どうもイヤな予感がします。
今日、テレビで参議院の予算委員会を見ていたら、岸田首相がまたも戦闘機の共同開発に参画することが「国益」になると発言しました。このままでいくと、日本製の武器や戦闘機で人が死ぬ日がやがて来ることになります。つまり、日本が「死の商人」になるのは時間の問題ということです。
戦争ばかりでなく、「儲かればいい」という「悪徳商人の発想をしないのが日本国憲法の基本精神」と思いますが、もう与党は「国益」=「儲かればいい」という発想なのでしょうか。
たしかに、ロシア、イスラエルほか、あちこちでコワモテの政治が幅を利かせていることは確かですが、それに力で、しかも「国益」をかざして対抗するのではいかにもサモシイ。
2015年に例の戦争法が通過して以降、もう何でもありになってきて、防衛費は過去最高になっています。10年前は4兆円台でした。これが年々増えて、昨年度は6兆8000億円(約7兆円)、ことしはもっと多い・・・。
財政学の講義でよく話したことですが、財政学が嫌われる理由として2つあげられます。一つは用語がやたらと難しいこと、もう一つは金額が大きくてつかみにくいことです。
そして、冗談まじりに、この二つはどちらも、国民が財政に近づくのを妨げますから、財政を担当する側からすると都合がよい。そこで、金額はともかく、用語をわかりやすく改めようとは得てしてしない・・・と説明します。
そのうえで、こう言います。
日本には人口が約1億2500万人います。そこでいま、簡単化のために、これを1億人として計算すると、
1兆円=1,0000,0000,0000
1億人= 1,0000,0000
つまり、1億円は国民一人当たり1円の負担。1兆円は国民一人当たり1万円の負担。4人家族ならば4万の負担。防衛費7兆円は一人当たり7万円、4人家族ならば28万円の負担。こうなります。
もちろん、税金のかかり方は政策によって違いますし、こんどのパーテイー券問題のように税逃れする人や企業があるとか、合法的に免税される個人や企業がありますから、実際には上の平均よりも多かったり少なかったりしますが、ともかくこれでおよそはつかめます。
多摩川へよく弁当を食べに行きますが、ふだんは非常にのんびりとできていいです。
右岸(南側)の八王子市・日野市側でも、左岸(北側)のあきる野市・福生市・昭島市・立川市側でも、ジョギング・サイクリング・散歩、野球・サッカーなど、老若男女がそれぞれに楽しんでいます。
私はだいたい一人で、川べり近くに座って弁当を食べ、ボーッとするだけです。
ところが、この近くの福生市・昭島市には横田基地があり、立川市には自衛隊の駐屯地があります。そのため、横田基地から飛び立った練習機が周辺の市街地の真上を旋回したり、南の方から飛来した戦闘機が爆音を立てて通過していきます。一時間もいれば3~4回は普通です。時には(自宅で)、夜の9時過ぎに1時間に10回飛来して旋回して戻るということもありました。
基地があることによって、周辺住民はむしろ危険なのです。神奈川県では墜落して母子が亡くなったこともありますし、昭島市でも部品が落下したなどの事故があります。住宅街の真上を飛来したり旋回するなど米国本土でも許されていることでしょうか?
それだけでなく、米軍の駐留経費を日本が「思いやり予算」として負担しているところがあるわけですから、ナンダイ、複雑です。
その金をもっと国民の生活向上に使ってほしいものです。
そもそも、アメリアでは、危険防止のためといって所持する銃による事故が、銃による犯罪に負けないくらい大きい。基地問題もそれと似た側面があります。「避ける努力をすべき危険」のために「国民が日々の危険にさらされている」のが現実です。ちょっと割り切れませんね。
「国益」って何でしょうね? 「国」ってなんでしょうね?
「国民みんな」なんてことはないです。「国民のうちの誰か」なんですね。
「パーテイー券」 みんな揃って わしゃ知らん