神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.199 日ノ出山の下り   

2024-06-12 22:08:11 | 

     日ノ出山からの東方の眺望:左下は青梅市街

(1)きのうまでの日ノ出北尾根のようすを見ていただけましたか。谷筋を見て、樹林帯を通過して、キノコを見て、・・・なかなかいいです。
 下りは、ケーブルを使うのがラクです。多くの人はそうするようです。
 御岳神社の門前町で優雅にお食事をしてという人もいるかもしれません。
 ほかに、「帰りは温泉につかって汗を流して」と考える人は、「つるつる温泉」のある五日市の方へ降りて行きます。私は2度降りましたが、温泉はコロナ蔓延もあり自粛しました。
 また、吉野の梅郷の方へ降りる人もいます。少し長丁場ですが、樹林帯の中をゆっくりとあちこち見ながら歩くのは、それはそれなりに楽しいものです。

(2)ちなみに、上がるときはきつい道を、降りる時は少し長くても足にやさしい道を選んで、景色や草花を楽しみながら、というのがおすすめです。
 たとえば、地図を見て上りの半分の時間で降りられるようなところは急勾配できついに決まっていますから避けましょう。

(3)つるつる温泉へ降りる道は、少し急なところがありますが、ゆっくり降りれば大丈夫です。まあ普通の道です。
 途中で、眺望が得られますが、それは行ってみていただくとして、おもしろいキノコを見たので、2つ載せておきます。
 1.これは、食べられないだろうとは思いますけど、見事でした。
   
 
 2.これはあざやかでした。サルノコシカケの若い時みたいな感じです。
   
 
 ちょうどこの写真を撮っていた時、高校生の男女6人のグループが、おそろいの黒いシャツを着て、隊列を組んで行進するようにして上がってきました。「元気ですねぇ」と声をかけると、覗き込んで見て行きました。
 
(4)吉野への道を降りると、たとえば、次の写真のように手入れの良い樹林帯を通過します。
   

 この林相は、No.116で書いた木曽の王滝の奥で見た林相によく似ていて、思わず見上げてしまい、足が止まります。
 私は、何回かこのコースを歩いていて、ある時、ここから少し離れた場所で枝降ろしをいる人がいました。頼んで作業をみせてもらい、話したことがあります。

 木曽の山林は、よく知られているように、歴史があり、蓄積が進んでいて、一本一本が逞しかったという印象がありますが、全体としての雰囲気は似ています。
 枝打ちがよくなされてすくっと伸びて、間伐されて光がよく入り、明るい林になっています。
 空が曇っているのが少し残念です。

(5)それから、このコースには、麓に近くなってから金毘羅神社があります。ここからの眺めもおすすめですが、その写真の良いのがありません。またの機会があったら撮ってきましょう。

(5)きょうは他のことを書くつもりでしたが、なんだかきのうまでの延長になってしまいました。もう戻れませんから、ついでにもう何枚か載せておきましょう。

 1.不明。
   
   
 カラスウリに似てますけど・・・。
 山でのサプライズです。こういう予期せず珍しいのがときどきあります。      

 2.あざみ  
   
  
 「あざみの歌」は、No.161で採り上げた八洲秀章の作品でした。

  3.小さい秋
   
   〽誰かさんが見つけた~

 曇りなのでスッキリしませんけど、実際にはもっとあざやかでした。
 きょうはこの辺で。
   





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No.198 日ノ出山北尾根 3 

2024-06-11 23:35:02 | 
 
     「日ノ出山北尾根 1」で拡大した写真を載せました。
       かわいいですね。陽が入って明るく、次の世代が芽吹いてます。

(1)きょう、青梅の小澤酒造に入山禁止について事情を伺ってみることにしました。
 実は、1回目に上った時、登り口付近で伐採作業をしていました。ちょうど休憩中だったので挨拶をすると、「木が伸びて下の道が暗くなってきたので伐採を頼まれた」、「この付近は小澤酒造の水源林だ」と話してくれました。
 2回目の時にも、もう少し上がった所で、作業をしている人がいました。聴くと、「所有地の境にある木に目印を付けている」、「小澤酒造の目印だ」と話してくれました。
 それで、ともかく小澤酒造に事情を伺ってみることにしました。

