神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.221 憲政史編纂会収集文書

2024-07-04 23:56:28 | 文書・文献
【コレクション 12】
 きょうは2点です。
(1)1点目はマイクロフィルム版「憲政史編纂会収集文書」(国立国会図書館蔵)のパンフレットです。
      
      B5判大 表紙とも16ページ
 これは、国立国会図書館憲政資料室が所蔵する「憲政史編纂会収集文書」のマイクロフィルム版の頒布のためのパンフレットです。
 この「憲政史編纂会収集文書」は、憲法発布五十周年の記念事業とし発掘・収集されたもので、その収集範囲は、時期としては、幕末から昭和初期まで、内容としては、憲法及び付属諸法令制定関係や政党・議会関係を中心に広く収集されています。その中から、このマイクロフィルム版には215リール、約17万7千ページの収録が予定され、これを次の4期に分けて頒布するとしています。
 第1期 平成6(1994)年6月
 第2期  同        9月
 第3期  同       11月
 第4期 平成7(1995)年2月 

 パンフレットの16ページの構成は、次のようになっています。
 P1 上記表紙
 P2 鳥海靖(中央大学教授 東京大学名誉教授)
    【憲政史編纂会収集文書】のマイクロフィルム化にあたって
 P3 広瀬順皓(駿河台大学教授 元国立国会図書館憲政資料室)
    憲政史編纂会について
 P4~P15 【憲政史編纂会収集文書】収録内容一覧
 P16 上記の頒布予定と発行社(書肆 澤井)など

 このパンフレットのよいところは、「収録内容一覧」がある所です。
 今日では、ネット検索でかなりが調べられますが、この当時はほとんどそういうものがなく、大学の図書館などでも、検索といば「カード検索」でしたから、収蔵文書一覧や目録類は貴重でした。
 たとえば、私の書棚には、雑誌『世界 総目次』、『歴史評論 総目録』、『文学 総目次』などのほか、法政大学経済学部紀要『経済志林 総索引』、東京大学出版会『史料・復刻目録』などなど、大小含めると、かなりのものがあります。
 パンフレットや目録などは、当時としては、先行研究を探索する上での重要な手段でした。しかし、私にとっては、そういう実利的目的だけでなく、娯楽としても重要なものでした。とくに、上のパンフには利用されていませんが、写真資料は胸躍るものをしばしば感じたものでした。
 パンフレットの内容のいちいちについてはここでも略します。

     
    くるくると巻いたような雲  

(2)2点目は『岩倉公實記』(復刻版)のパンフレットです。
    
      A5判より一回り小さい 表紙とも6ページ    
 
 このパンフレットの構成は、上記表紙のほか、P2~P5は推薦文、P9は発行案内です。
 このうち、推薦文は次の1点です。
  木野主計(国学院大学図書館主幹 大倉精神文化研究所主任研究員)
   明治維新国家の実録 『岩倉公實記』の推薦文

 實は、『岩倉公實記』には明治39年9月刊行版と昭和2年発行版の2種類があります。ここで復刻されるものは39年版ですが、発行部数が少数であったこと、そのため、昭和2年版と差異があるにもかかわらず、批判検討がなかなか難しかったこと、木野氏は、上記推薦文でこの点を詳しく説明して、復刻を推薦されています。

 本の装丁はB5判・3250ページ上製本、定価は18万円(税抜き)、発行は平成7(1995)年9月20日となっています。
 ちょっと個人では手が出ない価格です。
 
(3)『御料局測量課長 神足勝記日記』(J-FIC)の「新刊紹介」をもう何人ものみなさんが書いてくださいました。ありがたいことですが、その一つに山田直利氏のものがあります。
 これについては、パソコン検索で読めますから、先にNo.193で書きましたが、じつは、きのう、それが掲載された現物が送られてきました。
 『GSJ地質ニュース』2024年5月号 Vol.13 No.5 です。
 執筆してくださった山田直利様にも、掲載してくださった産業技術総合研究所にもお礼を申し上げます。

(4)私が作った『神足勝記日記』も決して安価とはいえませんが、当世の物価事情を考えると、今もって仕方ないと思う次第です。公立図書館や各種研究機関・大学図書館で備えて、利用を図っていただくというのがよい利用方法と考えています。在庫のあるうちにぜひどうぞ。

 きょうはここまでにします。

   
    落日の前を米軍機が行きます

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