秋サケ前期群がひと区切りとなる9月末の全道来遊量は850万尾を越え、一時期ささやかれた不漁説を覆す展開となりつつある。道漁連の速報によると、9月末は2万4,500㌧で、前年同期に比べ1割増。シケ明けの9月28日に2015(平成27)年以来の5千㌧近い水揚げがあり、その後も合わせ3日間で1万㌧に達したという。
主産地の網走管内の9月末は386万尾・1万2,800㌧で、平均目回りも3.3㎏とやや大きくなってきたが、前年に比べると小型で、尾数に比べ㌧数は伸びが小さい。単価は㎏688円で漁がまとまった分、やや下がってきたが、魚価高が続いている。
道連合海区漁業調整委員会によると、9月末現在の全道沿岸秋サケ漁獲状況は、858万2,487尾で、前年同期に比べ108.2%。金額は183億8,993万円で同121.4%。前年同期より約65万尾、32億円の増となっている。
9月20日現在より上乗せされたとはいえ、前年同期を尾数で上回っているのは、オホーツクの27.4%増、日本海の25.1%増のみ。根室が61.6%、えりも以西が53%と振るわず、地域格差が広がっている。特に根室の南部地区、えりも以西の日高地区は4割前後に沈んでいる。
▷オホーツク=554万7252尾(127.4%)、11億9,436万円(121.4%)▷根室=74万2,059尾(61.6%)、17億1,460尾(70.4%)▷えりも以東=71万7,811尾(95.0%)、16億7,636万円(104.0%)▷えりも以西=33万3,636尾(53.0%)、7億8,051万円(68.9%)▷日本海=124万1,729尾(125.1%)、20億6,901万円(157.3%)▷総計=858万2,487尾(108.2%)、183億8,993万円(121.4%)
また、網走海区漁業調整委員会によると、網走管内(雄武〜ウトロ漁協)のサケ・マス漁獲状況は、9月末までに秋サケが386万6,975尾、1万2,797㌧、88億259万円と前年同期に比べ尾数で121.5%、重量で112.9%、金額で135.3%となっている。平均目回りは3.31㎏で93%と小型。平均㎏単価は687.9円と前年同期より2割高い。
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