(2)電話で伺うと、きちんと説明してくれました。対応してくれた人は、名前も役職も伺いませんでしたが、30~40歳くらいの声の男の人で、回答の要旨は次のようなことでした。
 1.北尾根は、もともと入山自粛のコースであること。
 2.中野のバス停近くにある登り口側は小澤酒造の所有だが、日ノ出山の頂上側は別の所有者であること。
 3.上の方の所有者が入山禁止の看板を立てたので、登り口にもロープをつけたとのこと。
 4.看板を立てた理由はわからない。

(3)いずれにしても、もう入山は難しそうなので、前に撮った写真を載せましょう。
 前に林道のようすを撮ったのを少し載せましたから、下にキノコを載せます。 
     
      不明:ちょっと神秘的です。
(4)それから、
    
     不明

(5)それから、
     
     サルノコシカケ?

(6)それから、
    
      ホコリタケ?
 
(7)それから、
    
     ギンリョウソウ:カレンというより幻想的

 ギンリョウソウは、群生というほどではないですが、3ヶ所みつけました。いずれ載せましょう。
 ちなみに、三頭山の北側と南側の2ヶ所で見ましたから、これで3度目です。
 一般に白い花は撮りにくいものですが、ギンリョウソウはいっそう難しい。

(8)さいごに、
     

 これが、きのうの載せた「枯れ葉」になるのだったかな?
 まあ、このままじっくり見てください。 

 ではね。
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No.197 日ノ出山北尾根 2 

2024-06-10 23:12:42 | 
(1)日ノ出に北尾根から上るようになったのは、次のように、まだつい最近でした。このあとは「入山禁止」の看板に気づき、入山をやめています。
    2020年 林道から直登。
1回目 2020年11月9日
2回目 2020年11月26日
3回目 2021年1月2日
4回目 22年6月13日

(2)昨日紹介したのは、緑がある時期ですから、2年前の今頃のこととなります。
 しかし、よい写真がないので、1回目に上がった時に写した、尾根から谷筋を見た写真でよいのがありましたからそれをご覧ください。
 まず、尾根の直下です。


 右に多摩川の辺りが見えます。そして、正面に見えるのは、高水三山のうちの惣岳山756mのようです。
 御嶽駅から来たバスは、ここの下を通って上のケーブル駅に向かいます。
 この辺は、もうそろそろ向かいの尾根と並ぶ高さに近づいています。
 そして、もう一枚。これは、こんどは同じところから奥の方を写したものです。


 谷筋を上がったところがケーブルの滝本駅です。
 滝本駅のすぐ右上が大塚山の尾根です。そして、左の一番高いところが御岳山・御岳神社の一帯です。
 ちなみに、私が歩いた林道は、山陰の端の辺りになります。この写真でも、むき出しになった岩や岩の柱がいくつもみえます。御嶽駅ー滝本駅の間をゆっくり歩いても1時間はかかりませんから、ちょっとより道して、この林道を歩くのもおすすめです。

(3)ちょっと足元を見ましょう。
    

 前に何もないので、絶壁に立っているかのようですが、そうではありません。皆伐されて、すでに植林されています。十年くらいすると木が生い茂り、この景色も見られなくなるでしょう。

(4)このあたりを過ぎると、樹林帯に入ります。
   

 樹林帯に入ると、いまの時期の6月頃ですと、きのうの幻灯のような雰囲気が味わえます。
 一方、晩秋とか冬になると、次の写真のようにな枯れた景色が見られます。
 枯れていても、陽を浴びると光り出しますから、おもしろいです。
    

