コメディかっ
本作で、シャマランが帰ってきたとか、
原点回帰と本人が言ってるとか、
とにかく久々にちゃんとした?シャマラン印のスリラーだとの噂を聞くけど。
ハリウッドでは実際 ヒット。
低予算 500万ドル(約6億円)で作られ、すぐに回収するほどの興行好調。
(ちなみに「シックスセンス」は制作費4000万ドル)
いまでは、一発野郎とか もう騙されないとか言われ、ウィル・スミス&ジェイデン親子競演作では
シャマラン監督作であることすら、隠すようにして公開されちゃったほどの最近のシャマラン。
「レディ・イン・ザ・ウォーター」と「エアベンダー」は ワーストにいれたほどで駄作と思うけど
毎回なんだかんだ楽しみ。
本作も、得意のフィラデルフィアにて極秘で撮影。
さて、今回のシャマランはーーーーーーーーーー
いまになって数年前に流行ったPOV手法でスリラー
母は結婚を両親に反対され、押し切って結婚したもののその後は離婚。
家を出てからずっと両親に会ってなかったため、
二人の兄弟はおじいちゃん、おばあちゃんを知らずに育った。
姉は映画監督志望。弟は黒人ラッパーの真似事をしてるイマドキな子。
祖父母の待つペンシルべニア州メイソンビルへと出発した姉弟。
田舎での楽しい1週間を過ごす予定だった。
上品そうで優しい祖父と祖母に温かく迎えられ、母親の実家へと到着。
しかし、何かが違って来た。
守らなきゃいけない「3つの約束」
第一の約束 「楽しい時間を過ごすこと」
第二の約束 「好きなものは遠慮なく食べること」
第三の約束 「夜9時半以降は部屋から絶対に出ないこと」
でも実際はそんな約束は関係ないし重要でもない。
ママには、キャスリン・ハーン。
出番はちょこっとだけど、この人好きな女優さん。なんかいつもニコニコで和む。
主にコメディで色々出てます☆最近だとベンの「Life」とか「トゥモローランド」「なんちゃって家族」など。
姉、ベッカにはこれがデビュー作のオリヴィア・デヨング。
ちょっとアビゲイルちゃんを大人に、綺麗にした感じかな。
弟、タイラーにはエド・オクセンボウルド。
この子、なかなかうまい。
主には舞台俳優でTVドラマが多い お婆ちゃん役、ディアナ・ダナガン。
おじいちゃんも主にTV出演が多い。ピーター・マクロビー。
ママは頑に両親に会おうとしない。
その理由を探り、ドキュメンタリー映画としてインタビューを収めるべくして
ネットで調べて娘のところに連絡をよこしたことで、子供二人が勝手に会いに行く事にした。
会ったこともないのに、顔写真も見せずどうやって分かるんだろうという疑問はさておき、田舎の現地でお迎えしてくれている。
さて、この家の老夫婦に迎えられたふたり。
目的は?そして一体何が待ち受けているのか
6/10(65点)
ホラーだと思ったら物足りなさ過ぎ全然怖くもないし、オチも別に。
コメディだと思えば面白い。
この先、ネタバレでいきます
家に着くと、歓迎されるがなにやらどんどんおかしな場面に遭遇。
9時には寝てしまう老人二人。
じい様とばあ様の、不思議な言動まとめ。
恐怖 ばあ様はいきなり廊下で「ぐえぇっ、ぐううぇッ」と何度も吐いてる。
恐怖 じい様は納屋に何かを隠し、呼んでも振り向かない。
恐怖 家の床下でかくれんぼ。ばあ様が走ってすごい勢いで後ろから追いかけてくるそれも半ケツで
恐怖 じい様、いきなり仮装パーティに行くと言い出す。(通算2回)
恐怖 じい様、納屋に隠してたものは、動物の死骸かと思いきや、自分の血?うん◯?の付いた大量のおむつ
恐怖 じい様、全くの見知らぬ他人に 今こっちみてただろうといきなり襲いかかる
恐怖 夜10時を過ぎるとすごい物音でドアを叩き、手を後ろで組んであっちこっち部屋を走り回るばあ様
恐怖 包丁持って夜中に部屋をうろつく、ばあ様
恐怖 ばあ様、TVみてるのかと思いきや、壁に向かって高笑い
恐怖 ばあ様、ゲームの最中、お菓子むしゃむしゃ止まらない
恐怖 じい様、それ、銃を掃除してるんですか?口に当ててんですか?
