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企業再生7つの鉄則 / 植田統 / ものづくり・工場改善 事業再生

2024年02月11日 | ものづくり・工場改善 事業再生


まだまだ寒いですね。

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第488回(2024年2月5日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 企業再生7つの鉄則 / 植田統 / ものづくり・工場改善 事業再生
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今回から新しいシリーズとして「事業再生」のシリーズを始めたいと思います。
 コロナ禍が終わり、ほぼ通常状態に戻りましたが、企業はゼロゼロ融資の返済が始まっています。企業経営は苦労が多い面がありますね。そんな中で1年ほど前から勉強している「事業再生」に関する本を今後数冊ご紹介していきたいと思います。関係する本の中には経営改善計画の立て方などを記載したものもありますが、これらは省きます。

 まず最初にご紹介するのは、上田統先生が書かれた「企業再生7つの鉄則」です。この本は日米の事業再生の11の成功事例事例と1つの失敗事例を紹介して、その中から成功につながる鉄則を抽出されたものです。

1.目次
 序章  なぜ今、企業再生なのか
 第1章 なぜ企業は危機に陥いるのか
 第2章 日本の成功事例に学ぶ
 第3章 アメリカのターンアラウンドの教訓
 第4章 企業再生 7つの鉄則
 第5章 <実践編>企業再生の障害をどう取り除くのか
 第6章 危機に陥らないために何をすべきか

2.ポイント
 日本とアメリカの事業再生事例から共通性があるとして抽出されたのが7つの鉄則ですが、この鉄則は説得性が高いものと思います。

 ①変革のリーダーとなるべき経営者を選ぶ
 ②経営危機の原因を究明する
 ③明確なビジョン・戦略を示す
 ④コスト・人員の削減を素早く実施する
 ⑤専門家を使い、法的仕組み、M&Aを使いこなす
 ⑥組織整備と人事を行う
 ⑦社員の意識を改革する

 これらの鉄則は、読めばわかるところもありますが、しかし体に染みついたものでないといけません。体に染みついたものでないと実践ができません。その点から、第2章と第3章をしっかり読み込んでおく必要があります。その結論がこの7つの鉄則になります。
 事業再生はこの鉄則に尽きるのではないでしょうか。

3.データ
 著者  :上田統
 出版社 :日本経済新聞社
 出版年 :2011年
 ページ数:288p
 外観
 


おばあカフェ / 但馬情報

2024年01月21日 | 但馬ものづくり情報

正月元旦から能登地方は地震で大変です。
地元のスキー場も雪不足で大変です。

正月くらいは少し華やいだ雰囲気でということで。

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第487回(2024年1月15日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 おばあカフェ / 但馬情報
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正月から少し馬力を出して、
以前から気になっていた新温泉町の湯村温泉の中にある「おばあカフェ」に行ってきました。おばあカフェは株式会社但馬寿というお菓子会社を定年退職した女性の方が中心に対応をされています。但馬寿の親会社は寿製菓というお菓子関係では全国的に有名な会社になります。聞いたところでは、寿製菓の創業者は但馬の出身ということでした。菓子製造業もちゃんと製造業の中に入りますので。

ところが、スマホで営業していることを確認して行ったのですが、正月休みでした。
行ったのは1月3日です。
残念!!



店舗の外観の写真を撮って、むなしく引き上げるしかありません。
ガラス越しに写真を撮るとなぜか影が映り込んで良い写真が撮れません。

↓こちらは顔出し看板
 人生ピークは90歳!!
 反省しないことが元気の秘訣!!

↓こちらはポスター
 ネコになってて何をされているんですかね。
 真ん中にいる若い男性が唖然とした顔をしてますよね。


でも駐車場への帰り道、ここで思い出したのが、
おばあの日めくり枯れんだーの26日の標語。
「したたかに生き抜いてやる」
ということで、


再度、おばあカフェに戻って写真を撮れないかあれこれしていると、
ガラスとカメラのレンズを完全に密着させると影の映り込みが無くなることがわかり、
中の様子を映しました。

店内はところ狭しと
おばあの日めくり枯れんだー
のようなものが貼ってあります。
すごい。すごい。そして、なんの店かまったくわからない。

        このおばあの絵が枯れんだーの表紙 ↑


      ↑この写真が名物の栃おはぎ
                        人気商品だそうです。


こっちはわりかし穏やかで、右側の祠はおばあ開運元気神社だそうです。

ということで、しっかり写真が撮れたので
取材終了
ということで帰ってきました。

おまけの付録
ところが、したたかに生きるといいこともあるのでしょうか、
1月6日にテレビ大阪のおとな旅あるき旅という三田村邦彦さんが出ている番組で、
なんとこのおばあカフェが出てきたのです。山陰のカニを中心にした旅で、しっかり湯村温泉にも寄られていました。
あまりよくないことなのですが、しっかり写真を撮ってしまいました。
おばあの定義は、


