昨日は近年にはない1日早い点火により翻弄されたが流れを逆戻りにし
たり、上昇した窯温度を下げてやることはできない。後は過去の流れに
近くなるよう煙突・通風孔の調節に頼るしかない。それでも当方の意と
する方向に向いてくれるとは限らない。私たちの心の内を読み切ったか
のように今朝は240度と予想以上に上昇した。意に反するものの悪いこ
とではなかった。窯を温める期間が1日分削られたと理解すれば、3晩目
を越しこの温度なら本日中に窯を籠める条件が揃ったことになり、当たり
前のように続ければいいことになる。
以後の11時の点検では248度と大きな上昇はなかったが午後2時前、
290度になったので煙突・通風孔ともに全開にし精錬を開始する。それ
からは順調に上昇し5時ごろ340度、未だ内部煙突の煙がみられること、
煙突内部が白くなっていないことから腰を落ち着かせるためお茶を沸か
してティータイムとなる。
待つこと1時間ほどでガス抜きを終えて窯を籠める。全行程97時間と今
季の最短。
今回の炭焼は暖かい日、寒い日が交錯した。煙突に温度計を突っ込み
検温するのが炭焼きの主な仕事になるが、測定中に入口のドアを開閉
するたびに測定温度が変化することを発見した人がいる。話を聞き実際
に見ているとデジタル温度計の方が反応が早く分かり易いが10度近くの
変動があった。ドアを開けたままだと棒温度計でも変化を確認することが
できる。
似たようなケースとして風の強い日に温度が上がらい時間帯があったこと
を思い出す。すると、外気温度と炭窯の温度に相関関係があるのかという
疑問が湧いてきた。関係あるのか否かの根拠はないが調べてみれば何か
分かるかもしれない。
9時頃
14時頃
窯籠め完了