昨日、カシの大木を提供して頂いた方のお住まいは典型的な過疎地、
標高300㍍くらいの所で町内を見下ろせる。町内には2~3軒から成る小
さな地域が点在している。このような地域でも何代も続いてきたから地域
は途絶えることはなかった。
時代がそうさせていったのか、人の選択の結果そうなったのか複雑な原
因はあろうが、今では地域消滅のカウントダウンの終了を待つばかりとい
う悲しい現実の中にある。
限界集落をどうすれば防げるか、地域の活性化には何が必要か・・・
口角泡を飛ばしながら知恵を絞り出そうと方法論議に加わるが明確な方向
性すら探し出せない。地域が継続していた頃は子供が5人いたのは平均
的な家庭のこと。それが段々と減り続けるのだから全体のパイが少なくな
っているのに『Iターン』だの『Uターン』だのと人の奪い合いが『解決策のひ
とつ』とは寂しすぎる。
地域が無くなっていくことは淋しいことには変わりないが少子化によるダメー
ジの回復は不可能に近く
『未来の地図帳』(講談社現代新書 河合雅司著)の分析、予想によると
2045年、島根県52.9万人、鳥取県44.9万人とある。
この頃には地域の消滅だの限界集落なども話題にならなくなり合県論議
で喧々諤々やっているかもしれない。
そして東京も2030年ころから人口減少が始まり出し減少は日本全体が対
象になっていく。
八雲町の近くには昔々、栄えた出雲国の国庁があった。世界にも沢山の
遺跡が発掘されている。いずれの所も昔は栄えたが衰退してしまったもの
だ。子孫繁栄が続かなければ遺跡が示すように自分たちの住む場所の
未来は明らかである。
『将来はなくなるかもしれない』と嘆きながら生きていくより『愚直に生きてい
れば何とかなるさ』と開き直って生きる、こんな発想の転換も一つの方法?
以上は今まで生きてきたある年寄りの戯言かもしれないが、問題はこれか
ら人口減少、地域減少の真っただ中で生きなければならない若者たちは
『令和元禄』で浮かれてばかりいると足元を掬われかねない。
これも年寄りの冷や水か・・・・退散、退散
(炭木の調達に出かけた山深い地区で『ここは、この先どうなるのだろうか』
と過ったことを思い出して)
左下に集落あり