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 本は私の人生の友・・・

『この父ありて』

2023年02月18日 | 

〜 娘たちの歳月 〜

著者 梯(かけはし)久美子

 

渡辺和子「私は父の最期のときを見守るために、この世に生を享けたのかもしれない」

齋藤史「もののふの父の子に生れ もののふの父の寂しさを吾が見るものか」

島尾ミホ「死ニタイ、シンドイ、結婚シタ事ヲ悔ヤム。ジュウ(父)ヲ捨テテ来タバチカモ」

石垣りん「父と義母があんまり仲が良いので 鼻をつまみたくなるのだ」

茨木のり子「いい男だったわ お父さん 娘が捧げる一輪の花」

田辺聖子「やさしい言葉の一つもかけることなく、父を死なせてしまった」

辺見じゅん「父が亡くなり、私もまた死んだと思った」

萩原葉子「私はまさしく 父親の犠牲者として この世に生まれた」

石牟礼道子「憎くて、ぐらしか おとっつあま、地ごく極楽はおとろしか」


唯一無二の父娘(おやこ)関係が生んだ、9人の女性たちの強く、しなやかな生涯。

 

>本書で取りあげた9人の女性は みな父親から大きな影響を受けているが、

それは一方的な受け身の立場としてではない。

父の人生を深く受け止め、さらにそれを相対化することで、

自分の人生の中に「父の場所」を作り出したといえる。

その過程で重要だったのは、書くという行為だったのではないかと思う。

(著者の言葉より)

 

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