チラシのバビ様の顔アップ、目だけでも十分訴えられる説得力とその凄い存在感
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督作「BIUTIFUL ビューティフル」は6/25~公開決定
アカデミー賞主演男優賞、英国アカデミー賞主演男優賞、外国語映画賞ノミネート、ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞ノミネートほか、
スペインゴヤ賞主演男優賞受賞!(ハビエル・バルデム)
楽しみにしていた本作、マスコミ試写にて鑑賞。
アソシエイトプロデューサーに、 アルフォンソ・キュアロン 、 ギレルモ・デル・トロ
この物語、アレハンドロ・ゴンザレス監督が長い事描きたかった作品で、4年間をかけて作られた、父親に捧げるストーリー。
デビュー作の「アモーレス・ペロス」(1999年)以来となる母語のスペイン語で作った。
得意の群像劇ではなく、たった一人の男にスポットを当てて、これまでの作風同様 ゆっくりと、じっくりと見せる2時間半。
地道に生きる男。或る日、突然死を宣告された。
別れた妻との関係、自分が関わってきた仕事、残される二人の子供、、、、、。
生きたい。死ねない。俺は死なない。子供たちを残してはまだ。
舞台は同じバルセロナ、でもこうも違う。
ウディ・アレン作品「それでも恋するバルセロナ」で妻ペネロペやスカちゃんと恋してたのが、
こっちのバルセロナでは死にそうな男。
も~!ハビエルが素晴らしい!ったら。
ハビ様じゃなかったらこれだけハマって魅入らなかったかもしれない。
アレハンドロゴンザレス監督の思いのこもった作品を、ハビエルが素晴らしい情熱を持って演じ切る。
ストーリーはこの監督のいつもながら、重く暗く、、、、
最初のシーンが終わりに繋がって、、、という久々にこのパターンみたかも。
冒頭意味がわからないうちに出て来た人は後に分かる様になっているから
最初をぼーっと観てると繋がりがわからなくなるかも。
バルセロナの街の中にある、片隅の貧困社会。
中国やアフリカからの不法移民者たちの仕事の世話や、警察に追われた時は匿ったり、
はたまた その生まれ持った特技を活かして霊媒師として死者と話て遺族に伝えるという
非合法な仕事で生計を立てている日々。子供たちを養うため…。
躁鬱病でドラッグに頼り、売春婦。まともな生活が出来ずに離婚した妻、マランブラ。
本作がデビューとなるマリセル・アルバレス。元々は舞台演出家で振付師。
なんでこんな妻が良かったんだろうと、話の中では思わせる程、悪い母親だけど、
子供達にとって良い母でいられない自身を責めてもいる。
ハビエルが霊媒師をしているシーンは2度ほどだけど、その時に背後や目の前に現れる霊が妙にリアルな怖さを生んでる。
ホラーじゃないし、恐がらせる演出というわけでもないからこそ自然で怖い。
ある時、中国人の工場で非合法に働かせている移民者たちが事故で一斉に死んでしまう。
このシーンはもう何というか、本当にリアルな恐怖に目が釘付け。
その後、罪の重さに捕まるのを恐れて海に流された死体が沢山浮かんでいるシーン、、、、。何とも恐ろしい光景。
スペイン、バルセロナ。
都会の乾いた貧困の中、愛する2人の子ども、そして情緒不安定で薬物中毒の妻を支えて暮らす男、ウクスバル。
彼は、麻薬取引や中国人 移民への不法労働を手配など、あらゆる闇取引きで生計を立て、日々繰り広げられる争いごとでしばしば罪の意識に襲われていた。
ある日、自分が末期ガ ンに侵されている事を知る。押し寄せる死の恐怖に直面しながら、愛する子供たちの為に精一杯金を稼ぐ彼であったが……。
8/10(80点)
3Dやリメイクやらばっかりの最近の新作だけど、やっぱりこういうオリジナルな作品はいいね!
この監督はきっとそういうのとは今後も無縁に、オリジナル勝負でいってくれるんだろうな。
久しぶりに映画らしい映画というか、ズドーンとくる重い人間ドラマを観た気がした。
しかしね、なんていうか、、、
面白いと一口でいうような作品ではない。
死期が迫った一人の、最後の力を振り絞って生きようとする男の、最期の日常をみせつけられる。
なにやってんの、、、と言いたくなるような展開になっても
うわ~、これ面白い!っていうような展開になっていくでもないのに
最初から最後まで、全く眠くもならずに入り込んで見入ってしまった。
ってことは=それだけのパワーを持った作品だったということ。
それは主演のハビ様の力がかなり大きい。
尊厳死を題材にした、アレハンドロ・アメナーバル監督作「海を飛ぶ夢」でも、コーエン兄弟の「ノーカントリー」でも
そうだったように、群臣の演技に加えてこの存在感!
演じてるってことを感じさせないから凄いわ、、、、
最近はエンドロールでもういいやって帰りたくなる作品も多いんだけど
これは最後までじっくり座って余韻に浸ってしまったなー。
(ただエンドロールがめちゃくちゃ長くて、試写室出たあと、宣伝担当の人に文句言ってるおじさんがいた
そんなとこ文句付けられてもね)
子供たちを残して逝ってしまう悲しみ、父親との会話、お守りの石、、、、。
映像がどれも印象深く残って 後にひく不思議な感覚、、、、
わたしはすごくこの作品気にいったけど
カンヌでも賛否真っ二つだったらしいけど、うん、そんな感じ。一般受けはあまりしないかもしれないな。
ズンとくる命の重みと、目を背けられない日常のリアルを肌で感じるような作品でした~
アレハンドロ・ゴンザレスファンはもちろん観るでしょうし、好きだと思うけど
ハビ様(の顔)苦手だという人にも観て欲しいな。笑
愛する父、愛する我が子、、、、どこに旅立つのか。
BIUTIFUL 2011年 スペイン=メキシコ 148min
6月25日より公開決定
ショーン・ペンやは、カンヌで鑑賞後に「立つことも、話すこともできず15分間スピーチレスになった」と
ハビエルの演技力と作品の持つ力に圧倒されたことを明かした。
前回「食べて、祈って、恋をして」で共演したジュリア・ロバーツも絶賛したとか。
カンヌ、レッドカーペットにて。
1/22に第一子の男児レオ君を出産したペネロペと、出産後初のツーショットを見せたアカデミー賞授賞式にて。
男優賞ノミネート5人受賞はコリン。
3/24 ジミーキンメルLiveインタビュー番組に登場したペネロペ
ペネ、相変わらずのスタイルの良さ
「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」出演の話と、夫ハビ様の素晴らしい演技について語った。
早く二人の赤ちゃんの顔見たいな♪
ハビエルの今後の予定は、「 The Dark Tower 」 2013年
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