麦角菌が寄生したイネ(悪魔の黒いつめ)
麦角は、主にイネ科の植物に生える
黒い爪の様なもので
別名(ergot)または毒麦と言い
食べると手足が黒ずんだり
ボロボロになってちぎれたり
悪化すると精神錯乱状態になる
この麦角病は
ペスト・コレラとともに
欧州の人々を恐怖に陥れ
長い間猛威をはらっていた
麦角は穂先の様な形をしているが
被子植物でも寄生植物でもなく
麦に寄生する"菌"の一種
種類は幾つかあるが
総称して麦角菌と呼ばれている
有名なものではライ麦にとりつき
過去に多くの人々を麦角病へと追いやった
クラギケプス・プルブレアという種類がある
この菌に寄生された穂はまるで黒い角の様なモノが
穂のあちらこちらから顔をだすため"悪魔の黒い爪"
"聖アントニウスの火に焼かれる病”として恐れられた
痙攣発作・幻覚を起こし血管収縮に伴う手足壊死
キリスト教を信仰する少数民族のアッシリア(中東)の古文書に
穀類に付着した有毒な小結節という記述が見え
これが記録に残された麦角の最初の例であるとされる
紀元前6世紀"麦角菌"の威力を知っていたアッシリア人が
戦いの最中に敵方の井戸に麦角菌を流し込んだという
記録が残されている
麦角菌とは
麦がこの菌に感染すると菌核とよばれる黒い塊が麦穂にできる
この菌核にはリセルグ酸ジエチルアミドという物質が含まれているため
痙攣発作・血管収縮に伴う手足壊死・精神分裂のような症状があらわれる
soop「麦角の幻覚作用でLSDみたくトボうとした輩がいたそうだよ」
ファーファ「チャレンジャーw」