久しぶりに面白いホラー、キターーーーーー
社会問題をも含んだホラーミステリー「ゲットアウト」でアカデミー賞脚本賞を受賞、世界的に高く評価された
ジョーダン・ピールの期待の新作は、ドッペルゲンガーを題材にした不気味なホラー。
世界に自分に似た人は3人いるっていうけど、実際そんな自分そっくり人間を目の当たりにしたら
それだけでももう怖いのに、何も言わずに突然襲ってきたらそりゃもう怖いでしょーね!!
という想像しただけでも恐ろしいプロットである本作、最近面白いホラーがないので楽しみでした。(←毎回言ってる)
本作が凄いのは、全米で大ヒットしたホラー「クワイエット・プレイス」(←大したことない)を抜き、
オリジナルホラーにおける歴代1位のオープニング成績を記録。評価サイトロッテントマトで94%フレッシュ(8月中旬時点)という高評価。
OSOREゾーンさんのマスコミ試写室でのミニマムな試写で一足早く観てきました〜
公開が旅行後だったからその前に見れてよかった〜。
まずこの監督、前作のレビューにも書いたけど元々ご自身がコメディアン(俳優としても活躍)だけあって
ホラーの中にも笑いを起こすさじ加減が上手い!本作でも、お父さん役がいいキャラで笑いを誘う。
主演、一家の母親アデレードには「それでも夜は明ける」でも評価されたルピタ・ニョンゴ。
この方、こんなに若かったっけ?ってほどなぜか若く見えた。演技の確かさお墨付き。
父親役には「ブラック・パンサー」などのマディソン・カリー。
他に、エリザベス・モス、ティム・ハイデッカー、ジャハディ・ライト・ジョセフ、エヴァン・アレックス他。
ドッペルゲンガーとは。
自分自身の姿を自分で見る幻覚の一種で、「自己像幻視」とも呼ばれる現象である。自分とそっくりの姿をした分身。第2の自我、生霊の類。同じ人物が同時に別の場所に姿を現す現象を指すこともある。超常現象事典などでは超常現象のひとつとして扱われる。
9/10
自分たちに似た、この恐ろしい者たちは一体どこから来た何者なのか
という謎と恐怖に惹きつけられる!!
わたしはやっぱり平気だけど、怖がりな方は絶対怖いよ! 笑 ぜひ観て欲しい
家の敷地内にこんな風に暗闇の中黙ってただ立ってられたら怖すぎでしょ。
ここまでいろんなネタが出てくると、完全オリジナル脚本で面白いホラーって、なかなか出てこない。
んだけど、やっとなんか面白いのが観れた!という充実感。
これまでにドッペルゲンガーを題材にしたホラーはもちろんいろいろあるけど、なかなかその、オチ、をどう持っていくかが難しいもの。
それが本作は完璧だったこと。 なるほどそう繋がったか〜と唸ると同時にきちんとした伏線で全て回収。
ツッコミたくなる部分もあるものの、そんなのはどうでもよくなる面白さがある。
最初は30分くらいなかなか面白くはならないなぁって思いながら観てたんだけど、その後の快進撃
一気にラストまで見せつけてくれた。いや〜ジョーダン・ピールの作品、裏切らない。
ホラーって、いかに不思議だったり違和感ある普通じゃない状況を映像で出せるか、
心理的に怖いと思わせながら、興味を引っ張っていけるかっていうところが大事なんだけど
まさにこの状況は普通じゃない、と思わせる演出がうまい監督だ、ジョーダン・ピールは。
銃でもナイフでもない、単純に普段誰でも使っているハサミの怖さ
主要なキャストは全員、二役という難しい役だと思うけど
ルピタ・ニョンゴをはじめ子役たちまで相当な演技力だからこそのこの狂気、この凄み
特にわたしが気に入ったのはこの子と、変貌した双子姉妹。
結局は一番怖いのは人間、そして自分。なんてよくいう話だけど
自分と同じ姿の人間が目の前に現れたら、、、上でも書いたけどもうそれだけで恐ろしいし。
ホラーとしては最高の素材。でもそれをどう料理するかは監督、そして脚本のセンスであり。
ホラーなのに爽快でもありつつ、そうきたかー!というオチに持っていったところで
やっぱり何にも解決してないしー!!的 叫びたくなるようなエンディング〜
最高
好きだわ〜
ここからネタバレあり
時は1986年。TVでは何百万人もの人々がカリフォルニアからニューヨークに渡って手を繋ぎ巨大な一本の線を作り出している様子が映し出されている。それは飢餓に苦しむ人々、ホームレスの人々への支援基金を集めるためのHands Across Americaという試み。
そこが伏線で、
この自分たちにそっくりなやつらは、アメリカ政府が作ったクローン人間で、地上にいる人間とは魂が繋がっていて
地下での生活ではそのものが同じ行動をしているという恐ろしい事実があった。
(でも、服とか着てたけどそんなんどこで手に入れるんだ?とかトイレやあっちの方とかはどうなってんの?とか実はツッコミどころで
ちょっとそこらへん色々と無理がある)その行動をしてるフリの人とかも多いようだけど。笑
そして最大の事実が最後に明かされる。
アデレードが幼い頃にミラーハウスで遭遇してしまった自分そっくりな人間。
あの日、衝撃的なことが起こっていた。
最後まで見て、なるほどだからアイツだけ喋るのか〜とか、フラッシュバックのダンスシーンなどの謎が解明される。
結局、最終的に対峙で勝ってめでたしに見えたところで実は生き残ったのはクローンの方だったという衝撃。
何にも解決していない、むしろこれからが空恐ろしいというエンドが面白い。
沢山のホラーを観ていて影響を受けているというジョーダン・ピール監督。
その中にはわたしの好きなホラーも沢山あって、なるほどだからこんなにホラー演出うまいのねと妙に納得。
今後の作品にも期待の監督です
公開したら絶対また観に行く前作ゲット・アウトみたいに日本でもヒットして欲しいな〜。
幼い頃にふと迷い込んだ遊園地のミラーハウスで、自分とそっくりな少女に遭遇した、という恐怖体験がトラウマとして残るアデレード。今は夫と2人の子どもたちと幸せな家庭を築いていた。夏休みに家族と共に幼少期に住んでいたカリフォルニア州サンタクルーズの家を訪れた彼女は、ある出来事をきっかけにかつての恐怖が甦り、説明のつかない不安に襲われる。その夜、家の前に自分たちとそっくりな4人家族が現われたかと思うと、突如アデレードたちに襲いかかってくるのだったが…。
US アメリカ 116min R15+
9月6日より、ロードショー