右側の背中の人が歌手の丘みどりさん(兵庫県出身)です。


お会いしたかったおばあにもしっかりテレビの中でお会いできました。


井上三右衛門


杜氏館 / ものづくり・工場改善 但馬産業博物館

2023年12月01日 | ものづくり・工場改善 但馬産業博物館


新温泉町の「杜氏館」の近くで。

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第485回(2023年10月16日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 杜氏館 / ものづくり・工場改善 但馬産業博物館
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但馬産業博物館シリーズも3回目になりました。
今回は、新温泉町にある「杜氏館」に行ってきました。
杜氏とは酒造りの職人さんの親方ですが、
但馬地区では冬は雪が多く出稼ぎに各地の酒蔵に酒造りに行かれていて、
但馬杜氏は、数は少なくなったものの、日本4大杜氏の一つです。
山口県に獺祭という有名なお酒がありますが、
この酒を造っている酒造会社にも但馬杜氏の方が行かれていた
とのことです(過去のことです)。

まず基本的な知識を。お酒を造る工程は、
1.洗米→2.蒸米→3.麹仕込→4.酛仕込→5.醪仕込
6.しぼり→7.滓引、火入れ、貯蔵
となります。特に、3と4と5の工程がわかりにくいのですが、
酒米と麹菌と水を混ぜて、その量を少しづつ増やしていくと考えておくと
よいのではないかと考えています。

酒造りは立派な「ものづくり」です。
まず簡単に、各工程を紹介した資料の写真をお見せします。

1.洗米(右ページ下)


2.蒸米(左ページ下) 3.麹仕込(左ページ上) 
4.酛仕込(右ページ)


5.醪仕込(左ページ) 6.しぼり(右ページ右) 
7.滓引・火入れ・貯蔵(右ページ左)


では、杜氏館へ

0.杜氏館
これが杜氏館入口


入口近くの但馬杜氏と書かれたTシャツ(なかなかカッコイイ)


杜氏館で説明いただいた元杜氏の田中博和様


田中様が働いておられた播州姫路市のヤヱガキ酒造


日本各地の杜氏集団分布図 中央近くに「但馬杜氏」とあります


お酒の銘柄1 有名な銘柄や地元の銘柄がいろいろあります


お酒の銘柄2


いよいよここからが製造工程の説明です
1.洗米
酒米を(一番有名なのは、山田錦ですが)

磨いて(というより削って削って)丸くして


樽の中で水で洗い


お米を窯と樽などで蒸して、蒸米にします


2.麹仕込
蒸米に麹菌を混ぜる
広島にある「雨後の月」さんを見学させていただきましたが、
むし暑い中で上半身裸で作業をされていました。


蒸米に麹菌を混ぜる2


蒸米に麹菌を混ぜる3


4.酛仕込
説明では、「麹と蒸米と水を混ぜ、酵母を入れて酵母を増殖させる。」
と書かれています。
(正直に言ってこの辺りは正確には理解できていません。炭水化物である
酒米を糖に変え、糖をアルコール(酒)に変えるのですが、炭水化物から糖に
変えるのが麹菌、糖からアルコールに変えるのが酵母という説明がされて
いるものもあります。)


5.醪仕込
量を増やしたものを、かき混ぜています。
(アルコールが発生していますので、樽の中に落ちると酸欠になり
死亡する可能性があると書いた資料を読んだことがあります。
安全第一。)


6.しぼり
写真ではよく分かりませんが、
樽から出した絞る前の酒(どろどろの状態)を布袋に入れて、
この酒槽に布袋を何層にも入れて、
上からジャッキのようなもので圧力をかけると、
底面にある穴から酒が出てきます。


7.滓引・火入れ・貯蔵 そして試飲
滓とは酒の上に浮いているもののようです。これを取ることが滓引き。
その後、火入れをします。写真は酒に火入れ(加熱)をする蛇管というもので、
管がぐるぐるに巻いてあります。酒は下から入れて加熱された酒が上に出て
くるそうです。


そして、やっと今年の酒の出来はどうかなと試飲ができます。
(きっとおいしいでしょうね。)


井上 直久


農業に転職! / 有坪民雄 / ものづくり・工場改善 農業

2023年10月02日 | ものづくり・工場改善 農業


実家の裏庭の草むらの中にポツンと咲いていました。

夏の暑さにばて気味で、前回は記事をお休みとさせていただきました。
まだまだ暑い日が続きますが、天気予報だともう少しだけのようです。

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第484回(2023年9月18日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 農業に転職! / 有坪民雄 / ものづくり・工場改善 農業
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今回は有坪民雄さんの「就農は「経営計画」で9割決まる 農業に転職」を取り上げてみました。以前、有坪さんは経営コンサルタントをされていて、現在は農業をされています。この本は新規就農者が農業に転職する場合に、何をすればいいかが書かれています。結論は、しっかりとした「経営計画書」をつくることになります。ただ、農業を経営的に成り立たせる部分についても参考になる部分が多いと思います。

