朝の時点で煙突での温度は76℃だった。煙の量はモクモクと大量に出ている。炭木は乾
燥し切ったものだから直ぐに着火すると思われたが、意外にも生木と同じような過程を
辿っている。しかも木酢液がポタポタと出始めていることからもそれが頷ける。
これからどのような経過になるのか予断できないが予想よりも良質の炭が出来上がるか
もしれない。
朝の時点で煙突での温度は76℃だった。煙の量はモクモクと大量に出ている。炭木は乾
燥し切ったものだから直ぐに着火すると思われたが、意外にも生木と同じような過程を
辿っている。しかも木酢液がポタポタと出始めていることからもそれが頷ける。
これからどのような経過になるのか予断できないが予想よりも良質の炭が出来上がるか
もしれない。
28日に火入れしてから2日目。
窯の場合、人様の都合や事情は考慮されず待ったなしの状態が続く。然しながら現代の
炭焼人には私のような呑気な者もいるが、確かな方もおられるので大助かりである。
今回の炭木は前シーズンの残り物で雑木中心の乾燥材ばかりだから完成品がどのような
ものになるのか、はたまた燃え尽きてしまうなんてことはないだろうが。
それに加えて煙突は未完成の窯だから何もかもが未知の世界。予測としては上質とはい
えないが、焼き肉には丁度いい具合のものになるのではないかとの声が多かった。
徐々にしっかりとした形が見えてきた炭小屋、次の工事も控えているし桑炭会本来の炭
焼きもシーズンになってきた。前シーズンに準備していた炭木は乾燥してしまったが未
だ一窯くらいは残っているので、無駄にすることなく使っていく。
こうした材料を置いている場所にプレハブ倉庫を移設することになっているので、周辺
の環境整備を玉突きのようにしていかないと進行できない。
窯関係では煙突の設置が苦心のしどころ、長い筒を小屋外に出すのでその支えをどのよ
うにしていくのか,設置しながら模索していく。錣にも戸を付けることになりこうした
作業を並行で進める。午後も継続するが記者は午後の作業は失礼。
用事があり炭小屋に出かけてみたら板金屋さんが来ていて炭小屋の壁、錣の屋根・壁の
工事をしておられた。炭小屋の後面は私たちが壁張りをすることにしているので、そこ
を除いたところ、つまり人目につくところは専門家にお願いしている。
炭小屋には一部サッシを入れているが全面を張ってしまうと暗くなるので間に透明なビ
ニールトタンを入れて貰った。
段々と出来上がってくるに従い、すべき事が背中を突くようで気が競れる。天気回復の
明日は作業の予定。
奥側はビニールトタンで採光
しころ
桑並地区の姓は圧倒的に『石倉』が多い、と言うよりも大半が『石倉』と言った方がい
い。桑炭会のメンバーも御多分に漏れず12/16人が石倉姓だ。
だから声をかける時『石倉さん』と言ってしまうと結果的には相手を特定しない呼びか
けとなってしまう。桑炭会は桑並地区だけの人で構成されていたが今は他地区からの参
加者がいて、そうした人の最初のタスクは名前を覚える事。先輩であっても名前で呼ぶ
からまるで外国のようだ。なぜ桑並に石倉が多いのか誰にも本当の事は分からないかも
しれないが、こうした事象のある土地で言い伝えられている『落ち武者』に由来してい
るようだ。
名前を覚える事の苦手な私、間違えて呼ばないように気を遣ったことを思い出した。