(5)「枯れる」といえば、松本清張が高齢になって「枯淡の境地に入った・・・」というような評価をされたときに、「ほめているつもりかもしれないけど、枯れているなんて言われても、嬉しくもない」というようなことをいって立腹していたのを思い出しました。見た目とか、年齢で人を評価するのは間違いですね。
 ちょっと話がずれますが、No.182 でとりあげたフジコ・ヘミングさんが、番組の中で、ボソッと、「若い時の方がうまい人がいるね」といって、ニヤリと蔑みの笑いをみせる場面がありました。
 だれのことか興味がありますが、これを聴いて、恩師の宇佐美誠次郎先生にご相伴して飲んでいる時に、ある人のことが話題になってあれこれと話しているうちに、「彼は、言葉の本来の意味でプレイボーイだね」と言われたのを思い出しました。
 20~40代くらいで成長が止まってしまう人はたくさんいますね。
 葉は、落ちてからも存在感をみせます。歩くとわかります。

 なんだか脱線しました。
 もう一日かかりそうです。ではね。

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No.196 日の出山北尾根 1 

2024-06-09 22:25:32 | 
 きょうは「日ノ出山北尾根」をとりあげましょう。
(1)日ノ出山の位置は下の地図の下部中央です。
 まず、地図の右上に御嶽駅があります。御嶽駅は青梅線青梅駅から奥多摩行に乗って7つ目です。
 地図には日ノ出山へ上がるコースがいくつか見えますが、いちばん簡単なのは、御嶽駅からバスで滝本駅まで行き、御岳山ケーブルカーに乗って御岳山駅まで上がり、そこから徒歩約1時間歩いて、地図の下部に位置する山頂に到るコースです。

(2)きょう紹介したいのは、ボールペンでなぞった「日ノ出山北尾根」とあるコースです。
 私はここを5回上ったように記憶していますが、現在は所有者が入山禁止にしていて通過できません。通過できないところを紹介するというのも変な話ですが、先日の城山と同様に、登りのコースとしては魅力的な良いコースなので、所有者に入山禁止を解いてもらえることを期待して、紹介します。
 ちなみに、すぐ脇のボールペンで描いた線は、林道を入ってみたところ道がなくなったので、直登したところです。道がなくなったといっても、作業道は残っていますし、上に上がればやがてコース道にでることがわかっていますから、心配ありません。でも、途中で倒れでもしたら、発見してもらえませんね。

(3)私は、ここを登るときは、御嶽駅から全部きます。しかし、御嶽駅から滝本駅行のバスを利用して、本道から分岐する所にある大きな赤い鳥居の脇のバス停(「中野?」)で下車して、そこから少し先の登り口まで歩く人が多かったようです。

(4)私がこのコースを進める理由は2つです。
 ひとつはコースがよいことです。途中2~3ヶ所ゆるやかな箇所がありますが、あとはきっちり上ります。そして、約2時間で頂上です。家を出てから半日のコースとしては最適でした。
 もう一つは、谷筋の見晴らしがよいことと、朴の立派のが何本かあり、楽しめたことです。
 急登であえぎながら高度を稼ぎ、ふと見晴るかす谷筋と向かいの尾根大きさ、なんとも言えませんでした。
 ザンネンながら、入山禁止になると思ってもいなかったのと、すぐに来られると思っていたので、あまり写真が残っていませんがいくつか紹介しましょう。

(5)上り始めて10分くらいのところです。
 
 

 来た道を振り返ったところです。道はまだゆるやかです。右側は沢で、まだ水音がします。
 上の方に尾根が見えます。この辺りだと、まだ尾根の方が高いですが、直に見下ろすようになります。左下に民家の屋根がかすかに見えます。
 左は伐採地ですが、道脇に朴が残されています。これが最初の朴です。朴はすでに花の時期を過ぎて、実ができていました。もうしばらくすると赤くなります。
     