基本的には、新規就農者がどんな順番で農業を始めたらいいかが書かれており、その書かれている順番にポイントの項目と、その詳細項目について、列挙してみました。
1.全体のイメージを明確にする
   どんな農業をしたいのか
   どんな作物を作りたいのか
   就農地はどこにするか
2.経営計画書は3ステップで作る
 ①経営指標を集める
   前提条件
   労働条件
   資本装備
   経営収支
 ②就農のために必要な4つの資料をつくる
   たとえば輪作計画表
 ③実際に経営計画をつくる
   労働時間の計算と簡易資金繰り表と栽培スケジュール表など
3.新規就農者が知っておくべき9つのこと
 ここからは、実際に就農してからの話になりますが、
 たとえば、
  借金のことについてとか、
  作物別の特徴についてとか、
  経営モデルの知識についてとか
 になります。
4.農地の選定のポイント
 より具体的になってきました。
 土地区分とか、通路幅などになります。
 知っておかないと大失敗があるかもしれません。

結論として、就農支援機関の人が納得する、本気で農業をやる気があると推定できる、農業の経営計画書を作ることが大切ということになります。

データ
著者:有坪民雄
出版社:プレジデント社
出版年:2019年


但馬牛博物館 / ものづくり・工場改善 但馬産業博物館

2023年08月20日 | ものづくり・工場改善 但馬産業博物館


猛暑お見舞い申し上げます。
少しは涼しく感じられるようにと、京丹波町にある琴滝です。
とっても清楚な感じの滝でした。

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第482回(2023年8月7日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 但馬牛博物館 / ものづくり・工場改善 但馬産業博物館
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今回の博物館訪問は、新温泉町にある「但馬牛博物館」に行ってきました。
但馬牛(たじまうし)は神戸ビーフの素となる牛(うし)です。
但馬では農耕用の牛飼いが長年行われ、近年はビーフ用の牛の飼育が産業として行われています。

その但馬牛は7月に念願の世界農業遺産に登録されました。
日本では畜産部門では初めての登録になります。

それでは、「但馬牛博物館」へ。

〇牛のモニュメントなどのお出迎え
こちらが玄関


博物館のある但馬牧場公園にはこんな案内板が。


玄関横のモニュメント


名牛谷福土井のはく製だそうです。


この大きな牛の体にプロジェクトマッピングでいろいろな説明が行われました。


〇なぜ但馬牛はオンリーワンの牛なのか!


それは牛籍簿にあります。
人には戸籍がありますが、但馬地方の牛には牛籍簿がつくられ、
父親や母親や先祖が明確化されており、
そのことから良い肉質が取れる系統(蔓という)が明確化されています。
この牛籍簿があるのは、この但馬地方のみになります。
だからオンリーワン。


但馬の3つの主な蔓である、ふき、あつた、よしの紹介です。


牛籍簿に似た系統図です。あつた蔓。


〇選ばれた牛
江戸時代は、前田周作という牛飼いの方がおられ、優秀な牛を生産されていました。
その後、戦中から戦後にかけて田尻号という優秀な牛が出てきました。
優秀なというのは良質の肉が取れるといういう意味ですが。
この田尻号の子孫が日本全国に散らばり、黒毛和牛の99.9%は田尻号の子孫とのことです。
競馬サラブレッドと同じですね。


現在、兵庫県では子供から優秀なビーフが取れることが確認されている
12頭のオス牛から精子を取って、人工授精が行われ、良質な牛そしてビーフがつくられます。


田尻号の子孫で兵庫県から他の都道府県に行った牛によって、その地方の有名ブランドがつくられています。
例えば、飛騨牛や宮崎牛などなどです。


〇子牛がビーフになるまで
博物館にはこんなものが置いてあります。おいしそうですが食べれません。


子牛がビーフになるまでの工程は以下です。
①人工授精で子牛が生まれ。繁殖農家で9か月程度育てられます。


②その後、子牛の競り市に出され、全国各地に散らばっていきます。


③子牛は、肥育農家で2年ほど育てられます。


④そして、セリに出され、と殺され、牛肉となります。
この時、神戸ビーフになるか、但馬牛のままかが決まります。

⑤そして、私たちの食卓へ。


〇但馬牛(たじまうし)と但馬牛(たじまぎゅう)と
神戸ビーフの関係
ここからは、但馬牛(たじまうし)と但馬牛(たじまぎゅう)と神戸ビーフの関係の説明です。
但馬牛(たじまうし)は兵庫県で生まれ育った黒毛和牛と考えていただいたらいいと思います。
但馬牛(たじまぎゅう)は但馬牛(たじまうし)からとれた牛肉です。


神戸ビーフは但馬牛(たじまぎゅう)の内から選抜されたものです。
詳細は下記写真を確認ください。


選別の最大のポイントは霜降り度。
12段階の内の6以上が神戸ビーフです。
詳細は下記写真を確認ください。


これは、牛の部位の名前の説明です。


付録・・実際の牛さんにも会いに行ってきました。

これが牛舎。


おーでかい。


飼料の干し草と、


トウモロコシなどが配合されて飼料です。


       井上直久(良い勉強をさせていただきました。
       但馬牛博物館の方々、くわしい説明ありがとうございました。)