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教育系ポップスバンド 風船花(ホウセンカ)の活動日記
日常の中であれこれ思ったことなど

子どもの探究心~南学の教育

2012年11月15日 22時16分48秒 | 日記・エッセイ・コラム

久しぶりに南学田小学校の教育について、勉強した。国語の研究については、文学的な作品をかなり細かく読み深めていくもの。これは、この時代の主流で、求められた国語の力だったのだろう。だから、今、僕が求めている授業像との違いは否めない。

しかし、研究紀要の中に、当時の子どもが書いた日記のような文章があって、読んで驚いてしまった。当時の6年生が宮沢賢治の「虔十公園林」を学習した際のもので、読み深めようする子ども探究心、そして、自分の気づきに自信をもち、国語の時間を楽しみにまつ姿がうかがえる。

ぼくは、けんじゅうという人がふしぎでならなかった。
だから、けんじゅうに関係することは、どんなことでも、「なぜ」「どうして」と考えながら読んでいこうと思った。主体学習のときもけんじゅうについて考えた。
『なぜ、杉なえをうえようと思いついたのか』
『なぜ、700本という数をだしたのか』
班の友だちに聞くと、「本当だ」「へんだな」というだけで、どうしてもわからないようだ。
そこへ先生が来たので、聞いてみると、先生は、「う~ん、むずかしいな…東北の人々の性格には関係ないかな」「700本ねぇ、困ったぞ。運動場とけんじゅうの性格に関係ないかな。それと、日本の数に対する考え方~たとえば、5・3・8のようにね。」と言ったきりで、次の班のところへ行ってしまった。
東北の人々の生活に関係するといったってわからないので、どんな生活だろうか~と考えていると、「杉だから、家具や家やそんなものでないの」と白田さんが言った。
ぼくは、すぐ、図鑑で調べてみると、本州の農家では家のまわりや、山などに多くの木を植え、その木は、土地によってちがうが杉やきり多いと出ていた。
『そうだ!!けんじゅうは、いつも杉の木を見て育っていたのだ。そして、ぶなの木や葉の光るのを見て、自分の木がほしくなったのだ』
班の友だちに話すと、「もっとはっきりさせるためには」と言ったので、父に聞いてみることにした。父は秋田の人だからわかると思ったからだ。
ぼくの考えを「うん、うん」と聞いていた父は、「よく考えたな、おまえの考えたとおりだと思うよ。」と言ったので、すっかり自信をもった。
文章には、はっきりと出ていないが、どんなせまいところでも、何か植えている東北の人だから、間違いないと思う。
ぼくは、明日の国語の時間がたのしみだ。1970.6.26

こんな子どもの姿を実現できたらと考えるとワクワクしてくる。

そして、図書室から古い宮沢賢治の童話全集を探してきたところです。

Ts3g0519


コメントについて

2012年11月15日 21時00分39秒 | 日記・エッセイ・コラム

心温まる励ましのコメントをいただいていることに感謝しています。しかしながら、最近、意味の分からないコメントもあり、一度、僕が確認してから公開するシステムをとることにしました。どうぞこれからもよろしくお願います。

さて、「大造じいさんとがん」の授業を行う時期が近づいてきて、ワクワクしています。8時間で指導計画を立てました。特に、子どもたちに好きな場面を交流させる授業では、教師としての力量が大いに問われる学習になると思います。指導計画はこちらから、ダウンロードできます。感想をお聞かせください「daizo_plan.pdf」をダウンロード