    朴の実

(6)良い写真もないし、あまり急登をみせてしまうと敬遠されそうなので、代わりを載せます。
 まず、途中の朴です。射し込んだ陽を受けて、幻灯のような光景を楽しませてくれます。
     

 
(7)朴だけではありません。きれいに手入れ作業された林に光が入ると、本当に気持ち良いものですが、ここは某酒造が水源林としているようで、木が茫々ということはありません。
    
 
(8)それから、山仕事のあともあります。
 いいですね。次の世代が息づいてました。


 オット、まだ半分も行きません。つづきはあすにしましょう。

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No183 笠取山ー雁坂峠 

2024-05-27 21:58:28 | 
 きのうのフジコ・ヘミングさんの特集のこと、きょうも思うところがありました。
 思ったのは、「不遇の時にも努力してきたから結果がでたのに、結果が出たことでかつての日々に陽が当たる」ということです。本当は、結果に関係なく、努力は努力として注目されるべきなのに・・・。転倒といえば転倒ですね。

(1)きょうは笠取山から雁坂峠をたどったところを書きます。まず地図を載せましょう。

 
    昭文社:『山と高原地図 奥秩父1 1991年』

 まず、笠取山は、東京都・埼玉県・山梨県の3県に跨る雲取山の西方(直線距離約12km、徒歩約10時間)にあります。北は、埼玉県秩父、南は山梨県丹波山村です。
 私は、1991年12月30日に、中1の息子を連れて、奥多摩駅からバスで「お祭」まで行き、下車して「後山林道」を2時間歩いて「三条の湯」泊。翌日31日、稜線まで2時間、のち10時間歩いて笠取小屋迫。92年元旦を笠取小屋で迎えて、雁坂峠まで4時間歩き、息子と相撲を取り、山梨県側にある広瀬湖近くのバス停まで3時間歩いて、塩山駅に出て帰りました。

(2)なお、『御料局測量課長 神足勝記日記 ー林野地籍の礎を築くー』日本林業調査会(J-FIC)の解題(14ページ)に取り上げましたが、第3回の巡回の時に群馬県から秩父に入り、栃本―雁坂嶺ー大藤村とたどっています。上の地図でいうと、左上の箇所を北〔埼玉県側〕から南〔山梨県側〕にたどったことになります。
 なお、私は、雁坂峠の埼玉県側を歩いたことがありませんが、山梨県側は、後日、一人で塩山駅から上がり、甲武信岳ー国師岳ー金峰山ー瑞牆山と縦走し、韮崎駅から帰ったことがあります。

(3)つぎのものは、笠取小屋を出発して、笠取山の下の水干〔みずひ〕を経て、急登のある雁峠の付近から撮ったものと思われます。
 中央に富士山、左が笠取山です。 


(4)この後、しばらくしてご来光が見られました。
 ただ、上の場所で待っていて撮ったものではなく、いくらか移動してから撮ったようです。残念ながら、富士山が入ったのは残っていませんでした。
   

(5)つづら折れのある雁峠付近を通過すると、あとは稜線歩きです。もちろん雪がありましたが、朝のうちのことで雪が硬かったので、かえってアイゼンの必要もなく上がって行けました。
10時頃に雁坂峠に着きました。
 次の写真は、峠から山梨県方面を見たものです。
 谷筋の左上に富士山が薄く見えます。
 右側に人が立っていますが、往年のスターです。この人の左にあるやや尖った山が「黒金山」、右の高いが「国師岳」のようです。 

 
(6)なお、黒金山は上がってませんが、やや南のにある「乾徳〔けんとく〕山」には上りました。上の方が洗濯板のように浸食されたけわしい山でした。
 それから、この一帯の尾根の南〔山梨県〕側は御料地にも関わる林業地で、下にある西沢渓谷には、20代頃に乗った時には、森林鉄道の軌道跡が登山道になっていて、そこには鉄路がまだ残っていました。

 埼玉県側については、後日のこととしましょう。
 今日はここで。
   
    シャクナゲ

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