「野性のかけら」

猫部屋の中まで長く入るようになった日差しを避けて、リビングでごろごろりん。　ジュリさん、退屈そうだね。
　　　　　　　　　　　　　　　　
「ふぁ～～」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
「そうだ！　テレビの時間にゃ」
と思ったかどうかは分かりませんが、やおらテレビの前にやってきて、
　　　　　　　　　　　　　　　　
じーーー。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
超真剣にみつめているのは、
　　　　　　　　　　　　　　　　
名前も分からない鳥の映像。葦のような草木の中を動き回って、時々甲高い声で鳴くのですが、保護色のような地味な羽色で、ヒトの目では中々捉えきれません。
　　　　　　　　　　　　　　　　
それにしてもすっごい真剣。さっきまでフローリングの上でぐーたらしていたのと同じ猫とは思えないほど。お家猫歴もう少しで15年のジュリアでも、野性のかけらを心に潜ませているようです。