抑止効果だけでなく重症化抑止効果も急速に低下する見込みです。

コロナ肺炎は聴診で独特のCrackleが聴こえるので診断は容易です。

 

 

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