恐怖 インタビューで自分の娘である母の昔のことを聞くとすごい勢いで首振り。
恐怖 ばあ様、そのお菓子の中に毒入れてないでしょーね
こわ もっと奥に入ってオーブン掃除して!といいながら、ばあ様、オーブンのドア締めてんじゃないよ
恐怖 こそこそと覗き込んでる井戸の中には何があんの
勘弁 潔癖性の男の子の顔に、汚物のオムツをぐりぐり押し付ける
その顔、既にこわい というか既にコメディだ
じい様にばあ様のことを言っても、「あぁ、あれは病気なんだ」で済まさせるし
ばあ様にじい様のこと聞いても「おじいさんは昔から男らしい人だったから恥ずかしいのよ」とかごまかされる。
観る前からもうすでに、あなたはダマされてる by シャマラン
って設定上、そりゃそうでしょーー
おばあちゃん、おじいちゃんの家に行ったことになってるんだから。
というか、この映画 ホラーやスリラーではなく、ダークコメディだね。
怖いの期待してもダメ。
むしろホラーが苦手な人もOKかな?
シャマランも最初から、完全なホラーにするか、コメディにするか、コメディ入れたホラーにするか迷ったらしいけど
狙った笑いどころが何カ所も。
怖いのは、映画のストーリーではなく じい様とばあ様のその奇行
そして、読めないオチというのが、結局はおじいちゃんおばあちゃんかと思ったら、
精神病患者だったという あの不気味な少女の映画のオチと同じ。(あえてタイトルは伏せるけど知りたい方はコメント欄で)
というか、さんざん見せて来て ハイ、夢オチでした~と似たような
そりゃしょうがない感が残るよね、精神病患者でした!とか言われても。
だって、そりゃあ何でもありになっちゃう。
スカイプで母親と話す二人の子供にバレないようにスカイプのカメラ部分に思いきり汚れたものつけて
こちらの画面を見えないようにし、
帰るのがもう翌日で二人が怪しいと気づいた頃に、やっとカメラ部分が直って
「その二人はおばあちゃんとおじいちゃんじゃないわ!」のくだりが一番の見せ場なんだろうけど
わたしはてっきりシャマランのことだから、実はじじばばは宇宙人でした!とか(それだったらあたまくる人も多いだろうね 笑)
水があわないとか、井戸がどうのだったからまた水が関係してるのかとか、
闇に閉じ込めなきゃというばあ様のセリフや、じい様が昔に白い少女をみたとか
なにかしら伏線があるかと思ったけどそこらへんなにもなくスルー。
じゃあその目的は?と深読みしちゃったけど
単に殺すだけという
結局、精神病院でボランティアをしていたおじいちゃんとおばあちゃんに、
孫が初対面で遊びにくるというのを聞いて、面白がってなりすまし、
二人を殺して地下室のデカいゴミ箱に死体を隠していた、精神病患者の二人。
田舎の病院で抜け出したってすぐに見つかると思うけど。
本当の夫婦なのかすら知らないけど、昼は意外と普通なのに夜になったら奇行が始まるのは何故?とか
病院のボランティアだかの女性が来たとき、言い争ってたのは病院にもどれと言ってたということかな。
それで殺されちゃう。
スリラーとしては中途半端で、頭のおかしい人が騙して殺そうとする話。
二人の老人の奇行がみどころ。
それに怯えながらも、実は老人だから力合わせれば子供でも兄弟ふたりでなんとかやっつけられる
という むしろ笑える話になっちゃってました~。
母親が警察に電話し、その前の車の中での架空の人物とその人が何してるゲームで言ってた通り、
田舎の警察署に電話は繋がらなかったけど、
夜になってから母親が来てくれて 兄弟は正当防衛で老人を殺し、めでたしめでたしで
ラストはゴキゲンなラップでこの1週間の恐怖体験とトラウマを歌にし 弟、タイラーがTV目線でラップしておしまい。
それにしても喧嘩してるからってその十何年も疎遠にして会ってない両親のところに
子供を1週間も預ける親の気が知れない 笑
あ、井戸のシーンなんて何となく「リング」を想起したけどやっぱり日本のホラーにも影響もらったとか
シャマランインタビューで言ってたのはそこなのかな?
なんだかんだ言っても笑って楽しめたしわたしは嫌いじゃないけど
謎のように投げかけておいて回収できてない部分も多く、完成度としては高いとはいえない。
さくっと観られる94分!シャマラン新作、興味ある方はぜひ劇場でお見逃しなく
映画『ヴィジット』予告編
公式サイト
THE VISIT 2015 アメリカ 94min
10月23日より、公開中~
NYプレミアにて
ばあ様、全然違う 笑。
シャマラン製作&第一回のみ監督したドラマ「ウェイワードパインズ」は面白かった。
次回作ももちろん、ホラーでよろしく