砂上の楼閣

ゲンセンカン主人

野山を ミチコロンドンの下着と
ケミカルウォッシュで裾がほつれたパンツで
歩いてゆく..

セミや鳥が鳴いている

　耳がつらいんです

僕は一時間に5本来るか来ないか分からない
バス停は無視して
市街のスミカから徒歩で中心部に向かう・・

市街には
ピンクフラミンゴやホットミルクを
購入できる書店がある

ついでに栄養ドリンクと
20個づめ冷凍コロッケを購入しないと

帰ったらコロッケたちは仲良く溶けて繋がりあっていた

赤いラジカセに米米culbのファーストアルバムの
カセットテープをいれて

キタナイ簡易トイレを隔てた場所にある
浴槽に浸かる・・

ウイスキーは角瓶
ボトルごとチビチビとラッパ飲み

ニールベルングの指輪の児童書を全冊もっていたが
本の内容には興味は無く
天野さんの挿絵をトレースするのが趣味だった

ドクダミ茶も良く飲んでいた
おかげで体臭がドクダミ臭くなった

　　　　"祖母が畑から叫んだ"

　僕はその時の記憶を失った

勿論　漫画は地面を掘って埋めたよ

realuck

瞳孔が、薄いエメラルドグリーン
眼のなかに緑のクリームを落とし込んでゆく・・

飛蝗の様に腹部が膨らんだ
蛹から孵ったばかりの
緑色の虫が
僕の顔に映る

脚部の下部がだんだん痺れてきた

サイレンの中で
僕は絵を描いた

自分の背中には幸運がへばり付いていて
自分には見えないけど

他人は僕の背中が見えるラシイ

　皆　僕の背中を恥部を見る行為のようにして、
　見て家に帰ったら家族と談笑するんだね

　生きている感覚が長く生きているから、わからないケド
　それが幸運だという事かもしれない

僕は朝
高価そうな野良猫が玄関でくつろぐのをみた
また白白しい午後がやって来るだろう