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「愛のむきだし」の園子温監督最新作R18+(18歳未満禁止)
初日、全回で立ち見出るほどの大盛況
前作「愛のむきだし」から一転、暗~い作品であるという事以外、知識なく観たけど、、、
受け取り方は観る人次第だけど、いやー立派な娯楽映画と受け取りました、半分漫画だなこれ。
数カ所で笑ったし面白かった~
日本映画でなかなかここまでのグロい直接的な映像はあまりみかけない。
という訳でR18+(18歳未満禁止)
雰囲気がちょっと韓国の猟奇映画っぽい。
一見、いい人に見える人間の、裏の顔。
おっさん面白過ぎ!
シリアスで怖いシーンなのに、おやじが笑わす。
有名熱帯魚店のオーナー、でんでん(村田幸雄)演じる村田は 町内に一人はいそうなただのおやじ。
じゃあなかった。
いとも簡単に、邪魔なヤツは透明な人間に変えていく猟奇殺人犯。
次第に本性が露になっていく。
そんな男に偶然出会い、気弱な性格につけ込まれる、小さな熱帯魚店を営む社本=吹越満。
普段温厚な人が突然キレるとか、感情をあまり出さない人が怒ると怖いとか、よくきく話。
実際の事件なんかでもよく犯人が捕まると、
「とてもそんな事するような人には見えなかったのに」という。
人なんてみかけじゃ分からないもの。
本作は、園監督が興味のあった実際の事件をミックスさせて出来た脚本だという。
共同監督には、高橋ヨシキ。
社本の娘とうまくいかない後妻には、グラビアから転身の神楽坂恵。
これまた狂っている村田の妻、妙子に「6月の蛇」の黒沢あすか。
でんでん、同様に見事な怪演!
両妻とも、普段から胸はだけそうな服を着てるからどうなるかはだいたい想像つく
しかしなんかこう性欲、的なこともよく入れる監督だなー、(笑)
おやじが胸をむりやり揉むシーンとか気持ち悪過ぎ。
韓国アイドルみたいな熱帯魚店員たち
小さな熱帯魚店を営む社本の家庭は不協和音を奏でていた。
年頃の娘は若い後妻に反発し、そのために社本と妻の間も上手くいかなくなっていた。
娘が起こした万引き事件をきっかけに、社本はより大きな熱帯魚店を経営する村田と知り合う。
村田は社本の娘の万引きを見逃すどころか、親切にも娘を自分の店で雇うと言い出す。
やがて、村田は社本に高価な熱帯魚を輸入する事業を手伝ってほしい、と持ちかける。
その申し出を引き受けた社本は、想像を絶する異常な事態に巻き込まれていく…。
8/10(80点)
ちょこっとネタバレあり。
惹き込まれたし、面白かった!
オープニングから、何やら冷凍食品を買いあさり、チンして食卓に出す妻をカメラが追う。
なになに、一体何が始まるの??
娘の万引きをきっかけに、ひと組の夫婦と知り合ってしまう社本が迎える人生の破滅。
途中までは狂気の夫婦がすごく面白かったんだけど、
ラストに向けての展開があまり好みじゃなかったな~。
何度か観たらまた面白いのかもだけど、そんなにまた観たいとは思わないのよね。
園子温監督は随所に笑いを入れるのが巧いと思う。
こんな残虐な殺人場面が出てくる話なのに会場でもけっこう笑いがおきてた。
何も言えない父親がもどかしく、親しげでハイテンションなノリで強引に事を進めていく村田が次第に笑え、
その言動にとにかく釘付け。
妻との見事な連携プレー、
"完璧な方法"で死体をまるでモノのように扱い、手際良く透明化していく夫婦に観てるこちらはボーゼン。
二人でおかしな歌を歌い、「牛刀!」「あいよ!」
夫婦漫才かっつーの!(笑)
それを黙って横でみてるしかない、気弱な社本。(というか誰でもそうか 笑)
ある日突然彼はぶち切れる。
愛していたと思っていた者たちの 冷ややかな目。
彼の心情は容易に察することが出来る。
それにしてもラストの娘も狂っちゃうのはやりすぎかと。
途中一発殴られただけでコテっとなっちゃうのはコントみたいだし。
村田の幼少期の背景も少し見え隠れする。
抑圧された教育が、異常な人格を形成する。
ハネケじゃないけど、そんな部分もちょっと描いているのかな。
父親からの子供の頃に受けた体罰。
そうそう、それと
ラスト近くのドラムの音で急かすような音楽が、ハネケの「コード・アン・ノウン」での曲、使われ方に似てた。
その妻、愛子があんなにも狂気の女になった理由は描かれない。
あんな殺人を手伝っている時点でもう頭がおかしいけど。
「愛のむきだし」同様にここでもマリア像がアイテムとして映り、宗教めいたものを感じさせる。
とてつもなくバッドエンド、という終わり方は嫌いじゃない。
むしろ救いようのないラストはハッピーエンドよりも時に好き。
人生に絶望を感じ追い込まれてしまった社本は ああするしかなかったのかな。
韓国映画の「チェイサー」のような無差別連続殺人犯とは違い、知り合いで、しかも邪魔者を簡単に消していくというのが浅はか。
絶対頭悪そうなオヤジ、絶対すぐ捕まるでしょ。
警察は無能すぎ、ほとんどもう分かってたのに。というツッコミはあえてしません
警察が絡むと面白さ半減しちゃうし。
ストーリーそのものというよりも、人間の行動が面白い。
こういうのを面白いなんて軽く言うと、どんな神経だと疑われそうだけど(笑)
普段、自己主張もなく生きてるか死んでるか分からないような気弱な男の
「人生は痛いんだよ!」。吐き捨てるようなセリフが印象的。
R-15指定を受けてるほど、子供には刺激強すぎる作品。
でも高校生にだって、ちょっとまずいんじゃ?
(追記☆18歳以下ダメでした)
劇場上映数少ないの変だなぁって思ってたけど、観て納得。
いくら笑いとってても、こりゃ画的に受け付けない人もいるだろうから要注意です
公式サイト
冷たい熱帯魚/COLD FISH 日本 2010年 146min
1月29日より、公開中~
ヴェネチア国際映画祭、トロント国際映画祭、ロンドン映画祭、東京フィルメックス映画祭
など多数で正式出品
舞台挨拶にて。
左、園子温監督。
最初にもちらっと書いた通り、初日全部の回、満員御礼で立ち見が出るほどの盛況振り。
わたしはギリギリで15分前に行ったらもちろん既に立ち見と言われ
座布団が用意されてたので横に敷いての鑑賞(笑)なかなかそんな経験ないし、
下手に前列で観るよりずっと観やすくて良かった。 テアトルシネマさんの配慮に感謝です☆
上映後にまだあまり人が出ていない時に出るとキャストの人たちがロビーで写真を撮って待機してたんだけど、
毎回立ち見ということで急遽、キャストの方々が駆けつけてくれて
全員のお客さんと握手をしたんだとか。
ネット予約も可能だけど、これから観る人は出来るだけチケット確 保はお早めに
18歳の人は証明書持参、窓口で1800円→1000円で鑑賞できます。