記憶の場所

観た映画の感想をつれづれなるままに書き連ねるブログ。週1~2本、たまに映画館。

リチャード・アイオアディ監督「嗤う分身」

2018-02-04 21:56:33 | ヤ行・ワ行
そこはかとなく漂うディストピア感

リチャード・アイオアディ監督「嗤う分身」
なんというか、世界観が「未来世紀ブラジル」に近い気がする。

別に狙って観たわけではないけど、ミア・ワシコウスカとジェシー・アイゼンバーグに縁があるらしい。前者は3作目、後者は4作目じゃないかな。でもおそらくジェシーの映画の中で一番有名であろう「ソーシャルネットワーク」は観てない。

前になんかの映画で同じ感想を持った気がするんだけど、あしべゆうほの「悪魔の花嫁」という漫画にドッペルゲンガーの話が出てくるんだけど、それ。
「ファイトクラブ」だったかなぁ。
早い話が解離性同一性障害なんだけれども。そりゃハナちゃんも混乱するよなぁ。

世の中変身願望持ってる人なんてざらにいるんだろうけど、この兄ちゃんはオンとオフの時の差が激しくて(というかオフがだめすぎて)、オフ状態の時は存在薄すぎて無視されるわ忘れられるわ名前忘れられるわのひどい扱いを受けているからそれを観ているのが辛くて辛くて。

ネタなバレはそれくらいにして。

すごく気になったのが、坂本九とか日本の歌謡曲が流れるんですよ。
そりゃ向こうにしてみれば邦画の中でカーペンターズ流すようなもんなんだろうけど、いきなり坂本九が聴こえてくると戸惑う。
そういえば別の映画で、ドイツ舞台で、すげぇBMWとベンツでカーチェイスしてるって驚いたことあったけど、数秒後に「そうか国産車か」と妙に冷静な気持ちになったことを思い出した。あれって日本だとトヨタとホンダでカーチェイスするようなもんだよね。

ドストエフスキー原作らしいけど、原作まで手を出す気にはなれんから映画で十分。
暗い気分になりたいときはいいかもしれない。