「TOPCON RE. Auto-TOPCOR 5.8cmF1.8」で「さくら」を撮ってみる。
気温は20~21度くらいか、空は薄曇りで紺碧とはいかないが、撮影条件としては並みのレベル。
「RE. Auto-TOPCOR 5.8cmF1.8」は非常に解像力が高く優秀なレンズで、ピント面は非常に繊細でありながら、とろけるようなボケへと移行するというが、開放ボケはあまりきれいな方ではないらしい。若干二線ボケ傾向があり、せっかく絞りを開け気味にしても、背景によってはかえって煩わしい感を与えることがあるらしい。「強い歪曲と中距離でボケきらない背景のざわざわした描写」というやつである。色特性は冷色系になるが、基本的には素朴な色合いであり、発色は地味目と言われている。同シリーズのF1.4と違って、ゴースト、フレアが出やすいことも無い。ただ、開放では収差が多いことはあるかもしれない。丸ボケは輪郭が強く二線ボケになる傾向があるというのが一般的な評価だ。
さくらではないが、絞り開放で最初の一枚。
背景の花が玉ボケになっており、確かに「輪郭が強く二線ボケ」になっている。しかし、そんなに気にする程の事はない。開放ながら、ピント面はしっかり決まっていることの方が大事。
開放は(感度100~200で)シャッター速度で無理矢理対応している。そのような撮り方は正しくないかもしれないが、開放時の収差を見たかった。
この写真だけを見たらそんなものかと思ってしまうが、確かに、さくらの花がベタッと滲んだような感じになる。開放時の被写界深度が狭いということだけではないらしい。このような場合、さくらがソフトな描写、軟らかい描写になっているように見える。
今度はF4まで絞って撮ってみる。同様にシャッター速度だけで対応する。画像を縮小してしまうと違いが判らなくなるが、等倍(画面いっぱい)で見ると画像が引き締まるというかクッキリするのがよく判る。拡大するまでもない。
と、いうことで凡その見当は付いたが、風景を開放で撮ること自体あまり無い。更にレンズは開放から2~3段絞った所で、そのレンズの性能を最大限に発揮するというのが一般的だ。そう考えると、やたら癖のある個性的なレンズというほどでもないように思う。
色特性は冷色系ということだが、さくらは色特性を見るには不向きで、それを顕著に見ることは出来ない。「基本的には素朴な色合いであり、発色は地味目」というのはあるかもしれない。
以下、絞りF4で撮影。
フェンスに書かれているようにここは恩田川の両岸に咲く約400本のさくら並木。
金曜日であるにも関わらず、結構な人出でした。地面を見ても分かるように散った花がありません。川面には花筏も見られません。さくらは今日が満開で、明日から散り始めると思います。(花粉症の方には申し訳ないが)豪快な花吹雪の中を散歩するのもいいものです。
元々さくらは淡い色合いだが「基本的には素朴な色合いであり、発色は地味目」というのもうなずけるように思う。背景のボケかたも悪くない。
さくらの森の中に忽然とあるのはUFOではなく、「成瀬体育館(町田市立総合体育館)」の屋根です。川にはいろいろな生き物がおります。亀は甲羅を温めてのんびりしておりましたが、鳥達は餌探しに忙しそうでした。
まるで団子のように咲いております。
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